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3周年記念特別SS 『君と交えた、このレアな日に感謝』 (29)※おまけ的なレアものpart2 続編※

 「うん、やっぱり美味い」
本当に嬉しそうな顔で、博人さんは寿司を食べている。
そんな顔を見てると、やっぱり食べに来て良かったと思える。

食べてると、香織が奥から出てきた。
 「香織、香織ちゃん。おねーちゃん、これ、お土産」
そう言って渡すと、怪訝な表情をしていたが、直ぐに分かったみたいだ。
 「友だー。ありがと」

友明は、双子の姉に優人の事を言っていた。
 「そっか、もう気にしなくて良いんだね」
 「うん、しなくて良い。あいつは、あいつなりに模索して、考えて行動を起こす奴だからな。
お前とは違うから、その点は安心だよ」

うんうん、と頷きながら聞いていた姉は言ってきた。
 「ちょっと待ってよ。誰が何だって?え”え”?」
 「まー、おねーちゃんったら。そんな顔してたら、お客さん来なくなっちゃうよ」
 「大丈夫。ほとんどが常連さんだからね」
 「ちぇっ…、面白くない」
ふふっと笑いながら、思い出したように姉は言ってきた。
 「あ、そうだ。あんたにも言っとく」
 「何を?」
 「あの家ね、うちの三番目の子が家族で移り住んでるから」
 「えっ」
 「あそこってセキュリティしっかりしてるし、何より広いからね」
 「そうか…。で、三番目の子って、結婚してるのか」
 「そうだよ。学生結婚して、5人産まれたのよ。5人。しかも、末っ子が妊娠してるし…」
ぼそっと呟いていた。
 「ふーん…、思いっきりお婆ちゃんなんだな」

呟きが聞こえたのか。
 「言っとくけど、あんたもジョナサンが結婚したらお爺ちゃんになるんだからね」
 「言っとくが、私の息子は潤だ。それに、結婚しても生まれない限り、お爺ちゃんにはならない」
 「ふんっだ。本当に、あんたは変わってないよね。この理屈こきー」


目の前で、秋さんは笑いを噛み殺してるみたいで、身体が震えてる。
博人さんは食べ終わったみたいで、他にも注文してる。
横目で睨んで言ってやる。
 「良いけど、それ以上食べるのなら自分で金払ってね」
 「そのつもりだけど…。なに、出してくれるつもりだったんだ?」
 「まあ、自分で払うつもりだったのなら、出してくれるとありがたい」
そう言うと、博人さんだけでなく、パイロットも注文しだした。
ああ、そう。
3人共、自分で払うのね。
それは楽で良いわあ。

なので、私も注文した。
 「秋さん、お酒出してー」
 「ちょっと、友。昼間っから飲むの?」
 「お前に言ってない」
なので、メニューに載ってる一番高いお酒を一升瓶で頼んだ。
 
博人さんが言ってきた。
 「友、それをどうするつもりだ?」
 「もちろん、買って帰るつもり」
 「は…」
 「だって、あっちで買う日本酒って高いばかりで味気ないからね。秋さん、これを後10本と、冷酒を一ケース下さい」
香織が口を挟んできた。
 「そこまで日本酒が好きなの?」
 「日本人なら日本酒だろ」

その言葉に、秋さんは吹き出し、博人さんと香織は黙ってしまった。
分かってるよ。
博人さんは日本酒も飲むが、一番好きなのはブランデーとかウイスキーだって。
香織はビール一筋だからな。
笑いを吹き出した秋さんは、やっと言えるようになったみたいだ。
 「毎度有り」

おう、やったね!
しかも、秋さんは付け足してくれた。
 「空港近くで居酒屋みたいな酒屋をしてる所があるんだ。つまみや肴は別に良いのだが、酒は美味いのを置いてる。うちの酒は、そこから仕入れてるから。そこで買えば良い」
 「へえ、空港近くね。ありがと、秋さん。で、そのお店の名前は?」

ニヤニヤしながら言ってきた。
 「行けば分かる」

そして、目の前で、その店に連絡してくれた。
だけど、この1本は金を払ったのだから、大勝の袋に入れてくれた。
ホクホク顔で空港に向かう。
行先は空港の南口の信号を渡った所にある、酒屋がメインでつまみ肴も扱ってる店舗となってるお店だ。

直ぐに分かった。

だから、ニヤニヤ顔だったのか。
まあ、同じ大勝という名前だなんて、言ってくれれば良かったのに。
なんて思いながらドアを開け暖簾をくぐった。

元気な声が聞こえてきた。
 「らっしゃい」

 「あの、先程お酒と冷酒を電話で頼んだ者ですけど」


お待ちください。
と言葉を残し奥に入って行った店員は、少しすると出てきた。
冷酒を一ケース持って。
先に、お会計お願いします。という声が聞こえてきた。

金を払ってると、奥からもう一人出てきた。
台車に日本酒を二樽載せている。
嬉しい。

 「まい…」
と、そこで声は途切れた。
まいって何だ?
毎度有り、って言いたかったのか?
そっちの方を向くと、はっきりと聞こえた。

 「と、も…」
 「え…、誰?」
 「はあ…、お前の顔と名前の覚えの悪さは、昔と変わらんなあ」
 「ありがとう」
 「褒めてない。お前の家の隣に病院があっただろう」
そう言われて、分かった。
 「あー、あの医者の卵っ」
 「やっぱり、今でもそれ言うか」
 「医者になったんじゃ…」
 「見ての通り、酒屋のおっちゃんだ。秋さんから呑み助が樽で酒を注文したいから、と言われたから、どんな呑兵衛が来るのかと思ってたよ」
 「あー、だから行けば分かるって言ってたのか」

誰だっけ、その医者の卵は言ってきた。
 「一度は親の跡を継いたんだ。でも、うまく軌道に乗らなくて…。やっぱり親父と違って、私は医者に向いてないんだな、駄目だなって思って大勝に入り浸って呑み助になってたんだ。そしたら区画整理に引っ掛かって、県と市から補助金が出るって言うから、あそこを県に売って、ここに引っ越してきたんだ。んで、会計に居る奴は私の次男だ。良いか、友。呑み過ぎるなよ」

そう言い、台車で空港内に置いてるジェットまで送ってくれた。
 「私は、もう日本には帰らないつもりだ。最後に会えて良かったよ。私と会ってくれて…、覚えてくれてありがとう」
 「今度は来世だな」
挙句の果てには、こう付け加えてくれた。
 「心残りは一つだけ。お前のマザコンを直したかったな…」

その言葉にムカついた。
あのね、私はマザコンではない。
ただ母親が好きなだけだ。
ったく、揃いも揃って…。





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医者の卵との再会。
隆一君。
やっぱり、言われちゃいましたね。
友明の頭の良さは認めるが、他人の顔と名前の覚えが悪いのは何故なんでしょうかねえ?
(。´・ω・)?

いよいよ、次話は最終話です。
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Comment

No title
編集
お寿司、美味しかったでしょうねー。
個人的には、鰤のお刺身(時に冬)が一番! です。

博人さんも友朋のおかげ? でお寿司大好きになってるみたいでイチ日本人としても嬉しい限り。


そうそう、トモ、あなたがどんなに否定しても、マザコンに関してだけは関係者一同、全力でタッグを組んでくると思うわよっ。 笑笑
2017年07月18日(Tue) 22:49
Re: No title
編集
ますみさんへ

は「はい、もちろん、お寿司美味しかったです♪鰹も良いですよね♪鰹のたたきも良いな~♪」

被られてしまった。。。
博人は、上機嫌のようです。

恐らく、ちょくちょく福岡へ寿司を食べに行くでしょう。
 「友明、姉に会いに行かないか」等と言って。
 「どうせ、目当ては寿司でしょっ」と、拗ねる友明の図ですね。


そうそう。
友明の筋金入りのマザコンは直るのかどうか。。。
医者の卵の隆一君の跡を継いで貰って、博人さんに直して貰いましょうo(*^▽^*)oあはっ♪

 「博人ー、友のマザコンが直る確率はどれ位?」
 「んー・・・、今の所は皆無だ」
きっぱりと言われましたww
まあ、直る事を祈ってましょう。


2017年07月19日(Wed) 09:24












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