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秘書の育成研修 (40) 師範クラスの対決

 「それでは、10分間の休憩です」


 その言葉を聞いた皆はへたり込んだ。
 「鈍ってるなあ」
 「運動なんて大学卒業以来だ」
 「まだ良いよ。俺なんて高校卒業以来さ」


 ユウマは言っていた。
 「悟、5分で良いから相手しろ」
 「言うと思ったよ」
 「思いっきり投げ飛ばしたい」

 その言葉に、わははっと笑った悟は水筒に口を付けると屈伸して道場の真ん中に向かった。
 「柔道か?」
 「何でもござれだ」

 ガシッと、肩を押される様に掴まれる。
 その力に身を任せ、悟はユウマの左内側に足を引っ掛けてやる。
 だが、それを読んでいたのだろう。ユウマは自分の重さを利用して悟を内側に巻き込むように前転して低い姿勢で背負い投げる。投げられた悟は受け身の形で前転を繰り返して起き上がると、ジャージの胸倉を掴む。

 「相変わらず柔道には向いてない奴だな」
 「これでも食らえ」

 手刀を入れてやる。
 寸での所で避けられるが本気でやってるわけでない。それはユウマも同じだ。だが3分も経つとボルテージは高くなり、柔道、少林寺、合気道、手刀の異種混合となる。こうなると手が付けられない。道場では手加減しているので、今回も手加減していた。
 「いい加減本気でしないと倒すぞっ」
 「爺ちゃんになっても元気だねえ」
 「スズメみたいな事を言うな」

 優介は時計を見て叫んでやる。
 「3分経過っ」
 「だとさ」
 「あと1分でノシてやる」
 「本気で掛かってこいっ」


 人間、どうしても不得意な物はある。
 だから、お互いの得意な術で向かう。

 ビシッ!

 本気になりかけの悟の手刀を受け止めたユウマはニヤついてる。
 「やっと本気になったな」
 「まだまだ、これからだっ」
 
 1分過ぎても埒があかない。
 やはり手刀しかないか。
 「これで最後だっ」
 「何度目の台詞だあ」

 悟は空手のキックの七連発を時間差で二発繰り出し、最後に手刀で決めてやる。
 「でっ…」

 ドスンッと床に倒れた音が聞こえた。

 「大丈夫かあー」
 「んー…、勝てると思ったんだけどなあ」

 

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悟は学生時代の仲間と、久々の取り組み合い。
さあ、サトルVSユウマの勝敗は?

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