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秘書の育成研修 (20) 

 着替え終わると桑田常務室のドアをノックする。
 「はい、どちら様ですか?」
 「岡崎です。峰岸君のデスクにある書類を受け取りに来ました」
 「峰岸さんは、まだ戻られてないですけど」
 「まだ寝てるのか…」
 「え、寝てるって誰が」

 ドアが開き冴木君は顔を出してくる。 
 「おか…」

 俺の名前を口にした矢先、固まってしまった。
 ああ、後ろの2人を見ると誰でも固まるのか。いいや、このまま少し固まらせておこう。喋らせると煩いからな。
 「失礼します」と声を掛けて中に入ってやる。

 デスクに近寄り、透明マットの右上を開けて見る。
 「右上、右上って、これか。うん、これだな」

 中身を確認して2人を促す。
 師匠と優介に中に入る様に促すと同時に冴木君の固まりが緩んだ。
 その冴木君に言ってやる。
 「冴木君、峰岸君は4階の和室の前で寝てるから、ここまで連れて来て貰える?」
 「何故、そんな所に…。まあ良いや、貸し一つだな」
 してやったりな表情になった冴木に「ただいま」と声が掛かった。
 
 「もう起きれたんだ?」
 「ああ、優しい奴がいたからな」
 「そりゃ、良かった」
 「あの、そこにサインして頂く前に追加訂正したいのですが。宜しいでしょうか?」

 峰岸に話し掛けられた師匠は聞いている。
 「追加とは?」
 「護身術も加えたいと思います」
 「優介の?」
 「はい。もちろんギャラは2人分にした金額に訂正します」
 「それなら、追加せず新しく作れば?」
 「あ、そうですね。それでは、直ぐに作ります」


 ギャラが決まった。
 山口悟  50,000円
 斎藤優介 20,000円

 悟さんは道場主で師匠をしてるから分かる。
 だけど優介は20,000円も頂けるほど教えられるのか不安気な表情をしている。





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