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俺はノーマルだ。お前と一緒にするな! (22) 

 目まぐるしく動いた、この週末。
 もう貸し借りは無い。
 それに、今夜は行こうかどうしようかと迷っていたが、行く事にした。

 この分だと穏やかに一日が終わりそうだ。
 さあ、とっとと常務を追い出して帰ろう。

 トントンッとノックをして声を掛けて常務室へと入って行く。
 「常務、そろそろ終業の時間になり…、あ、お電話中でしたか、失礼しました」

 自分のブースへ戻った。
 ん、ちょい待て、電話?
 いや、鳴らなかったぞ。それとも、直接電話したのか。一体、電話の相手は誰なんだろう。
 そう思ってたら、ブザーが鳴る。
 「はい、どうされましたか?」
 「岡崎君に変わって欲しいって」
 「何をですか?」
 「電話。入って来て」
 「はい、分かりました」

 失礼致しますと声を掛けて中に入ると受話器を渡される。
 「もしもし、お電話代わりました。岡崎と申します」
 『今日、送る事』
 「失礼ですが、どちら様でしょうか?」
 『名前を言わないと分からないのか?せっかく人が夕食作って、まだ寝てるだろう岡崎君を起こしてやろうと思ってたのに…』

 その言葉で分かった。
 「せん、む……」
 『せっかく作ったのに、どうして何も言わずに帰った?』
 「あ、あの……」
 『だから、今日、私を送る事』
 「申し訳ありませんが」
 『拒否権は無い。瀬戸常務には言ってある。それに、君は送迎してないんだね。暇だろ』

 その言葉にムカついた。
 「申し訳ありませんが、今夜は予定がありますので」
 『なら、そっちを断れ』
 「お断りします」
 『岡』
 「失礼致します」


 こちらから、ガチャッと切ってやる。
 「常務、勝手な事をしないで下さいね」
 「弱み、握られててね」
 「どのような事なのか知りませんが、私に振る事は止めて下さい」
 「利根川専務からの招待を断ると」
 「今夜は予定入ってるんですよ。だから、とっとと帰って頂きたいのです」
 「デート?」
 「関係ないでしょ」


 でも、目敏く見つけた。
 「常務、これ等はどうされたのですか?」
 「専務の、お喋りが長くて…」
 「言い訳は結構です。とっとと終わらせて下さい。もうっ、定時に帰って支度して行こうと思ってたのにっ」
 「ごめんね」
 「10分で終わらせて下さい」
 「ええ、そんなあ」

 両手を腰に当て、力を入れて言ってやる。
 「始めっ」
 「はいっ」



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一難去って、また一難?
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