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2017年07月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2017年09月
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サドなアイツと俺 (26)一世一代の告白

ドンドンドンッ…!!
ドンドンドンッ…!!

ガチャガチャッ…。


中々開かない。
 「開けろ、トニー!」

この繰り返しをしているとドアが開いた。
 「何だよ、煩いなあ」
 「文句を言いに来たんだよ」
 「へえ、この俺に?」
 「そうだよ、よくも俺にキスしてくれたなっ」
 「何の事だ?」
 「あんな下手な抱き方してベッドに放り投げなくても良いだろっ!しかも頬にキスだなんて」
 「なっ…、お前、まさか」
 「どうせなら、もっと優しく寝させばいいだろっ」
 「お前、起きてたのか?」
 「あんな下手な抱き方されて目が覚めないバカは居ないね」
 
トニーは珍しく真っ赤になっている。
 「なら寝たふりをしてたって事か」
俺は言っていた。
 「こちとら寝たふりは得意中の大得意なんだからな」
 「なにそれ…、威張る様な事か…」
 「いい加減、責任取れよな」

トニーは眉を上げて言う。
 「どういう意味だ?」

俺はトニーの部屋に入りドアを閉めると、息を吸って一気に言ってやる。
 「俺のファーストを…、大事なファーストを奪い、忘れられない身体にしたのは誰だ?」
 「何の話だ?」
 「中学の時のだよっ。俺にエッチしてきただろ」
 「…ああ、あれは合意の上だろ」
 「そうだよっ。でも、その後はまるっきり無かったじゃないかっ」
 「お前、まさか俺にもっとされたかったのか?」
その言葉でジュンの顔は茹蛸になっている。
黙ってしまった俺に、トニーはニヤニヤしながら畳み掛けてくる。
 「なんだよ、その真っ赤は」
 「だ、だって…、あれっきり虐めもからかいもなくなって…」
トニーは即答してくる。
 「自分の欲しいものが手に入ったんだ。しなくなるのは当然だろう」
 「それって…」
 「卑怯か?」
そう問われ、頷く。
 「それ言うなら、お前の方が卑怯だろ」
 「何が?」
 「勝手にドイツくんだり行きやがって。俺には何も言わずに、だ。それを知ったのは、3年前のお前の大学入学式の日だ」
 「ドイツの高校に留学するのは、まだ小学校にも行ってなかった頃から決めてたんだ。
キョージと約束して、いっぱい勉強して10年後にドイツに行ったんだ」
 「10年…?そんなにも小さかった頃から…」

トニーは立ちすくんでいた。
ジュンの言葉は続く。
 「ドイツでは鞭は必修だった。俺は、いつも相手をトニーに見立てて揮っていた。
だから、1年おきにある大会で三制覇出来ていたんだ」
 「ちょっと待て、話の意図が分からん」

トニーの言葉が耳に届いてるのかどうか分からないが、ジュンの言葉は続いている。

 「相手が、どんなに屈強でマッチョで艶めかしい身体の持ち主でも、俺はトニーだと思い揮ってたんだ。そう思い込みながらやっていたら、心も落ち着いていたんだ。冷静に鞭を揮い、いくら相手に舐め回されても、その気にはならなかった」
 「お前、なんて事をっ」
 「だって、そうだろ?俺は一度とはいえ、トニーにエッチされたんだよ。あの感触は忘れられないんだ。下手とかの問題ではない」
 「こらっ!どういう意味だよっ」
 
 「俺はね、あの頃からトニーの事が気になって…。
ドイツに居た3年間、本当はトニーの事を忘れようとしていたんだ。でも、忘れられなかった…。
だから大学の入学式の時、声を掛けられて本当に驚いたんだ。
だって記憶にあるトニーでは無かったんだから」
 「3年経てば、少しでも変わるだろ」

 「で、去年ここに来ては、あのフック野郎とは思っても無かったんだ」
 「誰がフックだって?」
 「トニーは、いつも優しく俺を助けてくれた。さっきフルネームで言ってくれたよね。
あの言い回しって、あのトニーしか言えない筈だ。
俺は、ベッドの中で悩んでいたんだ。
で、昔と今の顔を思い比べていたんだ。たしかに変わらない所もあるな、と思ったんだ」
 「へぇ、相変わらずイイ男だって思い知ったのか?」

 「昔は天パで元気よく虐めてきたり、用も無いのに俺やジンに突っかかってきてた」
 「ジンには何もしてねえっ」
 「優しさの欠片も無く、もっともっとたくさん虐められ泣かされていた。
中学の時、エッチされて気が付いたんだ。
いつも虐められ泣かされていたのに、殴る蹴るといったのはされてないって…」
 「ったり前だ。暴力反対」

 「そのくせ、不良のトップになっていても、俺に手を出してこようとしていた奴等を蹴散らしていたよね。何でなの?」
 「お前ねっ!俺の話も聞けよなっ」

 「高校時代はどうだったのかは分からないけど…。
でも、俺には忘れることが出来なかったんだ」


そのまま放っとくと、喋り続けるのだろう。
そう思ったので、トニーは遮ってやる。












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ジュンの、一世一代の告白。
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