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最新作!!雅治の春休み (1)

ここは東響大学体育学部の教育課程学科の学生の進路支援センターにある一室。
1年生の時は総合学科に居たが、1年生の後期は分岐時期となり、これからどこの学科を専攻するのかを考える時期に入っていた。
俊平が教育課程出身というのもあり、俺も教育課程を選んだのだ。
4年前、まだ高校1年生だった俺は、2年に進級すると共に東京の高校に編入してきたので、その以前に通っていた高校へ春休みの宿題をするように、と短距離顧問の拓海先生に言われてしまったのだ。

 「えー…、なんで?」
拓海先生だけでなく、俊平も声を揃えて言ってくる。
 「大学も3年生になるんだ。勧誘という事をしていき、後を育てる事も大事なんだ」
 「そうだよ、治。西田も、それをやっているんだ」
愚痴っていた。
 「だって、だって俺は勧誘されなかったもん……」
その言葉に驚いたのは拓海先生だった。
 「え、そうなのか?なら、どうやって編入したんだ?」
俊平が、その問いに答える。
 「あっちの方から声を掛けてきたんだ。こいつのインハイを見てな」
拓海先生は納得したみたいだ。
 「あー、なるほどね。お前はスカウトされた組かあ…」
俺は聞いていた。
 「他にもあるの?」
 「おうよ。他は勧誘されて来るのと、自分から希望して来るのとがあるんだ。俺は勧誘されて来た方だからな」
 「それって、どう違うの?」
 「お前ね…」
 「勧誘とスカウトって同じじゃないの?違うの?」

その言葉に拓海センセーは溜息吐いてくる。
 (え、なに、どうしたの?俺、何か地雷を踏んだっけ…)

 「俊平、後は任せた」
拓海センセーは苦笑しながら頭を掻き、俊平にタッチして部屋から出て行った。
 

 「ははっ…、仕方ないな。いいか、治。お前の場合は理事が動いたんだ。いわゆる、東響大学と東響大学付属高校が、お前を欲しがって声を掛けたんだ。
勧誘というのは、西田だったり俺だったり、入学した高校から付属へ編入し、大学を卒業したOBやOGが各々の入学した高校へ出掛けて、『東響大学へ、東響大学付属高校へ編入しませんか?』と誘う事なんだよ」
 「え、なら西田の爺ちゃんだけでなく、俊平も、ここの高校の卒業生って事?」
 「そうだよ」
 「拓海センセーが部屋から出て行ったのは…」
 「あいつは勧誘組だからな、俺等の様なスカウト組は毛嫌いしてるんだ」
 「えっ!俊平もスカウトされたのっ?」
 「今は先生、と呼びましょう」
 「は、はい。すみませんっ。俊平センセー」


くすっと笑い、俊平センセーは言ってくる。
 「そうだよ。だから、お前の授業料は免除されてるんだ」
 「え、そうなの?知らんかった…」
 「だから、お前は自由に寮生活出来ただろ?」
 「そういや、ある程度は許されてたな…」
 「だから、俺のマンションに引っ越す事も許されてるんだよ」
 「え、そうなのか…」
 (それは初耳だ)
不思議そうな表情を見て取ったのか、俊平は苦笑しながら続けて言ってくれた。
 「スカウト組は貴重だからな」
 「少ないって事?」
 「ああ、そうだ。それは、お前の力だ。お前自身の力で、それらは許されてるんだ」

俊平は呟きとも取れるほどの小さい声で言っている。
 「あの男の子供だからでは無い。お前自身の力で、スカウトされたんだ。
だから自信持って良いんだ」

その呟きが聞こえたのかどうかは分からないが、治は何かを言いたそうにしている。
 「俊…」
 「それでも、宿題は、皆、平等に出されるんだ」
 「ふんにゃ…、そこに繋がるっつうわけね…」


俊平センセーは微笑み言ってくる。
 「だから、この春休みは帰省して、勧誘の宿題だからな」
 「あの学校に行くより、大会に行った方が良いかもな」
 「この時期、大きなのあったっけ?」
 「3月の第2週だっけ。長短共に県大と記録会に、インハイの予選会出場の予選大会が」
 「ああ、インハイの予選会出場のシード権を獲得する大会か。良いね、それを見に行くか」




ドアを開くと、俊平センセーは廊下に向かって声を出してる。
 「終わったぞ」

 「何が?」という俺の言葉を無視してくれる俊平センセーに、拓海センセーの声が応じてくる。
 「そっか。それじゃ、宿題、頑張れよ」
いきなり低い声が聞こえて来たのでビビったので、思わず応じてしまった。
 「はいっ」

っていうか、廊下に居たんだね。
分かんなかったよ。




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お待たせいたしました。
俊平&治の出番です。
それでも宿題を出され、頑張れよと言われ「はいっ」と元気よく返事をした治。

その俊平と治の帰省verです。
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Comment

No title
編集
勢いに呑まれるってありますからねぇ。( ´艸`)
私も、外堀埋められて、逃げられなかったことがあります。

選ばれた以上は仕方ない。頼れるもの全部頼ってやり遂げましょう~~♡
隣に恋人がいれば大丈夫よ!
2017年03月03日(Fri) 23:31
Re: No title
編集
ますみさんへ

そうそう、勢いに飲まれて思わず返事をしてしまう事って、多々あります。
やりたくなくても、ね(-_-;)

ただ、教育課程を選び取ったのは治ですから~

その恋人も巻き添えにしちゃいましょ(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!


 「合点しょうのすけっ!ますみさん、応援ありがとございます。宿題、終わりそうな気配ですっ」(by治)




2017年03月04日(Sat) 09:44












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