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クリスマスに芽生えた友情 (6) 

 疲れているのは見て分かるが今日で無いと意味がないんだ。
 だから言っていた。
 「マルク、付き合って」
 「ごめん、疲れてるんだ」
 「約束したよね」
 「明日は付き合うよ。だから今日は」
 「今日でないと意味がないんだよっ」
 思わず大声を出してしまったことに気がつき、ハッとする。
 
 「ヒロ」
 「朝から、朝からずっと待ってた。今日でないと駄目なんだ」
 「ヒロ、あのね」
 「疲れてるのは分かってる。だけど、僕の我儘……、一度しか……、言わな……ら、お願い、……って、マルク、お願い」
 
 マルクの声が遠くなっている。
 「分かった。だけど何も食べてないんだ。食事を食べてからでも良いかな」
 「あ、そうだね。何か食べないと」
 「今日のハウスキーパーさんは何を作ってくれたの?」
 「スープと……」
 
 なんだっけと考えていた。
 マルクの呆れかえった声が聞こえてくる。
 「ヒロは食べたんでしょ。それとも、もう忘れたのかな」
 
 二人してダイニングに向かうと、テーブルには手つかずの料理が二人分残っていた。
 それを見たマルクはヒロトが何も食べてないのが分かった。
 「暖め直して一緒に食べよう」
 「うん」

 食べ終わると眠気がくる。
 だけど、まだ寝ちゃ駄目だ。
 「マルク……」
 「なんだい」
 「……こう」
 「ヒロ、なんだい?」
 
 ハッと気がつき頭を横にブンブンと振る。
 「ヒロ、どうかしたの?」
 「コート着て」
 「忘れたのかと思ったのに」
 「忘れてないから」

 そう返すと苦笑された。
 「こんな時間は、どこも開いてないよ」
 「ううん、1ヶ所だけ開いてるから」
 時計に目をやると23時だ。
 まだ大丈夫だ。
 目指す場所は歩いて20分位の距離だ。
 「ヒロ、どこ行くの?」
 「こっちだよ」



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あは、騙しきれなかったね(笑)
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