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archive: 2018年09月  1/3

秘書の育成研修 (10) 

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 予定通り、水曜の夕方近くに名刺に書かれている番号に電話し留守電に入れる。 その時、自分の勝手な判断でギャラの一言を付け加えていた。 『出張は無理ですが3Dで作った映像を貸し出します。それを使って欲しいです。 ギャラは3時間5,000円で、一日だと8,000円。 一泊二日だと15,000円になります。 それでは、ご査収くださいませ』 岡崎は峰岸に話すとOKもらったので、返事をした。 「宜しくお願い致します」 『こちら...

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秘書の育成研修 (9) 

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 父は息子に声を掛けてる。 「で、妥協案とは?」 「ああ、そうだった。妥協案は出張せずに秘書としての心得を書いた書類を渡すので、それでして欲しいと言う」 「書いて渡すだけ…」  山岡君が口を挟む。 「でも、あの2人は狙いを定めたと思うので納得しないと思います」 「山岡さんは何かアドバイスあります?」 「私の姿を映さないと約束して頂ければ協力します」 「どのような事ですか?」 「その心得を書いたら、そ...

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秘書の育成研修 (8) 

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 奥に入ると、三つの顔が奥のカーテンから覗き込んでる。 「で、どうするの?」と聞いてきたのは政行こと坊ちゃん。 「執事に秘書なんて出来ないと思うが」と言ってくるのは高瀬。 だが、山岡はとんでもない事を言ってきた。 「秘書の改革だなんて社内だけの事だと思っていたのに、あの2人は違ってたんですね」 その言葉に4人は驚いた。 「秘書の改革?」 「そうです。1ヶ月半という短期間ですが、専務のサブを常務に付け...

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秘書の育成研修 (7) 

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 話しが終わり時計を見ると2時間も経っていた。 先に声を掛けてきたのは峰岸だ。 「今日はありがとうございました。色々なアドバイスも頂けて助かりました」 「いえいえ」  今度は岡崎だ。 「驚きましたよ。まさか明智じょ、じゃない。明智さんがボスされてるだなんて」 「で、どの様なタイプが、ご希望ですか?」 2人の声が重なった。 「最初に出てきてくれた方です」 「最初とは?」 「少し年を召された方です」 「...

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秘書の育成研修 (6) 

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 シャリンッと音が鳴る。 「あれ…」 「珍しい…」 「しっ] と唇に人差し指を当てて黙れと無言で言ってやる。 「何ですか?」と聞いてくるが、こっちこっちと手招きして奥に入り2階へと上がる。 自室に入った高瀬は、やっと安堵の溜息を吐いた。 「はあっ…」 その高瀬にバイトKは声を掛けていた。 「どしたの?」 「今、岡崎と峰岸が来てる」 「ええっ」 「何で…」 「2人とも何か知らないか?」 「ううん、まったく...

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秘書の育成研修 (5) 

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 お客様用のお茶を載せているトレイを押し付けられたボスは「仕方ないね…」と呟くと、ドアをノックして入る。 「お待たせして申し訳ありません。しかも煩くしてしまい申し訳ありませんでした」 その声に振り向くと、その人はお茶を置いてくれてる。 「あ、いえ、こちらこそ10分も早くに来てしまい申し訳ありませんでした」 ふと隣を見ると、峰岸は黙ったまま突っ立っている。 「おい、峰岸」 まだ固まっている峰岸の耳を引...

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秘書の育成研修 (4) 

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 約束の日曜日。 11時に待ち合わせして昼食を食べる。誰かとランチだなんて久しぶりだ。軽く打ち合わせをすると、件の人材育成センターへと向かう。 駅から歩く事5分と書かれてあるが、どこにあるんだと探すと看板が見えた。 昔は蔵として使っていたのだろうと思える建物に、そこは在った。 入り口って何処にあるんだ。 少し歩くと門戸があり、人材育成センター専用の入り口と書かれてある。 これは1人だと決して入れないだ...

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秘書の育成研修 (3) 

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 業務終了した17時半。 岡崎の支度が終わるのを待っていたら本人に声を掛けられた。 「誰を待ち合わせ?」 「岡崎」 「どうした?」 「夏休みの、あの件、どうなったかなと思ってね」 「夏休み…」 考えてるので、もう一言言ってやる。 「秘書の改革するって言っただろ」 「ああ、そっちね」 「他にもあるのか」 「俺的には同時並行なのがあって…。でも、秘書の方は大丈夫。今は待ちの状態なんだ」 「待ちとは?」 「...

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秘書の育成研修 (2) 

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 3週間後、桑田常務は退院してきた。 その初日となる日、常務は社長と一緒に10時に重役出勤して来た。まあ常務なので重役なのだから大丈夫なんだけど。 その1時間半前の8時半過ぎ、峰岸は冴木が会社に居るのに常務が居ない事に気が付いた。 「どうして、常務は居ないんだ?」 「送迎は社長秘書に頼みました」 「何故?」 「峰岸さん、あなたは言われましたよね?送迎は冴木君の仕事だ。自分でしろと」 「なるほど。それで...

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新作!!秘書の育成研修 (1) 

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 ゴールデンウィークの重役旅行後、通常の仕事に戻った。 重役連中、特に桑田常務は見るからにフワフワ感があるようだ。検査入院は3日間だったが、常務だけは5日間だった。 その常務が居なくなったらしい。桑田常務の秘書である峰岸は1人だけで探していた。同期で入社して、同じ時期に役付き秘書になった岡崎は、峰岸の性格を知ってたというのもあり、私服に着替えると、再度、会社にやって来た。 「やっぱりな」 その声に反...

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