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社員旅行は南の島 (2)

※利根川視点※



重役会議で、桑田常務はプレゼンしていた。
 「言葉の例えは悪いですが…。
どんな企業でも一生懸命に頑張って働いてるのは下っ端です。
重役は踏ん反りがえってる。
働きぶりを見ている上司もいるが、見てない上司の方が断然に多い。
その最たる者が、我々、専務と常務だと思うのです」

 「なにをっ」
だが、即座に言われる。
 「そこ、座って下さいっ。まだ続いてます」

仕方なく座った。
この坊ちゃんは何を言い出すんだ。

 「それに、自分は秘書の使い方というか…、それが不器用で出来ないのです。
それで、今回の案を考えました。
秘書は動かず、我々の8人だけをゲーム感覚として…、皆を敵とみなして、自分の勘で動き、また自分の思いで進めて何かを勝ち取る。それは、お金でも良いと思います…。
それに、自分で営業に行って大口契約を取って上司や同僚に”よくやった”とか”やれば出来るじゃないか”とか、褒められれば誰でも嬉しいものです。そういう達成感を得られれば、これからの会社の為に、また自分の為に、何をどのようにしていけば良いのか考えると思うのです。
アドバイスを請われた時、人は自分の経験でしか物は言えません。
踏ん反りがえってるだけでは駄目なんです」


 「社長、許可ください。
2週間でも良いので、我々8人を無人島でも良いので過ごし、切磋琢磨して協力したり…。
重役だけど、やっぱり人間なんだ、こんなことが出来るようになったんだ。という成長する期間を下さい。お願いします」



言ってる意味は分かる。
分かるが、この年齢で、そういう事をしようとは思わない。
そう思っていたら、高橋常務が手を上げる。
司会の声が聞こえる。
 「高橋常務、どうぞ」
 「今の桑田常務の話を聞いてると、やはり彼は若いなと思わされます。
でも、言いたい事は分かります」
その言葉を聞き(まあ、俺もそう思うよ)と心の中で思っていた。

桑田専務も手を上げたのか、「桑田専務、どうぞ」と司会が促す。
 「聞いてると、楽しい事を考えるんだな、と思いました。仮に、何も得ることが出来なくても童心に帰る事が出来そうな気がします。
初心に帰る事は大事だと思います」

 「はい」と手が上がり、「久和田常務、どうぞ」と声が聞こえる。
 「料理もそうですが、そこに至る経緯が大事な事が多々あります。我々は結果しか見ていないし、経緯だなんて見る必要もない。だけど、頑張ってるという点は誰しもが持っているのではないかと思います」
それを聞き、(たしかに、そうだ…)と思う。

 「はい」と手が上がり、「安藤専務、どうぞ」と声が聞こえる。
 「老いも若きも関係なく、汗まみれになって何かに夢中になる事は良いと思います。
秘書は動かさず、我々8人でしょ?
赤道直下になりますが、一つ無人島を持っています。そこでしてみてはどうでしょう?」

その言葉に瀬戸常務が応じる。
 「あのイルカの群れが見える島ですね?」
 「そうです」

社長の声もする。
 「ああ、何度か行った事があったな」
 「はい、如何でしょうか?」

俺は、ただ一人反対していた。
 「その期間は重役は居ないわけでしょう。仕事はどうするのですか?」
 「だから秘書は動かさないって」
遮ってやる。
 「秘書に出来るわけっ」
だが、本田は俺の言葉を遮ってくれる。
 「ああ、そうだ。こうしたらどうでしょう?」
 「本田専務?」

本田専務はとんでもない事を提案してくれた。
 「ゴール時点に秘書を立たせておくんです。
もちろん、一番最初にゴールした人は自分の秘書とトレードできる」

その言葉に誰しもが驚いた。もちろん、俺も。
 「秘書の使い方というか、どうすれば良いのか分からないんでしょ?」
その言葉に坊ちゃんは「はい…」と頷いてる。
 「桑田常務が仮に一番に着いたとします。高瀬君を選びますか?」
 「いいえ、他の人を選びます」
 「ですよね?」


それを聞いて、もしかしたら、これは打ってつけの方法ではないかと思った。
他のメンバーを見ると、高瀬狙いの奴等は目を輝かせている。
俺が一番最初に高瀬を選ぶ。



司会の声が聞こえてくる。
 「楽しそうですね。社長、如何ですか?」
とても楽しそうな声が、即座に聞こえてきた。
 「私もやりたい」


社長秘書をトレードする気か。
どうしても高瀬は死守してみせるからな。


そうして、その案は確定した。

でも、重役が居ない間、仕事はどうなるのだろうと思っていたら、副社長が口を挟んできた。
 「楽しそうだが、私は留守番をするよ。
皆は参加して戻ってきたら、どうだったか教えてくれるとありがたいな」



副社長は次社長候補の人だ。
この人が残ってくれるのなら安心だ。






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プレゼンで自分の熱意を語り掛けた桑田常務。


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