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クリスマスに芽生えた友情 (5) 

 中を掘り進んで三日後、かまくらは完成した。
 結局、2メートルを超えた高さのあるかまくらになった。
 あとは暖炉か、たき火だ。
 プレゼントも買わないといけないと思い、ショウに声を掛ける。
 「明日はマルクを連れて来るね」
 「ゆっくりしろよ」
 「マルクのために作ったんだ。明日はマルクの誕生日だし、雪を見て、この綺麗な世界を知って貰いたいんだ」
 「ヒロトって」
 「仕事ばかりで疲れてるマルクに、少しでも心に癒やしを持って貰いたいんだ」
 「分かった。気をつけて帰れよ」
 「ありがと。それじゃ、明日」

 駅近くに借りてるフラットに戻ると、壁に掛けられているスケジュールカレンダーを見ながらマルクに話しかける。
 「マルク、明日は休みだよね?」
 「そうだよ」
 「付き合って欲しいんだ」
 「遊びに行かないのか」
 「明日はマルクと遊びたいんだ」
 「良いよ。喜んで付き合うよ」
 「ありがとう。絶対だよ」

 そう約束したのに、翌日、マルクは出かけようとしている。
 「マルク、どこ行くの?」
 「ごめん、急患で」
 「今日は休みだって言ってたよね?」
 「早く帰ってくるから」
 「いつ」
 「ごめん、もう出ないと」
 「マルク」
 「ヒロ。医者はいつ声が掛かるのか分からないんだ」
 「マルク」
 「それじゃ、行ってくるね」
 「マルクッ」
 今日で無いと意味がないんだ。
 マルクの馬鹿。


 マルクの大馬鹿。もう17時過ぎたじゃないか。
 いつ帰ってくるんだよ。
 心の中で毒付いてもマルクに通じないのは分かってる。
 そのマルクが帰ってきたのは22時を過ぎていた。
 「マルク、お帰り」
 「ただいま」





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