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1周年記念SS (8)※目覚めの一発・・・?※

一方、ミハエルは。

目が覚めては辺りを見回した。
病室か、と思い、吐息をついた。
自分の身体の異変に気が付き、顔の右耳あたりに手をやる。
迂闊だった。
フィルが居たのにも驚いたが、ウィルまでも居たとは…。
あの泣き虫のおチビちゃんが、あんな風に成長してるとはね。
良い身体をしていたな。
ミハエルは、思い出してはもう一度、抱きたい、という気持ちになっていた。
おそらくマークは、フィルとウィルに脅されてはヤクから手を洗うだろう。良い金づるだったんだけどな…。相手が、あの二人だからな。
しかし、ここは何処だろう。入院なんて冗談じゃない。
それに金もない。手当してくれたのなら、それだけでも、ありがたい。
今のうちに出るか。
そう思い、身体を起こそうとするか動かない。
麻酔か?
いや、麻酔が切れたから、目が覚めてるんだ。それならどうして動かないんだ。

壁の向こうに、人の気配がする。
ガラッと、扉の開く音がしては声を掛けられた。
 「あ、やっと起きたみたいだ。二日間寝てたよ。退院するまで1ヶ月間だからね」
 「え…、ヒロ・・・、さ、ま・・?」
  (二日間?そんなにも寝ていたのか・・・)

 「何故なのかは聞かない。大人しく1ヶ月間寝ておくんだな」
 「エド…ワー・・・さ、ま…?」
 「金は心配しなくて良い」
 「え?」
 「フランツに言ったから」
 「なっ…!っう…」

コンコンとノックが聞こえ、ガラッと扉が開いては、声がする。
 「エド。私に任せてくれるかな?」
誰だ、この声は?
 「ハイ、ミハエル。懐かしいねえ、私を覚えてる?」
 「え?」
(なんか、このパターンが多いな…)
じっ…と見つめてると、あっちから言ってきた。
 「これ、何だと思う?」と言っては、透明パックに入れた物を見せてくる。
ああ、くそっ。コンタクトが外れているので、よく見えない。
 「これはね、君の右耳だよ」
え?

その人は、続けて言ってくれる。
 「今なら、まだ大丈夫だ。付けてほしいと言えば、付ける。片耳だけで良いと言うのなら、これは頂く。どちらにする?」
エドワード様が、その人に聞いてる。
 「ユタカ、そんな物を貰ってどうするつもりだ?」
 「エド。私は大学ではDNAや遺伝子のゼミを取っていたんだ。同じゼミ連中が、ボスを含め数人居る。それに…、この耳には色々なものが血管や細胞に含まれてるからな」
そう言った人は、険しい視線をミハエルに向けている。
そこで気が付いた。この視線の持ち主、この人は…。
そう思うと、声が出ていた。
 「まさか…、王子?私に少林寺や銃器の取り扱い等を教えてくれた…」

エドワード様の呆れた声が聞こえてくる。
 「研究材料か…」
 「簡単に言えば、そうだね。で、どちらにする?私は、どちらでも良いよ」
何て言えば良いのか迷っていたら、こう言われた。
 「あと1時間、待ってあげる。考えといてね」
 「あの…、身体が動かないのは」
 「手加減していたとは言え、背からあばらを避けて、真っ直ぐに腹を突き破ってたんだ。その状態で、すぐには動けないよ。」
 「あいつは、何時まで経っても流石の腕前だな。鈍っててもおかしくは無いのに…」

そう言うと、ミハエルは決めた。
 「王子。私はここに居たい。耳は無くても生きていける。もう片方の耳はあるからな」
 「そう?それなら、この耳は貰う」

エドワード様が、声を掛けて下さる。
 「ミハエル。ここに居て何をするつもりだ?」
 「王子の、DNAとか、その研究を手伝いたいです」
 「ミハエル、見るのは構わないよ。だけど、ここでヤクを売り広げようとするなよ」
 「王子には、なんでも筒抜けか。さすが情報通。でも、王子の名を汚す様な言動はしませんよ」

すると、王子の口調が変わってきた。
 「ミハエル、これだけは言っておく。」
 「はい、なんでしょう?」
王子は、にっこりと微笑んできた。
ミハエルは、こう思っていた。
(王子、その微笑は眩しい。やはり、この御方は昔と変わらない…。)と。
しかし、王子の言ってきた言葉は、これだった。
 「私を、ミスター呼びする事!OK?」
 「は?」
 「フィルは、ボス呼びしてくるから、まだ良いのだけど…。ウィルとジョンは仕事以外だと、すぐに王子呼びしてくるんだ。いいかい、ミハエル?王子ではなく、ミスターと呼べ。分かったな!」

(いや、その言い方だと、どうしても王子ですよ…。)とは言えず、ミハエルは呟いていた。
 「王子ではなく、ミスター…?」
 「そうだ」
 「ミス・・、ミスった・・・。ってぇ…・」
 
 「殴るぞっ!」
エドワード様が、王子を宥めてらっしゃるみたいだ。
 「ユタカ、殴った後で、それ言うなっ」

 「えー!ミスターだなんてっ、ミスターだなんて言えないっ!!王子の意地悪っ!!!」
と、ミハエルは叫んでいた。


その頃、こちらも叫んでいた。
 「ジョン、今朝の朝食当番は誰だ?忘れてないだろうな」
 「うー…。腰が…、身体が動かないのは何故?」
 「体力なさ過ぎだな…」
 「いいえ、レイが激しいのっ!あんなっ、あんな正常位にバックに座位に口だなんてっ。
エッチは一晩につき1回ですっ!」
 「だから1回しかしてないだろ?」
 「4回ではないですかっ」

すると、溜息を吐かれた。
 「いいか、ジョン。よく聞いとけよ。エッチのやり方というのは、正常位とバックと座位と口の4本で『1回』というものなんだ。これは、普通なんだ。まあ、他の手もあるが…、今は、この基礎である4本で我慢してやってるんだ。分かったか?」
今迄は、正常位で我慢してたんだ…。

レイは、ぽんぽんと優しく背を叩いてくれるが、ジョンは素直に頷けない。
 「嘘でしょ?」
 「本当だよ」
 「嘘だ…、絶対に嘘だっ!誰か…、誰か嘘だと言ってくれーー!」
 「煩いよ、ジョン。そうやって叫ぶ気力があるなら、もう1回出来るな」
 「えっ…、まだやるの?」
 「もちろん、目覚めの一発だな」
にっこりと微笑んでくるレイが、デイモス(悪魔)に見えてきた。



☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
レイがパースに戻って来て、一晩過ぎた翌朝。
なんと!
とんでもない事を言ってますっ( ̄□||||!!Oh my god !!

ほんとに、あの4本で1回なのでしょうか?

そして、次回が最終話です。


※※※

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