BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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弟と兄 (4)

大声で自分の名前を呼んでくれるが、あいつ本当に戻って来たんだな。
誰が返事するもんか。


由貴は、遅くなっても良いから、このタスキを7区に渡すんだという執念で、してはいけない近道をして茂みから転げ出て声を出す。
 「修二っ!悪い、遅くなった」

7区担当の修二は驚いて由貴に駆け寄る。 
 「由貴、お前…」
 「転げ落ちて、このザマだよ」
 「任せろ。サッカーは、さっき着たばかりだ」
 「目指すは1位だ」
 「分かってるよ、ダーリン」

ちゅっと軽く唇にキスをして修二は一緒に7区にいた監督先生とマネージャーに声を掛け由貴の事を言うと、タスキをかけ走り出した。
短距離選手を舐めんなよっ。
本気出せば長距離選手より早いんだからなっ。
だから、6区と7区は長距離走者より短距離走者をもってきたんだ。
8区と9区は長距離走者で、アンカーは短距離走者。


そうしてると、サッカー部と野球部のユニフォームが見えてきた。
もう少し走ると、大き目なカーブになる。
だけど、カーブが終わると直ぐに8区だ。
カーブに入る手前で掛けるダッシュを平坦地から掛けてやる。
一発勝負だ。
曲がる。
曲がってみせる。
陸部の執念、見せつけてやるっ。


カーブに入る手前でサッカー部が半足分駆け出す。
それを追う様に野球部も駆け出す。
本来なら内側から攻めるのだが、今回は外から攻めてやる。


外から一気に攻める。
もつれるか、と思えるような3人だったが、先に陸部が出た。

大声を出す。
 「レイジッ!」
 「おー、もう少しだっ」
 「レイジ、レイジッ」


目指すはレイジだ。
レイジは腕を伸ばしているので、タスキを肩から外し手に取り、再度ダッシュを掛ける。

受け取ったレイジが走り、後を追う様に数瞬ほどで野球部とサッカー部が走り出す。

8区に居たマネージャーと監督の先生が教えてくれる。
 「今年は柔道が1位を取るかもな」
 「ねえ、今年は早いですよね」

だが、俺には関係ない。
 「あれ、シュウジ、何処に行くの?」
 「由貴が倒れてんだ。迎えに行く」


8区担当の監督の先生の声が聞こえてくる。
 「陸部の夫婦か」
 「な、誰が夫婦…」

マネージャーが答えてる。
 「そうなんですよ、先生。2年のユキとシュウジは仲良いので困りもんなんだ」
 「マネージャーッ」


先生とマネージャーは俺の声を無視してくれる。
 「いつから夫婦になったんだろう」
 「去年の体育大会ですよ」
 「そっかあ。体育大会後には必ずカップル出来るよな」
 「俺も欲しいんだけど」
 「お前はノーマルだろ」
 「まあね」


由貴の倒れてる場所へ行く。
 「由貴、由貴、由貴…」

由貴の目が開く。
ホッとすると由貴に抱き付いていた。
 「由貴…」
 「生きてるよ。もう泣くな」
 「だって…、何で、こんな目に」
 「修二…」
 「ん…」


陸上が強く、陸上で有名な高校。
その高校に陸上で入学したのだ。
3月の大会のシード権を持っている由貴と修二は、6区と7区の監督をしていた先生に断り、そのまま病院へと向かった。


由貴は啓の事を話さなかった。
だが、由貴と一緒に落ちていったのを、他の奴等は見ていた。
サッカー部員が寝起きでタスキを受け取ったのだが、足がもつれて転げそうになり、その近くに居た陸上部員と一緒にもつれ落ちていったのを。












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おや、陸部の修二と由貴は夫婦なんですね…。
いつの間に。。。。。。
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