BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
2017年09月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2017年11月
TOP弟と兄 ≫ 弟と兄 (26)

弟と兄 (26)

二つの声が聞こえてくる。
 「何時まで食ってるんだ」
 「俊平センセー、頭が痛いですー」

 「偉そうなことを言いおって」
 「拓海センセー、加減してよー」


東響大学体育学部で短距離担当の拓海教授は言ってくる。
 「おら、お前等2人で片付けて貰うぞ」
 「えー」
 「なにが、えーだ。長距離組は片付けが終わろうとしてるぞ。
ほら、さっさと片付けて、13時半になったら登るぞ」
 「はーい」


治は祐樹に声を掛ける。
 「こっちは俺がやるから、祐樹は残ってる皿を片してこい」
 「はいっ」
 「ちゃんと生とプラを分けて入れろよ」
 「はいっ」



片付けてると声が掛かる。
 「祐樹」
 「はいっ。あ、俊平センセー」
 「さっきは治が偉そうな事を言ってたけど、あいつは元々、強がりの泣き虫なんだ」
 「え、そんな風には見えない」
 「手を動かしながら聞く」
 「あ、はいっ」

 「でも、あいつは行動力がある。
祐樹、俺は友達を作れとは言わない。ここに来ることを希望し決めたのは、お前自身だ。
3月の、あの大会で記録を残し、最高を更新した。その点を引っ提げて来たのだろう?
陸上仲間を作る事をしろ」
 「陸上仲間…」
 「そうだ。もしくはライバルを見つけろ」
 「ライバル…」
 「切磋琢磨する事をしていかないと伸びんぞ」
 「はい」
 「あそこに居た時はどうしてたんだ?」
 「あそこでは、いつもサッカー部と競争していた」
 「サッカーね。陸上の宿敵だよな」
 「はい」
 「好きな奴は居るのか?」
 「い、いきなり何をっ…」
 「片思いでも良い。居るのなら、そいつの顔を思い浮かべるんだな」

そう言われ、兄を思い出す。
俺は、お兄ちゃんが好きなんだ。
だけど、お兄ちゃんは…。


 「俺の好きな人は…」
 「何も言わずに来たのか?」
そう言われ頷く。
 「良いか、祐樹。
お前と治は違う経緯で、ここに来たんだ。
いくら同じ中学を卒業していても人間が違うんだ。思ってる事も違って当たり前なんだ」
 「大丈夫ですよ。治先輩は俺の憧れの先輩で、それは俊平先生も同じ」

そう言うと涙が勝手に出ていた。
 「あ、ご、ごめんなさい…」


拓海センセーの声がする。
 「俊平が高校生を泣かしたー」
 「煩いっ。拓海、祐樹は治と同じ中学卒業して、同じ高校の出身だ」
 「はいはい、気を付けて見守ってやりますよ」
 「ああ、頼む」



拓海先生の声が響き渡る。
 「さあ、あと10分で登るぞー」

その言葉に、高校の陸上部員と大学の陸上専攻者は返す。
 「は――い!」












にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

大好きな治先輩のうんちくを聞いてる祐樹と、先輩風を吹かしている治に、制裁が下りてしまった。
さあ、昼食の片付くのは時間通りに終わるのか?
関連記事
スポンサーサイト

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL

FC2カウンター
カテゴリ
ランキング参加してます
↓↓ポチッと押してね にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
Twitter
POWERED
Template by
FC2ブログのテンプレート工房
Design&Customize by
Pretty Heart-blog
Powered by FCブログ