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年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(5)

飲み助な父二人と腹一杯な息子二人は深夜遅くなったので、一番近い所に住んでるニックの家に泊まる事にした。クリスは何かを探してる様にキョロキョロしている。
そんなクリスにニックは声を掛けてる。
 「あいつは再来月まで出張だ。だから大丈夫だ」
 「そう、それは良かった」


ニックはキッチンで何かをしてるのだろうか。
カチャカチャと音がしている。
 「ニック、手伝いますよ」
 「メルシィ。でも、大丈夫だよ」
見ると、グラスにはレモンが浮かんでる。
なるほど、酔い覚ましね。


 「ほい、ホットレモンだ」と言いながら手渡してくれる兄に、酔い覚ましかと思い受け取る。
 「メルシィ」という言葉を忘れずに。
その言葉にクリスが茶々を入れる。
 「自分の酔いを醒ましたいだけだろ」
息子の言葉に動じない父も、さすがだ。
 「お前の酔いもな」
 「言われちゃったー」


なんか言えそうだ。
さっきの店では固い話は出来そうになかったけれど、ここでは言える。
 「ニック、クリス」
 「なに?」
 「勉をよろしく」
 「任せない」と、即答したのはクリス。
 「なぜツトム?」と応じたのはニックだ。

肝心の勉もハテナという感じだ。
 「勉、私はニックに言ってる。仕事を斡旋して欲しいと」
 「え…」
 「何時になるか分からないが、自分の夢を叶えたい。さっきのお前たちを見て、そう思った」
 「お父ちゃん…」

 「日本に住んでた間は虐められた事は無かった。だから勉の思いは分からない。
だけど、離婚して一人になってから考えることが多くなって…。
これで良いのか、フランスに戻っても受け入れてくれなかったらどうしようって…。
ずっと常務という肩書だったから、余計にプライドが邪魔して…」

なんとなくだけど、言いたい事が分かるのか。
ニックが後を受けた。
 「ジョージは寂しいんだね。そういう時は泣けば良いんだよ」

その言葉を聞き、勉も理解した。
 「お父ちゃん、ごめんなさい。俺、分かって無かった。
そうだよね、離婚して一人ぼっちになっちゃったもんね。
お母ちゃんは双子が居るから良いけど、お父ちゃんは居ないもんね。
俺は頼りないけど、お父ちゃんの話し相手にはならないけど、それでも」
ニックが後を引き受けてくれる。
 「そうだよ、ジョージ。
ジョシュアの言う通りだよ。親だからとか、子供だからとかは関係ない。
頼ってくれれば良いんだよ。昼過ぎ、ここに来たように。
ね。おかえり、ジョージ」
そう言って、ニックは両手を広げ抱きしめてくれる。

それは、ここに居ても良いんだよ。
と言われてる感じを受ける。

お父ちゃんは、一つの言葉しか言えなかった。
 「メルシィ、メルシィ…」


クリスが微笑みながら背からハグしてくる。
 「ジョージ、お帰り。ここに居ていいんだからね。んで、これからは煩い位に話そうね」
 「クリスは楽しそうだな」
 「うん、色んな事を教えてあげるよ」
ニックがクリスの額にデコピンをする。
 「ってぇ…」
 「お前は子供のくせに大人の事情に首を突っ込まないっ」
 「なーに、父親ぶってんだよ」
 「お前の父親だから良いんだよ」


勉は言っていた。
 「俺、日本で暮らしていたのもあり、ニックとクリスの様なフランクには言えない。
けど、ここではジョシュアと呼ばれてるんだ。
お父ちゃんからジョシュアと呼ばれたい。
クリスも、ジョシュアと呼んでね」
クリスは即答してくれる。
 「えー……、ツトム、それ本気?」
 「うん、本気だよ」

すると、バカみたいにクリスは名前を呼んでくれる。
 「ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム ………」

ニックは、そんなクリスを呆れた目で見ている。
 「お前はオウムか…」


 「お父ちゃんは?」
 「ジョシュア、ね…。そうだな、カトリーヌと私が考えて付けたんだからな。
ジョシュア呼び、努力するよ」
 「よろしくっ。これで、後はクリスだね」

そんな父子にニックは提案してくる。
 「ジョシュアも、日本語呼びで無く、名前呼びしたら?」
 「誰を?」
 「ジョージを。父と呼ぶのは公的場面だけにして」

父は頷いてる。
 「うん、そうだな。つと…、あ、いやジョシュアからダディ呼びされたいな」
 「え、ダディって…」
 「名前呼びとダディ呼び、どっちが良い?」
即答していた。
 「まだ名前呼びの方が良い」

ニックと父は微笑んでいる。
 「よし、決まりだな。これからはお互いに名前呼びだね」



ふと見ると、クリスは、まだ呼び続けている。
 「ツトム、ツトム、ツトム、ツトム 、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム………」


勉は(誰が、その名前で呼ばれて返事するもんか。俺を、勉呼びして良いのは明だけだ)と心の中で思っていた。
んで、父親を「お父ちゃん」呼びでなく、「ジョージ」と名前呼びするのね。
出来るかなあ…。












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勉の父親のジョージのわだかまりは、少しずつ溶けていく事でしょう。
ジョージもそうだけど、クリスも名前呼びガンバレッ!
もちろん、つと…、いやジョシュアもね(*´∇`*)
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