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雅治の春休み (2)

3月に入り、第1週目はマンションでゴロゴロしていた。
派遣会社へ登録していたのもあり、1週間は毎日、どこかへ行ってアルバイトしていた。
建築会社だったり、土壌点検だったり、諸々と。
夜は俊平のベッドへ潜り込み、色々エロエロして過ごしていた。



そして、生まれ育った所へ。
お母ちゃんの所へ、帰省した。

 「たっだいまー。おっかえりー」
 「治…」
 「だって、お母ちゃん居ないんだもん」
 「仕事だろ?」
 「それに、自分の家だし。俊平は座ってて、珈琲、紅茶、お茶、どれが良い?」
 「治」
 「もうっ、この家では駄目です。で、どれでも良いって?」



そして数日たった土曜日。
大会会場へ来ていた。
うーん…、誰か知ってる奴いないかな。っていうか…、4年も経ってるんだ。知ってる奴なんて居るわけないじゃん。

俊平は会場内を見回してる。
女子生徒やら観衆の女性たちからの視線を集めている俊平は、気にも止めてない。
俺は声を掛けていた。
 「ねえ、座ろうよ」
 「そうだな…」
 「俊平?」
 「宿題、忘れるなよ」
そう言って、俊平は何処かに出かけるつもりなのか、眼鏡を外しグラサンを取り出す。
 「宿題って…、一体、何を基準に選べばいいんだよ」
 「まあ、とにかく知ってる奴を…」

何かを見つけ出したみたいで、言ってきた。
 「って、あれって、お前にくっついてたチビじゃないか?」
 「え…、どこどこ?」
俊平の指差してる方を見てみると、たしかに見知った顔だ。
 「おー、あれは祐樹じゃんっ。俊平センセー、俺、宿題終わったよぉ」
 「選ぶだけでなく、引っ張るのが宿題だろ」
 「たしかに。祐樹に声掛ける」

100mを走り終わった祐樹のフォームは何となくどこかがおかしい。
順位も、ギリギリ8位だ。

一緒に行こうと、俊平の手を引っ張ってやる。
観客席の入り口とは違う場所に走者の入り口がある。そこを目指していく。
先に俊平が声を掛けていた。
 「祐樹、何があった?」

だが、相手は振り向かないので再度言ってやる。
 「おい、ゆ」
 「煩いっ」
と睨まれたが、俊平は怯まない。でも、次の瞬間、相手が誰なのか分かったのだろう。
 「しゅ、俊平先生っ?」

俊平に抱き付こうとしているので、それを邪魔してやろうと俺は声を掛けた。
 「抱き付くのは俺の方だろ」
 「煩いな、あん…」
俺の事が分かったのだろう、驚いた表情をしている。 
 「え…、え、ええっ!治先輩、どうして…」
 「生まれ育った所だもん。それに春休みだし」

祐樹は、迷わず俺に泣きついてきた。


泣き止むまで待ち、祐樹に言っていた。
 「祐樹、東京に出てこい」
 「東京って」
 「俺だって、東京の高校に2年間居たんだ」
 「治先輩」
 「西田のじーちゃんは、まだ居る?」
 「長距離担当してるよ。それに、俺の担任してる」

すると、俊平先生は口を挟んできた。
 「あのクソ西田には世話になったからな。お礼返してやる」
 「今日は短距離だけだから。でも、明日なら長短、両方あるから居るよ」
 「それじゃ、明日、もう1回来ようかな」



俺は祐樹に東京の話を聞かせていた。
午後からは、500mと300mの走りで好成績を残した。
それを望遠鏡で見ていた俊平は呟いてる。
 「良い表情だな」

俊平は隣に座って見ている治に声を掛けてくる。
 「治、祐樹に何を話したんだ?」
 「明日は巾跳びの決勝だって言うから、俺は明日も来てやると言ったんだ」
 「へえ、それでやる気になったんだな」
 「泣いて悩みが吹っ切れたんだろうよ」
 「余計な事を考えてるとフォーム崩れるし、成績も伸びないからな」




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本編(?)、いや前作の『弟と兄』とリンクしております。
ただ、こちらは治Sideの話です。

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