BL風味の小説

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弟と兄 (12)

真木の住んでるアパートの玄関ブザーを鳴らす。
ドアが開くと同時に声が聞こえてくる。
 「あ、小林はどう」

後ろ手でドアを閉め鍵も掛ける。
 「ねえ、小林は…、祐樹はどんな様子なの?」
 「あいつは入院した」
その言葉に、真木は目を大きくした。
 「入院って…」
 「打ち身と内出血だ」
 「他は」
 「他は大丈夫だ」
その言葉を聞き、安堵の溜息が出る。
良かった…、と呟いていた。


 「なんで、こうなったのか教えてもらう」
押されるようにリビング兼キッチンのソファに座らされる。
 「タッチの差で、あいつの方が先にスタートしたんだ。俺も、負けるもんかという気持ちであいつを追ってスタートしたら、いきなり、あいつが消えたんだ。
下り坂でスピードが出ていたまま、9区の田中も並走していてぶつかったみたいだ。
俺は小林の後を追って崖下に落ちる様に飛び降りたんだ」
 「そのまま走れば1位だったかもな」
 「今年は柔道が早くて…、とんだ番狂わせだよ」

相手は黙ったままだ。
なので、真木は言っていた。
 「ねえ道夫さん。俺は小林と競いたいんだ。あいつと走って…。
他の奴等とではなく、小林だけと競争したいんだ。
俺は、あいつが良いんだ」
 「それは俺と別れる、という事か」
 「卒業したら会う事は出来ないんだ。だから、確実なものが欲しいんだ」
 「俺は許さんぞ」
 「みち」

キスされた。
 「んっ」

ああ…、久しぶりのキスに、久しぶりの温もりだ。
離したくなくなる。
 「ふ……」

この人からしてくるなんて滅多にないので、凄く嬉しい。
だけど、その反面、何かがありそうで怖い。
 「は・・、はふぅ……」

 「ま、き…」
 
唇を離して言ってやる。
 「嫌いになったわけではない」
 「それなら、何故」
 「あいつと仲良しのままでいたいんだ」
 「俺より友情を取る、という事か」
 「俺の気持ちは変わらないよ」
 「そんな泣き顔で言う事か…」

あれ、俺って泣いてるのか?おかしいな…。

 「駅伝で1位になれなかったから悲しくて…」
 「陸部に負けたんだってな」
 「そうだよ。あいつ抜け駆けしたんだよ」
 「抜け駆け?」
 「3人で居たのに、何時の間にか上に登っていて…。
後は崩れた崖を登るだけの所に居て、声を掛けてきたんだ」
 「何て言ってたんだ?」
 「頑張って登って来いよ、って」
 「崖を、か?」
 「木登りして道路と崖の境に上がったみたいだ」
 「まあ、あいつは小さい頃から木登りは得意だからな」
 「それじゃ、なんで落ちたんだろ…」
 「誰かが、自分の上に乗っかってたからだろ。あいつ一人なら上手く落ちる筈だ」
 「へー…」

あの時の事を思い出し、教えてやる。
 「あいつがじゃあなと言って後ろを向いた時に、背中とケツが丸見えになってて驚いた…。
思わず、手が滑って落ちようとしたんだ」
 「ああ、あの格好ね」
 「まあ、陸部はタンクトップにランパンだから破れやすいのは知ってるけどな」


これだけは言っておかないとと思い、口を開ける。
 「ねえ道夫さん。俺はっ」

床に押し倒され乗っかられる。
 「ちょ、ちょっと待ってっ」
 「何を待つんだ?」
 「あのさ、重いんだよ」

その言葉にムカついた。
 「一言余計っ」












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祐樹の兄とサッカー部の真木の話し合いなんですね。
でも、話し合いだけで済みそう、なのか・・な・・・?
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