BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
2017年09月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2017年11月
TOP桜咲き、春一番で桜散る(2017年春) ≫ 桜咲き、春一番で桜散る (7)

桜咲き、春一番で桜散る (7)

悟は、項垂れていた。
私の、この私の楽器で、難なく弾きこなすクマ野郎。
ボスを取り戻す事は出来ないのか。
でも、見事と言うしかない音だ。
こんな音色なんて、私には出せない。
完敗だ。
あいつ等の足掻きは、いつまで続くのかな。
もっと自分に自信を持ち、努力する方向先を変更しないといけないな。
そう思っていた。

 「クマ野郎っ、ボスを泣かせるなよっ」

自然と、その言葉が口に出ていた。
その声に皆が振り返るなか、優介が慌てて声を掛けてくる。
 「さ、さと」
 「良いから、優介は黙ってろ」


クマ野郎と呼ばれた博人は、穏やかな表情だ。
 「私は…、私は、絶対に、あんたを超えてみせる。
武術のみならず、このバイオリンでもな。
今は負けてるが、それでもあんたに勝ってやる。
その意気込みで、今迄とは違うやり方で磨きをかけてやる」

博人は、ふっと微笑んで言ってやる。
 「出来るかな?」

その笑みにも怒りを覚えた悟は言い切っていた。
 「出来る」
 「ほう…」
 「年食ってるだけが良いわけじゃないからな」
 「なるほど、確かにそれもそうだ」
 「もし、あんたがアドバイスするなら、どう言う?」
即答だった。
 「独学で無く、一から始めるんだな」

何も言えなかった。
小さく罵っていた。
 「くそっ…、なんで独学だと分かったんだろ…」


 
だが、8人は違っていた。
 「サトルの言いたい事は分かるよ。いつまで経っても埒が明かないからな」
 「スズメは、何か勝算あるのか?」
 「うんにゃ、今のところは全く無い」

 「でも、必ず、どこかで勝てる筈だ」
 「マサが、珍しく燃えてる…」
 「だって、得意の武術で負けてるんだよ」
マサの父親である警視総監が口を挟んでくる。
 「燃えるのは良いが、方向性を間違えるなよ」
 「はい」


 「こちとらだって、自他ともに認める文武両道の10人なんだよ」
 「タカが、そういう事を言うだなんて」
 「私だって、色々と工夫してるんだ」

 「どんなにやっても負けるんだから。今迄とは違う方面に目を向けないと」
 「さすがユタカだな。で、どっちに目を向けるって?」
 「考案中なり…」
すかさずユタカの父親が口を挟んできた。
 「まったく、お前は…。口先人間にはなるなよ」
父の言葉に反論出来ないユタカは、一言しか言えなかった。
 「精進いたします」


 「それなら、一斉にでなく一人ずつやってみたらどうだ?」
 「ユウマはしないから分からないだろうが…」
 「だからって、しないよりはマシだろ。違うか?」

 「一人ずつした事あるんだよ。だけど、何時の間にか皆でやってるんだよな」
 「そうだよ、カズキの言う通りなんだ」
 「で、毎度のことながら負けるんだよな…」

 「なに楽しそうな事をしてるんだ、お前等は」
 「ジュンヤは、あんまりしないから分からんだろう」
 「何回かはしたけど、強いよねー」
ジュンヤの父親の方が口を挟んできた。
 「なんだ、潤也は弱いのか」
今度は母親だ。
 「二人の国会議員を親に持つ子供なら、受けて立ちなさい」
ジュンヤは苦笑していた。
 「あの人は強すぎるんですよ」

 「あ、そうだ。私の父の裏の方を継いでもらうってのはどうだろう…」
 「ワン、それは無理だっ」
 「そうか?あ、銃での勝負ならどうだろう…」
すかさずワンの父親も口を挟んできた。
 「アンドリュー、それは無理だ」
 「何故ですか?」
 「フォン・パトリッシュと言っても色々とあるが、それがドイツの方なら相当な訓練をした者だ。
他に案を考えるんだな」


だが、スズメはワンの言葉に乗っていた。
 「それだっ!こうなると飛び道具での勝負だな」
だが、スズメの発言に苦言を呈したものが居た。
ワンの父親だ。
 「いや、それは無理だよ」
 「死んでしまうからですか?」
 「うん、君たちがね」

え、君たちって、私たちって事?






にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村


ついにサトルは、クマ野郎もとい博人の力を認めたのですね。
だが、他の8人は。。。

関連記事
スポンサーサイト

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL

FC2カウンター
カテゴリ
ランキング参加してます
↓↓ポチッと押してね にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
Twitter
POWERED
Template by
FC2ブログのテンプレート工房
Design&Customize by
Pretty Heart-blog
Powered by FCブログ