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弟と兄 (40)

※道夫視点※



3人の立ち合いも無事に済み、残るは明日の午前中に立ち合い予定の2人だ。
そして、予定通り11時半にはクリーニングだ。

自分の管理人用の玄関に誰かが立っているのが見える。
そういえば祐樹に鍵を渡してなかったな。
 「悪い悪い、すぐ開ける」
 「道夫さん…」

聞こえてきた声は祐樹ではない。
 「真木…」
 「久しぶりだね、2月は戻ってこなかったよね?」
 「明日、引っ越すんだったよな」
 「うん。でも、一緒に居たいんだ」
 「親と?やっとのことでホームシックか」
 「違う。道夫さんと。ねえ、部屋の中に入れて」
 「自分の部屋に戻ればいいだろ」
 「家具は家に送って、これだけしか無いんだ」

と、持ってる小ぶりのスーツケースを見せてくる。
 「真木、俺は」
 「いいから、入れて!」

強めの口調に押し切られ、玄関内に入れてやる。
だが真木はズケズケと部屋の中へと入って行く。
 「真木、俺は」
 「へえ、こんな風になってるんだね。暖炉もあるし、寒い日は寄り添って寝れるね」

(相手は、お前では無い)
そう言いたいのを我慢して言ってやる。
 「真木、俺は東京で暮らしている」
 「分かってるよ。俺は就職するんだ」
 「せっかくサッカーで頑張ったのに、勿体無いな」
 「道夫さん、俺はここに戻ってきたい」
心を鬼にして言ってやる。
 「真木、お前は道を踏み外すな」
 「何だよ、それ。今更、そんな事を言うのかっ」
 
段々と大声になってきてる真木を宥めようと思うが、そこまで俺は器用でない。
 「お前なら、まだ間に合う」
 「道夫さん」


俺の欲しい声は、こんな男らしい声ではない。
祐樹、早く帰ってこい。

そんな俺の気持ちを知らない真木は言ってくる。
 「ねえ、久しぶりに会ったんだ。エッチしようよ」
 「真木」
 「雄飛って呼んで」
 「今日、これから立ち合おうか」
 「どういう意味?」
 「部屋の状態を見てOKを出したら鍵を返してもらう」
 「良いよ。じゃあ、これから来て」

二つの声が重なる。
 「で、その後は実家に帰れ」
 「で、その後はここでエッチだね」

真木は慌てて言ってくる。
 「え、ちょっと待って。実家に帰れって言ったの?」
 「そうだ」
 「そんな…、俺たちの関係は」
 「ここに引っ越してきた。その時点で自然消滅したんだ。たしか、以前にも言った筈だ」
 「な…、そんな」
 「だから」


そんな二人に、別の声が掛かる。
 「誰かと思ってたら真木か」

声を掛けられた真木は驚き振り返った。
 「え、こばや…」

安心した道夫は弟に声を掛けてやる。
 「お帰り、祐樹」
 「ただいま」
祐樹は買って帰った物をキッチンに持っていく。
 「少し多めに買ったんだ」
 「良いけど、明日の昼過ぎに帰るんだぞ」
 「うん、お弁当作ろうと思ってるんだ」

道夫は買って帰った物を見ると、自然と笑いが出てきた。
 「ピクニックみたいだな」
 「米も買ったし」
 「え、鍋で炊くのか?」
 「飯盒炊爨も出来るようにと飯盒セットも買って帰ってきたんだけど、今日はパエリアにするつもりなんだ」
 「飯盒って…。でも、美味そうだな。任せる」
 「はーい」




2人に置いておかれた感じになった真木は悔しくて声を掛けた。
 「ねえ、これから立ち合って」
 「分かった。祐樹、ちょっと行ってくる」
 「行ってらっしゃい。早く帰ってきてね」
 「ああ。行ってきます」






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そして、兄の道夫視点の、お話。
三角関係、勃発?
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