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あの夜の約束 (17)

※健志視点※


4年後の8月。
無事にカナダに在る大学の医学部を卒業し、6ヶ月間の研修期間先も決まった健志は、ビザ発行の為、日本に帰国した。

優の顔を見たいが為に、先に隣の元宗家へ行く。
家玄関か、レストランかと迷ったが、レストランにする。

ドアを開き入る。

カラランッ…。

と、鈴が鳴る。


 「いらっしゃいませ」
女性の声が迎えてくれる。
そういえば、枝伝いでしか来たことが無かったのを思い出す。
その人に聞いてみる事にする。
 「あの、優君、居ますか?」

その人は怒り口調で言い放ってくる。
 「優君?あの、ここはレストランですよ。男の方を買うようなところではありませんっ」
 「はい、それは分かってます」

すると、タイミングよく奥から声が掛かってきた。
 「ケーキ持って行って」
 「あ、はい」


その女性は、俺を睨みながらケーキを持っていく。
なので、俺は奥に向かって声を掛けた。
 「小母さん、優君居ますか?」

小母さんは、厨房から出てきた。
 「え、どちら様?」
 「隣の弟の」
それだけで分かったのか、言ってくる。
 「ああ、カナダの大学に行った健志君?」
 「はい、そうです」
 「お帰りなさい。そっかあ、あれから4年経ったのね」
 「ただいま帰りました。あっという間でしたよ」
 「イイ男になったわね~。あれ、でも連絡いってないの?」
 「優から?」

すると小母さんは、とんでもない爆弾発言をしてきた。
 「あの子はカナダに居るのよ」
 「はあっ?」
 「高校卒業してカナダに行ったのよ。あと3年は戻ってこないわよ」
 「嘘だろ……」
 「あれ、何にも連絡受けてないの?あの子、連絡するって言ってたのに」

驚きの方が強くて、これしか言えなかった。
 「カナダの、どの辺りですか?」
 「ちょっと待ってね」

小母さんはiPhoneを見ている。
 「あ、あった。えっとね、住んでる所はケベックシティで、仕事場はモントリオールだって」
 「ケベックシティ?」
 「地名だけ言われても分からないよねえ、カナダって広いんだから…。
健志君、どうしたの?」

俺は、怒りが湧いてきていた。
 「あの野郎…、俺に黙って……」


その様子を見て、何かを悟ったのだろう。
小母さんは俺に言ってくる。
 「健志君、スカイプやってる?。大学卒業祝いに、優のスカイプのID教えてあげよう」
 「え、スカイプ?優はスカイプはしてないって…、だからLINEとメールでのやり取りだけ…」
 「スカイプは、この1月に私がやれ!と言って、やらせたのよ」
 「今年に入ってから…」
 「うん、そうよ。で、健志君。その荷物って、家に帰らず、ここに先に来たの?」
 「あ、家より優の顔を見たくて…」
 
クスクスと笑ってくれる。
 「隣なのに…。本当に、過保護なんだから」
 「だ、だって…、色々とあったから……」
 「まあ、そうよね。色々とありがとうね」
 「いえ…」
 「あ、そうだ。大学卒業に、ケーキをプレゼントしてあげる。座って待ってて」

初めて食べた優の小母さんのケーキは優しい感じがして、日本に帰ってきたんだなと思わされる懐かしい感じがした。
そうだよ、店やってるのは知ってても食べに来た事は無かった。
いつも、枝伝いに優の部屋へ行ってたからな。


優のスカイプのIDを教えてもらった俺は、優に繋がると文句を言っていた。
なにしろ、起動した画面は文字だけで、優の声が聞けるという期待を裏切ってくれたからだ。
しかも、その文字は…、フランス語で書かれていた。
この言葉が。
 『…このIDは、現在使われておりません』


その言葉にムカつき、俺は日本語で言っていた。
 「お前はあ…、俺に黙ってカナダ行きやがってっ!
言っただろっ、迎えに行くって。
なんで日本に居ねえんだよっ!
しかもケベックシティに住んでるだと?
お前、俺の住処が何処なのか知っての、住処場所かよっ!
んな近くに居るのなら、会いに来いよっ!
俺は、LINEとメールで我慢してたのに…」

だが、相手が誰なのかは分かったみたいだ。
優は文字で無く、声で、日本語で返してきた。
 『え、え、嘘っ…。健志、さん…?』
 「なにが健志さん、なんだっ」
 『え、ちょ、ちょっと待って。なんで俺のIDを』
 「小母さんが教えてくれた」
 『なっ…、お母ちゃんのバカ―』



1ヶ月後。
カナダへ戻った俺は仕事の始まる数日前に優のフラットに行った。
 「ったく、お前は…」
 「はいはい、ごめんね」
 「何がどうなって、ここに居る事になったのか。話して貰うからな」
 
優は思わず聞いていた。
 「エッチするの?」
 「うっ…、それが望みなら」



優はエッチし終わると、健志に話してない事を話していた。
高2の9月、一人のカナダ人が留学してきてから卒業するまでの事を。
そして、カナダ行きを決めた事も。

健志さんは睨みながら言ってきた。
 「お前の成績がどうのとか、ヨシが族を立ち上げたとか、トップになったとか、そんなくだらん事ばかり言うよりも、その方が、もっと大事な話だろ。スカイプをやり出したなら、真っ先に俺に言え。
ったく、お前は進歩ない奴だな」
 「驚かそうと思ったんだよ」
 「それって、いつだよ」
 「自分に自信が持ててから」
 「だから、いつなんだ?」
 「んー…、いつになるかねえ…」

バカやろっと頭を小突かれ、再びエッチされた。






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あらまあ。。。
まったく、優はいつになっても、ですねww
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