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秘書の育成研修 (28) 

 目が覚めると太陽が昇っていた。
 え、太陽?
 なんで太陽が見えるんだと思ってたら、屋根が無い事に気が付いた。
 思わず声に出ていた。
 「何だこれっ?」

 出入り口の壁は残ってるが、他の三方の壁は無くなっている。
 俺じゃあないぞ。
 まだ寝ているのはコロコロ体型の3人だ。他は何処に行ったのだろう。

 壁の無い所から出ると、残りが居たので小屋を指し聞いてみる。
 「これはどうした?」
 「申し訳ありません。私の足が当たって、そのまま崩れてしまいました」

 坊ちゃんが口を挟んでくる。
 「触ると壊れるって言っておいたからね」
 「気を付けていたのですが…」
 「大丈夫ですよ。気にしなくて良いですよ」
 Mr.Aも口を挟んでくる。
 「君だけじゃないから。コロコロBは寝相が悪くてコロコロと転がってたしね」

 なるほど、だからあんな所で寝てたんだなと納得した。

 Mr.Fの声が聞こえてきた。
 「朝食ができたよ。まだ起きてこない人を起こしてきて食べよう」
 「はい、起こしてきます」

 2人が率先して動いている。
 坊ちゃんも小屋に行こうとしているので声を掛けてやる。
 「昨夜は寝れたか?」
 「え?」

 振り向いてきたので、もう一度聞く。
 「昨夜は寝れたか?」
 「あ、はい、ぐっすりと寝れました。そ、その…腕を借りてました。ごめんなさい」
 「ぐっすりなら良い」
 「あの、起こしてきますね」
 「ああ」

 俺の腕を枕にしてぐっすりね。
 嬉しいな。
 でも、これで一つ貸しだな。


 2人で3人を起こして外に出てきた途端、残った壁が崩れ柱だけが残った。
 「今のは誰だー」
 「最後に出てきた奴だろう」
 そんなからかい半分の言葉に応じた言葉はこれだった。
 「それは私の体重に反応したという事か。でも、何で他の壁は無いんだ…」

 Mr.Tは笑いながらこう返した。
 「寝相の悪い3人が壊したんだよ」
 「ったく。でも、よく保ったよな。お疲れさん」
 最後の”お疲れさん”は、小屋に向かっての言葉だ。

 Mr.Fの声が聞こえてくる。
 「さあ、食べたら登るよ」

 朝食は、お焼きとクレープの中間みたいな物と蜜柑。
 でも、何も無いよりましだ。



 そして、皆してロッククライミングをしていた。
 簡単に言えば崖登りだ。

 筋力だけでなく、如何にして体重を感じずに登って行くか。
 なんとかして崖を登りきると、もう一つ崖があった。

 余分に焼いていた朝食の残りを食べ一息ついたところ、探索に出かけていた2人は戻ってきた。
 「木登りして枝伝いしていけば1時間位で中腹にある小屋に着きます」
 「また小屋なのか…」

 その言葉に苦笑してMr.Tは言い返していた。
 「そうです、小屋です。登って見てないので分かりませんが、どうされますか?」

 その言葉に、「せっかくだ。本格的なアスレチックを楽しむか」と応じた奴がおり、結局は本格的なアスレチックをする羽目になった。






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