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サドなアイツと俺 (11)

大学生活も数ヶ月もすると大分慣れてきた。
ジンは昼間は学生だが、夜は仕事をしているのでサークルには入らない。
まあ、母親の稼ぎだけでは生活は成り立たないので、働いているのだ。

就活はしなくても良いので、気は楽だ。

ジンの属している情報科では、英米語・中国語はもとより、日本語、フランス語、ドイツ語の他にも近場の国の言語である十ヶ国語の中から二ヶ国語を学ぶ。
小さい頃はジュンと一緒に居たせいか、日本語とフランス語を選択した。

ジュンの住んでる所は医療機関だからドイツ語も話せるのだが、ジンは恋人であるフレデリックが教師を目指してるので、フランス語を教えてもらえるかも、と思っての選択だ。

リア充していた。


ジンが大学2年の2月。
トニーが仕事先に来た。
 「あれ?なんで、ここにお前が居るんだ?」
仕方なく応じてやる。
 「ここで仕事してるんだ」
 「へー…」

未だに、トニーには馴染めない。
すると、こう言ってきた。
 「お前でも良いか。なあ、聞きたいんだが」
 
すると、二つの声が邪魔をしてくる。
 「ジン。これ、1時間でよろしく」
 「これ、訳しといて」

自分のデスクに置かれたのを見て、ジンは一言ずつ返してやる。
 「この量で1時間は無理です」
 「これ、何語ですか?」

2人とも声を合わせてくる。
 「大学生なら出来るでしょ~」

トニーが口を挟んできた。
 「訳すのは手伝ってやる。ドイツ語だからな」
 「ドイツ語?」

そう、ジンは喋れてもドイツ語の単語や文字を見たことは無い。
それに、ジュンの家では日本語で話す事が多かったので、日本語なら抵抗は無いのだ。

 「俺、ドイツ語は出来ないので、自分でやって下さいね」
 「仕方ないねー…」
と、その翻訳資料は、他の人のデスクに置かれた。
自分で訳そうとは思わないのか、さすがのサブチーフだな。


トニーはしつこく言ってくる。
 「なあ、ジン…」

 (やめろ、お前に名前を呼ばれたくない。)
 「俺は仕事中です」
 「ジュンを知らないか?」
 「ジュン?」
 「ほら、クリニックのジュン。あいつを探してるんだけど見つからなくてよ」

ジュンの事を思っていたジンは、そのジュンかと思うと即答していた。
 「ジュンとはメールもしてないから分からない」
 「同じ学部なんだろ?」
 「違うよ」
 「え?」

トニーに、はっきりと言ってやる。
 「大学は同じだけど、学部は違う」

そこで思い出した。
そういえば、入学式以来、この1年半ほど会って無いな。
姿も見かけなかったし。
どこの学部なんだろ…。


ポツリと呟いた言葉を耳にしたトニーは、焦っていた。
ジンがここで働いてるのは知ってたから教えてもらおうと来たのに、これだと足を運んだ俺の方がバカじゃないか。
無駄足だったとは。












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トニーにとってジュンは忘れられないのね・・・
ジューン、どこに居るんだー

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