GW旅行は能登半島 (11) ~あと50年。。。

 爆発寸前の及川は深呼吸をして落ち着こうとしていた。
 確認していく。
 「で、その窪みに、盃5杯に水を入れたと…」
 「うん。そしたら床が開いて副社長と一緒に落ちたんだ」
 思わず言っていた。
 「バカですか、貴方はっ。解読出来たのでしょ。あの壁の文字が解読出来たのなら、そんな事するとどうなるのか分かった筈だ」
 「楽しそうだなと」
 「どうするんですか…」
 「どう、とは?」
 「御神龍の目を覚まして、あの5人は御神龍の目が閉じるまで、あそこから出られないんですよ」
 「それはどれ位?1週間?」
 「50年です」

 副社長の絶句した声が聞こえてきた。
 「ご…」
 「ちょ、ちょっと待って。何で50年…」
 「盃5杯、全部に入れたんでしょ?」
 「うん」
 「1杯が10年なんです。ああ、もうっ。次から次へと面倒事を増やしてくれるっ」


 本当はやりたくない。でも、こうなったのは自分の上司のせいだ。
 溜息吐いて及川は重役秘書全員に連絡を入れた。すぐに出てきたのは常務秘書3人と副社長秘書1人だ。その4人にチャット越しに話をした。

 「は?」
 「何それ」
 「50年?」
 さすがの峰岸も驚きの声を上げた。
 「嘘っ」

 「どうすればいい?うちのバカには皆が無事に戻って来てからお仕置きさせるけど、何か手があれば教えてー」
 「うーん…」と呻る瀬戸常務秘書の岡崎に、
 「これはまた…」と考え込む桑田常務秘書の峰岸。
 「それ昔話だろ。オチは何だ?」と副社長秘書の山岡は聞いてくる。
 「昔話でも、本当にあった事なんだ。バカな観光客も祠に行かなくなったし、やっと川の水が滲み出てきたから誰もが”あと3年半”は安心出来ると思ってたのに。あの常務が勝手な事をしてくれたお蔭で、御神龍の目を覚ましてしまって…」

 高橋常務秘書の山口はボソッと言ってくる。
 「50年も待つ気ない」
 「常務3人が戻ってこなければ、久和田常務だけだな。桑田専務と本田専務は頭を抱え込むだろうが、文句を言いながらでもやるだろう。だけど秘書にとっては気が楽になるのか大変になるのか…」と言う山岡の呟きに、高橋常務秘書と瀬戸常務秘書と桑田常務秘書の3人は事の大きさに気が付いた。

 「今すぐには無理」と高橋常務秘書の山口に、
 「考えとく」と瀬戸常務秘書の岡崎に、
 「どっちにしろ、そっちに行く」と桑田常務秘書の峰岸が応える。

 3人共バラバラだが、桑田常務秘書の峰岸の言葉に岡崎は応じていた。
 「行くのなら、1時間程待って」
 「今何時だと思ってる。17時だぞ」
 「俺には無理だが、アドバイスをくれそうな人が居るから聞いてみる」

 すかさず4つの声が重なってきた。
 「よろしくっ」







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そのアドバイザーって誰なのかな、もしかして。。。


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