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秘書の育成研修 (35) 耳の痛い言葉とは。。。

 読み終わると、一斉に皆が笑い出した。
 「あはははっ」
 「なるほどねえ」
 「こういう事があったとは…」
 「どおりで大人しいと思ったんだよ」

 重役秘書には分かったみたいだけど、3階の秘書には分からなかったのだろう。
 「これって、誰かの話なんですか?」
 「フィクション…?」
 「んー…、どうなんだろ」

 なので、言ってやる。
 「今の話は、今年のGWに重役10人が山登りに行った。その話です」
 「えー…」
 「山登りって…」
 「健康的な…」
 「という事は、ノンフィクション」
 「すっげー」

 うん、手応えありだな。
 「皆に話しても良いよと了承を得たので、今回の講義で、皆さんにお話しした次第です。
 如何でしたか?楽しく読んで頂けたら嬉しいです」
 「質問!」
 「はい、どうぞ」
 「秘書はどうしてたのですか?」
 「知りたい?」
 「はい、勿論です」
 「それでは10分ほど時間があるので話しましょう」
 「おー!」

 パチパチと拍手が起こった。
 「それでは、及川君」
 「へ?」
 「及川君視点の話をして下さい。もちろん英国英語でね」
 「んー…、英語かぁ…」

 及川は立つと、頭をフル回転して話し出した。
 及川の話とは、先に社長、桑田専務、本田専務が落ちて来た時の話と、副社長、久和田常務が落ちてきた話をしてくれた。そして、翌日がGW最終日になるという前日の夕方、やっと他の役付き秘書が到着した。そういう話で終わった。
 あと、こうも付け加えて言ってきた。
 「役付け秘書という意識が低く、無いに等しいのかと思うと残念です。だから、こういう場を一年に数回設けて意識を高める事が必要だなと思います。皆さんも、役付け秘書を目指してる事だと思います。自分は役付け秘書なんだという自覚を持って頂きたいと思います。以上です」

 「ありがとうございます。それでは峰岸さん。最後にどうぞ」

 え、私…?
 峰岸は驚いてる。
 「本当に言っても良いの?」
 「はい、何でも良いです。英語でどうぞ」

 峰岸は自分の思いをぶつけていた。
 「それでは、簡単に。安藤専務、利根川専務、高橋常務、瀬戸常務、桑田常務。皆が自分勝手でした。えーと…、愚痴らせてもらいます」

 そう言うと、息を吸って愚痴り出した。
 「安藤のバカヤロー!5人の中で一番押さえないといけない人が、なんで勝手に動くかっ。
 利根川もだっ、何の為の指導役だっ。
 高橋もっ、常務リーダーの資格を剥奪してやろうかっ。
 瀬戸も、桑田常務のフォロー役も兼任してるのに、全然フォローになってないっ。
 桑田常務も、あの人は自分が社長の子どもだって事を、全く自覚してないっ。
 
 それになんだって、寒気がしてくしゃみが出ただと?
 それは私が5人に対して怒りが湧いて1人で沸々と罵っていたからだ。
 その内の3人は龍に気を吸われたり血を取られたりして入院してました。
 今の話を聞いて、利根川専務と瀬戸常務がどうして入院したのか納得しました。普段、龍が使っていた寝室のベッドや風呂を使ってるから、益々、気を吸われ取られたんだなと。
 皆さんも、上司が自分勝手に行動すると腹が立つでしょう。
 決して甘やかしてはなりません。
 GWの件で、私は、はっきりと感じました。甘やかすな!ってね。以上です」

 「ありがとうございます。何やら耳が痛い事を言われましたが、皆さんも同様です。
 上司に苦言を呈しても良いと思います。
 それでは、丁度時間になりましたので。これで終わらせて貰います。
 お疲れ様でした」


 拍手がきた。
 嬉しい。
 素直に、そう思った。
 壇上から席に戻ってると、榊原と視線が絡み合う。
 榊原の顔が(くそったれ)と言ってる様で舌打ちしている。
 (人にネチネチとプレッシャー与えようとしてくれたんだ。今度は、こっちからプレッシャー与えてやる。時間はある筈だ。たっぷり考え直すんだな。万年副社長サブ秘書め。悔しかったら専務秘書のメインになってみろ!)



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山本VS榊原の勝負。
まずは、山本に軍配が上がりました。
翌日の榊原の講義は、どうなのでしょうかね~

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