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秘書の育成研修 (31) 

 いきなり大声が聞こえた。
 と思ったら、Mr.Tが猛スピードで落ちてきた。
 「っ…」
 「はあ…、あっぶねえ…」
 「良かったあ…」

 Mr.Tの声が聞こえてきた。
 「た、助かったのか…」
 「そうだよ。しっかし落ちてくるスピードが速いし強いな」
 「サンキュ、助かった」
 と言いかけた時に、言葉を付け加えてきた。
 それは俺に向かっての言葉だ。
 「ありがとうございます」
 「助かって良かったよ。君は一番の働き者だからな」
 「そう言われると恐縮です」

 Mr.AとMr.Tの片手で腕を掴まれ、下からは坊ちゃんが腰を支えてる状態に気が付き、皆に言葉を掛けている。
 「ありがとうございます。もう大丈夫です」
 そう言うと、3人の手から離れ、大きく3回転して崖石を掴み体制を整えた。

 「いきなり声がしたんだ。”それで隠れてるつもりか”と」
 「誰に?」
 「分からない。だけど、座っていた木が急に消えて落ちたんだ。まるで、誰かに引っ張り上げられて突き落とされたかのように…」
 「本当に大丈夫か?」
 「大丈夫です。ちょっと水分補給させて下さい」
 「どうぞ」
 二口飲むと気が楽になったみたいだ。

 すると叫び声が聞こえてきた。
 「うわあー…」

 その叫び声に反応したのはMr.Aだ。
 「どうしたっ」


 だけど、中々落ちてこない。
 「あれ、落ちてこない?」
 「しがみ付いてるのか?」
 「どうしたのだろう…」

 皆の声に対して、坊ちゃんはこうだった。
 「違う…」
 「何が?」
 「何かが居る」
 「だから、何が?」
 「これは何だろう。何か変な感じだ」

 切羽詰まった時なのに、気になり聞いていた。
 坊ちゃんの首に掛かっているクリスタルペンダントが輝いてる。
 これは水に反応するんですと言われたが、その後の説明を聞いても何の事か分からない。


 そんな時、誰かに声を掛けられた。
 3人の男だ。
 しかも山登りの恰好をしている。

 Mr.Aは、その人が言う言葉に反応していた。
 「あいつが奥に居る何かを見てる物に向かってだろ」

 そう言うと、走り出した。
 気が付くのが一瞬遅れた男は声を掛けている。
 「待って」
 「煩いっ、あいつは俺の宝物なんだ。囮にすんじゃねえっ」
 「囮じゃなく、君っ」

 大声を出して駆け登って行った。
 「待ってろっ!すぐ行くからなっ」

 そして、皆して2人の男に禁蹴りを食らわしてMr.Aの後を追いかけて登った。






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