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GW旅行は能登半島 (5) ~戦闘準備

 仕切りたいのか、社長が声を掛けてくる。
 「あー、なんだな。今座ってる4グループに分かれてアスレチックまで競争するか」
 「社長、その前に食べましょう」
 「それもそうだな。腹減ったな」

 皆で魚を枝に刺し串焼きにして齧り付く。
 泳いでた魚は大きかったので1匹でも食べ応えがある。
 しかし味は付いてない。味無しだが、おこげが美味だ。これだけだと足りないが皆が同じだから文句は言えない。

 そんな時、坊ちゃんの声が聞こえてきた。
 「あっちに家がありましたよ。誰かが住んでるかもしれない」
 その言葉に食いついたのは父親である社長だ。
 「誰かと一緒に行ってこい」
 立候補したのは本田と久和田だ。
 3人で行って、戻ってきたのは本田1人だ。
 「あの2人はどうした?」
 「家ではなく半壊の小屋でした。でも屋根もあるし、今夜はあっちで寝ましょう。2人は寝床を作ってます」
 「寝るって…」
 「雑魚寝ですが、良いですよね?」
 「それは構わんが」
 「今、夜ですよ」
 「はあ?体感では朝なんだけど…」

 桑田専務が口を挟んできた。
 「屋外と屋内では寒さは段違いです。本田君、10人でも寝れるの?」
 「はい、小屋は広いです。壊れてると言っても小屋の中ですから」
 「それなら行った方が良いな」


 本田を先頭に小屋へ向かった。
 「へえ、小屋と言うから狭いかなと思ってのだけど」
 「10人寝れるって言ったでしょ」
 
 小屋に入ると坊ちゃんと久和田は足を伸ばして寝っ転がっている。
 「何処が壊れてるって?」
 「利根川専務、壁を触らないで下さい。触ると屋根が崩れます」
 「なるほど、そういう意味の半壊か」


 男10人がゆったりと手足を伸ばして寝れるスペースがあるのは嬉しい。
 少し肌寒いが、皆がくっ付いているから寝れそうだ。
 しかも、俺の左隣は安藤、右隣は坊ちゃんだ。
 ずっと右を向いておこう。



 雑魚寝は何も出来ないが仕方ない。
 目を瞑ると眠気がきた。

 いつしか寝ていた。
 何かを感じ目が覚めると、背中に温もりを感じる。
 背の方に目を向けると安藤が背中をくっ付けている。
 まあ、まだ許せる相手だ。
 しかも、腹には坊ちゃんがくっ付いている。
 勝手に俺の腕に頭を乗せて。
 この2人の熱で身体が温まるのを感じる。

 こんな無防備な寝顔を見ることが出来るだなんて思わなかった。
 ヤりたいが、我慢だ。
 今迄に無く、役得な旅行になりそうな感じだな。







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