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クリスマスに芽生えた友情 (10) 

 翌年の4月末。
 一通のエアメールが着た。
 送り主はヒロトだ。
 
 封を切り中を広げ見ると、こう書かれていた。
 『元気ですか?
 無事に東響大学医学部に入学したよ。
 7月中旬には夏休みになるんだ。
 顔を見たいから、そっちへ行く。
 まだ居るよね。
 大事な話があるんだ。 byヒロト』

 しかも、メールアドレスが書き添えられている。
 
 ショウはそれを読み思案にふけっていた。
 フォン・パトリッシュとは無関係でいたいんだけどな。
 
 
 少し考えたショウはプライベートのアドレスを選んだ。
 それは父と次男と三男の3人にしか教えてないアドレスだ。
 アドレス帳に、ヒロトの名を書き加える。

 ボソッと呟いていた。
 「ヒロト。私は日本のトップである山口財閥の御曹司なんだ。
 跡を継ぐことは決まっているが、ここには欧州とのパイプを作り広げるために来たんだ。
 天然な坊ちゃんと仲良くするためではない。
 でも……。
 でも、一人で寂しかったのも本当なんだ。
 ヒロトと居た時は楽しかったよ。
 こんな私でも友だちになってくれる?」


 知らず知らずのうちに涙が出ていた。
 その涙を振り払うかのように頭を横に振り、iPadを開くとメールアプリを起動させる。
 そう、ヒロトにメールを送るためだ。



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