FC2ブログ

可愛いと言わないで (9) ~救世主、現れる?

いきなり大声が聞こえてきた。
 「お、あったあった。家庭科室見つけたぞー。悟ー、優ちゃんの家庭科室って、ここだよー」

え、この声は…、もしかして来たの?
そう思ってるとガラガラッと戸が開き声が聞こえてきた。
 「優ちゃん、居るー?」

 「しょ、昌平さん」
先輩は舌打ちして離れて行った。

 「え、何で…、来なくていいって言ったのに」
 「いや、来たいよ。ところで優ちゃん」
 「え、何ですか?」
昌平さんは俺の耳に手を当てて小声で言ってくる。
 「チャック、開いてるよ」
 「え、チャッ…?」

指で指し示された所に目を向けていく。
するとズボンのチャックが全開だ。
思わず叫んでいた。
 「先輩、諦めたのではないのですかっ」
 
その先輩は、こんな事を返してくれた。
 「あーあ…、完全に2人っきりになれないわねえ…」


優ちゃん…と睨んでるのか、昌平さんは怖い顔をしてるみたいだ。
それに、迫ってくる昌平さんの顔だけでなく、声も怖い。
ボソッと囁いてくれる。
 「学校では止めような」

何の事を言ってるのか分からないが、こう言っていた。
 「違うから、誤解だっ」
はいはい、そういう事にしといてやるよ。
そう言うと、昌平さんはクッキーの詰め合わせとオレンジジュースを買ってくれた。


その時、戸が開いて悟さんの声が聞こえてきた。
 「優介の声ってデカいよな…」
 「昌平さんが、あんな事を言うからですっ」

その昌平さんはクッキーを食べている。
 「お、このクッキー美味い」
 「ジュースも手作りなんですよ。悟さんもどうですか?」
 「じゃあ、クッキー2袋と野菜ジュースで」
 「ありがとうございます」


そんな時、チーン♪と可愛い音が聞こえてきた。
先輩の声も聞こえてきた。
 「あ、パンが焼けた」
 「先輩、お願いして良いですか?」
 「うん、良いよ。接客は頼むねー」
 「はい」

すると昌平さんと悟さんの声が重なった。
 「焼きたてのパン、食べたい」
 「え、とぉ…、先輩、2つお願いします」
 「はーい、2つで200円になります」

焼き立てパンを食べながら家庭科室に居座る昌平さんと悟さん。
 「んー、ほっかほかで美味いっ」
 「やっぱり焼きたてや作り立てが一番だな」

そんな時、他の部員が戻ってきた。
 「ただいまー」
 「先輩と優介君、お昼食べて来て良いよ」

 「お帰り―」
 「お帰りなさい。もう少ししたら行ってきますね」


食べ終えてジュースも飲み終えた悟さんは声を掛けてきた。
 「優介、一緒に見て回ろう」
先輩も何か言ってるみたいだ。
 「優介君、一緒に行こか」

2人の声が重なったのか、俺には悟さんの声しか聞こえてなかった。
 「昼休憩は1時間半なんだ」
 「それじゃ、食べるのを先にするか」


後るでは、昌平さんが先輩に何か言ってるみたいだ。
 「ごめんね」
 「いえ、良いです」







にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

昌平は救世主でしたww

関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment