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GW旅行は能登半島 (43) ~夜食メニュー

 何か声が聞こえる。
 「おい、起きろ」
 「ん…」
 「起きろってんだ」
 「んー…、なに」
 「メシだ、ってんだよ」
 「ん…、メシ…」

 そこで気が付き、ガバッと跳ね起きた。
 「メシッ、ご飯っ」
 「そうだ。食えよ」

 ダイニングに促され椅子に座る。
 テーブルの上に並んでいるのは、炊き込みご飯とホカホカと湯気を立ててるお味噌汁に、色んな野菜の天ぷらに、肉ではなく魚のフライ。家では作らない物ばかりだ。
 「うわぁ、美味しそう」
 「高瀬と交互に作ってたけどな。誰かに作ってやるのは久しぶりだ」
 「え、高瀬が料理を作ってたの?」
 「知らなかったのか?」
 「全く。へえ、でもあの高瀬が作ってたのかあ」
 「お前は知らなかったのか」
 「何を?」
 「いや、何でもない。ほら遠慮なく食えよ」
 「頂きます」
 「どうぞ」

 先に味噌汁を一口飲む。
 「んー、美味い。幸せだあ」
 「大袈裟な奴だなあ」
 「だって、俺なんて出汁入りの味噌を使ってるから、こんなに美味しい出汁なんて…」
 「カツオとイリコで取っただけだ」
 「本格的なんだ…」
 「そうか?」
 「うん。あ、この天ぷらも美味いっ」
 「どんなにおだてても何も出んぞ」
 「揚げ物って温度調節が難しいでしょ。なのに、この衣のサクサク感って凄いや」
 「お前は美味そうに食うなあ」
 「美味いんだもん。あ、そうだ。社食しない?」
 「せんっ」
 「そんなに力強く即答しなくても」
 「あんなの道楽だ。なんで会社で作らないといけない?」
 「3人共楽しそうに作ってくれてるけど」
 「だから、道楽でしてるんだよ。あの3人は料理が好きでやってんだ。仕事としてやってるんじゃない。あの3人にバイト料なんて払ってないだろ?それに、お前、自覚あるのか?」
 「あ、たしかにバイト料は…。え、自覚って何の?」

 はあ…、と溜息吐かれた。
 「自分が常務だという役職であり、かつ社長の子供だという自覚だ」
 「え…」
 「無いのなら、今からでも自覚持て」
 「どんなにしたら持てるの?」
 「どんなにって…。まあ、最初は形からだな。送迎させたり、言葉使いを変えたり…。人を見下せと言っても、こればかりは中々出来ないだろうから…」
 「んー…」

 何かを思い付いたのか、利根川は言ってくる。
 「あと、秘書を”ちゃん”付けで呼ばない」
 「う…、それは言われた」
 「つっかえずにスマートに言え」
 「スマートに、ね」

 すると、骨皮はとんでもない事を言ってきた。
 「言っとくが峰岸は岡崎と並んで大ベテランだからな。引く手数多の有能秘書だ。そいつを顎で使う様になれば重役として一般社員からも認められる。あの桑田だって峰岸には頭が上がらないんだ。せいぜい頑張るんだな」
 「顎で使うって、どんな風に?」
 「自分で考えろ」







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骨皮、いや利根川は優しいのかどうなのか。。。

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2 Comments

ますみ  

利根川サン、育成ゲームとか好きそう( ´艸`)
私は粉末やパックのお出汁。&無臭にんにくの粉末入り。

お坊ちゃまの生活してないから、人を顎で使うのは難しいかも。でも、下の人たちが動きやすいようにする・・ことならできるんじゃない? 
担がれるだけの’お神輿’にはならないでね。

2018/06/12 (Tue) 10:53 | REPLY |   
福山ともゑ

福山ともゑ  

Re: タイトルなし

ますみさんへ

> 利根川サン、育成ゲームとか好きそう( ´艸`)

「ゲーム自体は好きじゃないが…。ふふ…、そうだな、そいつの身体を育成するのなら歓迎だ」

 きゃぁー、なんてことを言いだすの、この人は。



> お坊ちゃまの生活してないから、人を顎で使うのは難しいかも。でも、下の人たちが動きやすいようにする・・ことならできるんじゃない? 
> 担がれるだけの’お神輿’にはならないでね。

 「坊ちゃんと言われてるが、お坊ちゃまの生活してないからなあ…。はあ…、溜息もんです」

 政行は、やれば出来る子。
 だけど、こればかりは、ねえ…。
 ( ̄へ ̄|||) ウーム


 頑張って欲しいもんです。


2018/06/13 (Wed) 09:26 | REPLY |   

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