BL風味の小説

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サドなアイツと俺 (2)

虐められる度に、ダディの言葉を思い出し胸に刻む。
 「人間は、いつかは死ぬ。
それが早いか、遅いかの違いだけだ」


残りの2年間で、僕はなんとかしてヒロ並の料理が作れる様になった。
ヒロが教えてくれたので、まだ良かった。
ダディが他人に何かを教えるのは苦手だ、という事もヒロから聞いた。
ヒロは楽しみながら教えてくれたので、僕も料理を作るのが楽しくなっていた。
ドイツ料理が作れることに驚いた僕に、簡単なドイツ料理をも教えてくれた。

何の事はない。
肉料理と野菜スープだ。
それでも、僕は嬉しかった。
僕とヒロが一緒に作り、ダディがニコニコとしながら食べてくれる。
それが非常に嬉しかった。
トーストを初めて焼いた時は、ボロクソに文句を言われたが…。

なんだよ、ダディだって一番最初にした時は失敗した筈だ。
すると、こう返された。
 「私は、一度も失敗をしたことは無い。
お母ちゃんの代わりに小学生の頃から作ってたからな」

く、くそぉ……。
お婆ちゃんっ!
ってか、ミネ。
なんだってこんな屁理屈好きな人間に育てたんだよぉ。

それでも、ヒロと一緒に料理を一品でも多く、美味しいと言われるように頑張って作った。



僕は中学を卒業し、ドイツの高校へ3年間留学した。
ステイ先は、ヒロとエドの親戚先で、とても明るく元気一杯な人の所だ。
行く時はGPのエド・ボスと一緒に行った。
パスポートの更新なんだ、と言ってくれた。

ダディではなく、ヒロから、ドイツ人の必修語となるドイツ語とフランス語を。
第一外国語としてイタリア語をコンピュータ・ボスのユタから。
第二外国語として中国語をラーメン・ボスのスズメから。

ドイツに行くまで教えて貰っていた。
ついでに、と言われユタからはコンピュータの応用を教えてもらった。
基礎は小学校中学校で習ってたから、コンピュータはイタリア語で教えてくれた…。
ヒロからも、ついでにとロシア語も…。


とても有意義で楽しかったドイツ暮らし。
初めて、世界を知った。
ステイ先のキョージは、大学時代の頃のダディの事を教えてくれ、DNAの事も教えてくれた。
ダディは大学では遺伝子の研究をしていたとも教えてくれた。

高校では、留学生の米国人のロバートと、生粋のドイツ人のルーカスが大の仲良しだった。
ロバートはアメリカでも欧州寄りのフロリダ出身だそうだ。
僕とロバートはルーカスにドイツを案内してもらい、一緒に遊んでいた。

楽しい事ばかりでは無かったけど…。



3年後。
今度は1人で帰郷してきた。
パースの大学を受ける為、帰国子女枠でテストを受けた日。
ドイツに居るフランツから連絡があったみたいだ。
キョージが死んだ、と。

キョージが、いつも言ってた言葉を思い出す。
 『人生、何が起こるのか分からない。
生きてるからこそ、悲しい事や苦しい事もあり、楽しい事もあるんだよ。
ねえ、ジュン。
君のダディは、本当に私の自慢の教え子であり、大好きだったんだよ。
私の誇りであり、宝物なんだ。
そして、君もまた…、私の宝物になったんだ。
これからは、自分の人生を楽しめ。』






明日は、大学の入学式だ。
ドイツがある方向を向いて呟いていた。
 「キョージ、ありがとう。楽しかったよ。俺、これからも頑張る。
頑張って生きてくからね」












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そして、次回からは大学生。
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