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俺はノーマルだ。お前と一緒にするな! (14) 

 重い身体を動かして、やっとの事でスーツを着る。
 鍵とスマホをポケットに入れ、寝室から出ようと薄くドアを開ける。

 ガチャ、バタン…と音が聞こえ驚いたが、この匂いは石鹸だ。
 ああ、シャワーを浴びていたのか。
 もしかして待ってたら、こいつは俺にもシャワー浴びせて風呂場でもヤルつもりなのか。
 冗談じゃない。

 だけど足音は寝室ではなく、奥へと向かっている。
 そのままジッとしていると、水の音に、トントントン…と小刻みでリズムのいい音がしてきた。
 食事作りか。
 丁度良い、今の内だ。

 音を立てない様にドアを閉め、靴を持ち玄関の外に出る。
 エレベーターが5階に上がってくるまで見つかりませんようにと祈っていたのが届いたのか、1階の駐車場に着くまでバレなかった。

 靴を助手席に放り投げ、とにかく出ようとギアをBにして、スタートさせた。
 これからどうしよう。


 まっすぐ帰るのも癪に障る。
 不意に優介の顔が浮かんできた。
 あそこなら敷地は広いので駐車させてもらおう。

 車で向かってると、途中から腹が痛くなってきた。
 早く、早く。
 優介の所に、早く行くんだ。
 このままだと事故る。

 焦る気持ちで車を走らせてるが、中々シュークリーム屋の看板が見えない。
 一つ手前の信号で引っ掛かるが、看板を見つけると安心したせいか再び腹痛が襲い掛かる。
 だけど、目的地は目の前だ。


 無事に敷地内に車を駐車させ、サイドブレーキもエンジンも止めた。
 事故る事は無い。

 運転席のシートを押し倒し、後部座席に置いているパンダ模様の毛布を体に巻き付ける。
 うー…、腹が痛い。
 あの野郎、絶対に許さないからな。



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