BL風味の小説

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弟と兄 (8)

どのぐらいの時間が経ったのか分からない。
いきなり大声が聞こえてきた。
 「おい、サッカー部長と当たり屋っ」

うん…、とキョロキョロしていたら後ろから聞こえてくるので振り向くと誰も居ない。
だが、声だけは聞こえてくる。
 「こっちだよ、こっち」

その声を頼りに斜め上を見上げる。
探し人は、そこに居た。
 「小林っ、だいじょ…」
 「あぁ?てめぇ、どうやって」

 「俺は優しいから教えてやるよ」
そう言って、ヒントだけ教えてやる。
 「たくさん枝が伸びてんじゃん」

その言葉に思わず言っていた。
 「まさか、木登りしたのかっ」
 「うそっ、よく折れなかったな」

その2人に言ってやる。
 「じゃあ、頑張って登って来いよ」

 「待てよ、小林っ」
サッサと登っていこうとするのは部長の真木だ。
小林と真木を追うように田中も追いかけ手直にある木の枝に手を掛ける。
 「置いてくなよ、小林と真木っ」


 「じゃあなっ!」
と手を振り、背後の崖を登ろうと後向きになる。



その途端、2人の手が滑る。
 「ぶっ」
 「うわっ…」

ん、と振り返ると二人ともひっくり転げてる。
 「なんだ、また落ちたのか。よく落ちる奴だな…」
もう一度、バイバイと手を振って崖を登っていく。
真木は、その後姿をじっと見上げている。
 「ゆ、祐樹…、背中とケツ…」
 「へー、あいつ黒のブリーフかよ」
そう言うと、田中は部長に睨まれた。



一生懸命に木を登っていると、大きな声が聞こえてくる。
陸上部部長の小林だ。
 「2年の部!駅伝。第4位は陸上部ー!!」

 「陸部出てこーい!サッカー部を下したぞっ!!!」


崖の下で枝登りしているサッカー部二人は文句が出ていた。
 「あの野郎、なんて事をっ」
 「おい、部長。あんな事を言わせて良いのかっ」
 「良いわけないだろっ。とっとと登れよっ」
 「分かってるよ」



その陸上部部長の声を聞きつけ、陸上部だけでなく、サッカー部も教師たちも出てきた。
顧問が声を掛けてくる。
 「小林、何処に居たんだっ」
 「ごめんなさい。気が付いたら崖の下に居ましたっ」
 「他2人は?」
 「今、必死に登ってきてます」


すると、今度は白衣を着た養護教諭が目の前に現れた。
 「祐樹、大丈夫かっ」
 「うん、大丈夫だよ。心配させてごめん」
 「良かった、良かった」

抱きしめられると思い、その人の腕の中に飛び込んで行った。
祐樹を抱きしめようと養護教諭は、後姿に気が付いた。
思わず叫んでいた。
 「な…、なんだ、この格好はー」

 「大丈夫だよ。だって崖の下には沢山の木があって」
 「で、枝に引っ掛かれ、枝を折って落ちたんだろう?」
 「うん。そうみたいだね」

祐樹に自分の白衣を掛け、養護教諭は崖下に向かって大声で怒鳴ってやる。
 「真木っ!お前を絶対に許さないからなっ」

 「あああ、あんな事を…。このクソ田中、お前のせいだからなっ」
 「なんで俺のせいなんだよ」

枝に乗っかってる田中の手を蹴ってやる。
 「いてっ、何しやがる」
 「お前、もう一回、下に落ちろっ」
 「嫌だっ」


サッカー部2人も、無事に救出された。
白衣を掛けられ、丁寧にボタンを止められた小林は、そのまま養護室へと運ばれた。
養護教諭に横抱きにされたまま。
真木と田中は、自分の足で歩いている。


何か言わないと、と思い声を掛ける。
 「センセー」
 「真木は黙ってろ。先にこいつだ」
 「まあ、良いけど…」

思い出したように、養護教諭は言ってくる。
 「ああ、そうだ。今日の駅伝は陸上部の2人だけだな」
 「何が?」
 「お前と同じ短距離の由貴は右足首を捻って靭帯切れかけになった」
 「な…、3月の大会は」
 「あいつ、何度か切れかけた事があったみたいで、習慣になってるようだ」
 「なんで」
 「サッカー部だ」


その言葉に、サッカー部二人は反応し顔を上げる。












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養護教諭が登場しましたね~
これで、登場人物が勢揃いだ
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