GW旅行は能登半島 (36) 

 岡崎は皆が集まってくるまで峰岸視点の話を聞いていた。
 ぶはははっ…。
 「笑うなっ」
 「だって、だって…」

 はーはー…と、中々笑いが止まりそうにない岡崎に言ってやる。
 「ったく、利根川が、あそこまでやるとは思ってなかったよ」
 「協調性が出てきたんじゃない?」
 「協調性なら良いんだけどな」
 「で、スイッチが入ったと?」
 「まあ、そうだ」
 「桑田専務の時もスイッチ入ったんだろ」
 「サブからメインになった途端に態度を180度コロッと変えたから、この野郎、シメてやるとスイッチを入れたんだ」
 「今回は何がキッカケ?」
 「3人の行動だ。もう数歩でジェットに着いて乗るという時に、先に駆け登った安藤の後を追って登った。しかも、あの3人はジェットクルーに禁蹴り食らわしていたんだぞ。それを見て思わず叫んでいたよ。大馬鹿野郎ーってな」

 岡崎の笑いは止まって無いが、少しは落ち着いたみたいだ。
 「あのキン肉マンの事を知りたいんだ」
 「んー…、俺がしてた時は我関せずでクールにマイペースだったけど、最近はお茶目になってるよなあ」
 「高瀬さん狙いだったよな」
 「一時は高瀬さんと桑田常務の2人だったけど、今は桑田常務だな」
 「あいつは”二兎を追う者は一兎をも得ず”と言う言葉を知らないのか」
 「だから、今は桑田常務なんだろ」
 「はあ…、まあ、だから秘書改革をやる。手伝え」
 「何それ」
 「まずは、あの2人からだな。あんな上司だと幾つ体が合っても追いつかない。2人の意識は毎日の業務だけで精一杯だろう。山本なんて育成してる様に見えない」
 「まあ、山本君は雑だからな。玖倭田君が可哀相だ」

 何かが閃いたのか、岡崎は提案していた。
 「残りの秘書は皆して最終日の前日の19時過ぎに来たんだ。どうせなら夏休みの1週間を使わないか?」

 その言葉を聞いた峰岸はボキボキと関節を鳴らしている。
 「あいつら意識薄いよな。覚悟しとけよ」
 「1人でなく2人とか3人だからな。誰かがやると思ってるんだろう」
 「サブを動かすか」
 「そうだな。常務にサブを入れて、上二役は2人にする。なにしろ専務秘書を経験して上二役にいくからな。で、2週間」
 「いや、1ヶ月だ」
 「で、どっちが企画書を書くって?」
 「私が書く」
 「否とは言わせない様にしろよ」
 「もちろん。あのデブにも目に物を見せてやる」
 「それなら夏休み計画は私が考えようかな」
 「ああ、お前の企画力の無さをチェックしてやる」
 「えー、そんな事を言う…」


 3人部屋に2人が入り、個室には1人が検査入院している。
 もちろん、社長子息である桑田常務が個室だ。
 寝顔を見ると気が抜ける。
 異世界と現世の時間の流れに時差を感じ、眠くなる。
 恐らく常務は明日まで寝るだろう。
 少しだけでいいから寝させて。
 峰岸はベッド脇のソファに横たえると、直ぐに寝入ってしまった。


 岡崎がノックして入ってきた事も知らずに寝ていた。
 「ぐっすりか。お疲れさん、ゆっくりお休み」
 
 峰岸に毛布を掛け、クィーンサイズのベッドに寝ている桑田常務の様子を見る。
 「顔色は、もう少しかな」


 病室から出ると利根川専務秘書が2人とも待っていた。
 先に声を掛けてきたのは山本君だ。
 「峰岸さんは?」
 「寝てたよ」
 「疲れたのでしょうね」
 「まあ、時差ボケの一種だろうね」

 そう答えると、玖倭田君が声を掛けてくる。
 「時間の流れがどうのと言われてましたからね」

 山本君が声を掛けてくる。
 「それじゃ、3人で食事に行きましょう」
 「割り勘だからね」
 「もちろんです」

 山本君、ほんの少しだけど間があったね。
 いくら利根川専務の秘書の先輩後輩とは言え、奢る気は無いからね。すでに秘書の改革は始まってる。甘えとかに目を瞑る気は無いよ。
 まあ、相手が師匠とか優介なら奢るけど。でも、あの2人は奢られないだろうな。優介の頑固な一面も見れたし、師匠からは土産を貰ったので嬉しい。
 でも銃撃ち見たかったな。
 格好良かっただろうなあ…。







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その悟&優介の二人旅が始まります。
今作が終わり次第、始まります。
それまでにタイトルを決めます!←まだ決まってない(-_-;)
お楽しみに~(*´∇`*)

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