BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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社員旅行は南の島 (22) ※性描写(?)性表現(?)あります。注意してください※

※安藤専務視点  専務VS常務※


ゴール地点のヘリ&ヴィラを本当に目前にして地割れして落ちてしまった。
仕方ない。ここからは各々に任せよう。
夕食は魚の干物とカカオの実とヤシの実だ。
いや、ほんとに専務チームの食事は悲惨だったんだ。だから常務チームの干物を見て、1人一枚を無視して二枚、三枚と強請ってくる。
しかも、極めつけの言葉はこれだ。
 「専務が言ってるんだ。常務は逆らえない立場だろう」と桑田が。
 「協力しあうものだろう」と本田が。
利根川なんて、これだ。
 「やせ細ってる人間を見殺しにするつもりか」

だが、社長には効かない。
 「朝食の分!」という社長の鶴の一声で、専務の3人は黙ってしまった。
しかし、利根川は常務チームを睨んでいる。

寝る体勢も、常務チームの川の字に対し、専務チームは様々だ。
社長なんて、息子の頭の上に横になる様にして寝てるし…。
川の字の頭に太ってるトド…、いや、失礼。太い横線が横たわってる。


常務チームは、本当によく動く。
イルカ道を行き来して魚を捕る為、朝も日の出とともに目を覚まし行動する。
社長が専務チームを叩き起こし、これまた鶴の一声を発する。
 「働かざる者、食うべからず」
そう言われると、いくら専務でも社長の言葉には逆らえない。
皆でイルカ道を渡り、それぞれが自分の朝食を取る。
坊ちゃんは朝も早くから海に潜り自分のを取ろうとしてるのだが、何時の間にか早起きのイルカたちに魚を押し付けられ、遊泳している。
まあね、”魚をあげるから遊んで”と強請られると、断れないよな。
それでも、一人につき一匹を頂く。
ほんと、イルカ様々だな。
その魚を受け取った本田専務と久和田常務は下ごしらえしている。
なので、朝食は焼き魚とカカオの実やヤシの実だ。


食後、俺は皆に言う事にした。
 「来た道を戻れば地割れした所に着く。そこからは一人一人でゴール地点に行く」
そこまで言うと、遮られた。
専務チームの3人から文句のオンパレードだ。
煩いので、無理矢理に言葉を紡ぐ。
 「ゴール地点のヘリやヴィラが見えただろう?」
そう言うと、皆が目を点にしていた。
 「へ?」

 「ああ、見えてなかったのか。今日で11日目だ。まだ時間はある。ゆっくりしたい奴はゆっくりしても良いぞ。これからは自由行動だ。以上」

そう言うと、常務チームの3人と瀬戸は片付けだした。
片付けが終わると、3人共脱ぎ出す。
え、なぜ脱ぐんだ…と不思議に思っていたら、「お風呂ターイム」と言う声が聞こえてきた。
ああ、三人とも風呂のつもりかと納得した。
なぜか、瀬戸も「お風呂、お風呂っ」と楽しそうに脱ごうとしてるので、思わず阻止する。
(お前の裸を見て良いのは俺だけだ!)という思いで。
なんで止めるんだ?というのが表情に現れているので、小声で言ってやる。
 「お前、もしかして…」
 「もしかしなくても、ここ数日ほど一緒に裸になって泳いでるよ」

その言葉に絶句して目を覆い、溜息を吐いてしまった。
それをどう取ったのか、瀬戸は脱ぐと海に入って行ってしまった。


クロールしてるのが久和田で、平泳ぎしてるのが高橋。
瀬戸はその二人を追う様にクロール。と言えばカッコイイが、あれは犬かきだ。
尻が見え隠れしてるのが坊ちゃんだな。あれはバタフライか。さすが元水泳アスリート、カッコイイよな。その見え隠れしている尻に、何処からともなく現れたイルカたちが寄っていくのが見える。
 「あのイルカ使いめ…」

 (え、いや…。俺の心の声じゃないよ、誰の声だ)と思ったので、声のした方を振り向くと社長だった。どうやら同じ事を考えてたみたいだ。

すると、社長は沖に向かって叫んでいる。
 「政行ー!魚を30匹貰えっ!!」
その声に、息子の桑田常務は叫び返してきた。
 「なら、昼まで戻ってこないからっ!」
 「よろしくっ!!!」

で、父子会話が終わったみたいだ。



ふと見ると、専務チームは、そんな常務チームを眺めている。
桑田専務の声が聞こえてきた。
 「どうやら常務チームはバラバラの様でいて、協調性はあるみたいだな。
ここぞ、という時は結束力が強い」
本田専務は呟いてる。
 「坊ちゃんと利根川をトレードするか…」

そんな本田に言ってやる。
 「なに今更言ってるんですか。それにトレードする前に利根川を大人にしないと。
あれでは一般職員にも劣る」







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微かな性描写?性表現?ですね。
確かに、風呂入る時は裸体になるけどね(*≧m≦*)ププッ
四体の裸体・・・


3周年記念SSの投票、宜しくお願い致します<(_ _)>

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社員旅行は南の島 (21)

※専務VS常務※利根川視点


 「調子はどう?」と聞いてくる利根川は可愛いものがある。だけど1時間おきに聞いてくるのはやめてもらいたい。煩いのだ。それでも踏まれたのは事実だから、今更、あの痺れは云々…とは言えないものがある。
愛嬌があり可愛ければ良いのだけどな。


予定では日没の前に着くはずだった。
それが、たまたま常務チームと鉢合わせ、たまたま、その場所が地割れしている場所だった。
いきなり落ちたのだ。
ったく、もう…、何回目だ。
そりゃね、ころころしている社長を筆頭に、体格の良い男が8人。
9人が地割れしている所に乗っかったのだから大丈夫、とは言えなかったのだろう。
安藤専務は思わず叫んでいた。
 「あー!これで何回目の穴落ちだよっ」
すかさず瀬戸常務が応じてくる。
 「えっと…、4回目?」
 「3回目だろっ」

その言葉に専務チームから声が聞こえる。
 「へえ、よく落ちるんだな。俺等は2回目だな」
常務チームからも。
 「1回目なんだけど…」



利根川は常務チームに目をやり声を掛ける。
 「やせ細ってないみたいだな」
その言葉に応じたのは坊ちゃんだ。
 「そっちは細くなった?」
 「食材が、あんまり無いからな」
 「……見つけるのが下手なんだね」

その言葉にムカついた。
ああ、そうだよ。俺は指示を出す方なんだよ。
動くのは、お前等や秘書だ。
クソ桑田は人使いが荒いし…、本田も、あれこれ言うし…。
安藤なんて痺れて物も掴めなかったからな…。
くそったれ。
なんで、こんなボンボンに言い負かされないといけないんだ。
本当に腹が立つ。
てめえが考えた案だろっ!

本田の声が聞こえる。
 「利根川」
るせえな。
 「利根川、止めろっ」
 「離せっ」

次の瞬間、ひっくり転げていた。
本田は言ってきた。
 「いい加減にしろよ。社長の居る前で、坊ちゃんを睨み付けるだけでなく、殴りかかってどうするんだっ」
 「あんな事を言われて腹立たないのかっ」
 「さらっとかわすのが大人だ」
桑田の声も聞こえてくる。
 「まあ、利根川も大人になってない、って事だな」
その言葉に、ぐっ…と詰まる。

しかも、坊ちゃんはこうも言ってくれる。
 「利根川専務が睨んでくるから、言い負かしてやろうと思って言ったんだ…」
その言葉にもムカついた。
 「言い様ってものがあるだろ」
 「なんか、いつもと違う…」
 「何が」
 「余裕綽々として相手を見下して半目で睨みつけるのに…。
今では余裕もなく思いっきり睨んでる」

え…。
こいつ、俺の事をそんな風に見てたのか。


 「何があったのか分からないけど…」
触れてこようとする。
 「触るなっ」
強い口調で制しの言葉を言ってやると、坊ちゃんの腕から力が抜けた。
なので睨みつけて言ってやる。
 「言っとくが、お前が言いだした案なんだからな。俺が社長なら、この案は却下してる」
 「利根」
安藤が俺から坊ちゃんを遠ざける。
 「まあまあ…。あいつは苛立ってるから、そっとしておいて欲しいな」
 「安藤専務、何があったのですか?」
 「まあ、4人の中では、あいつが一番若く下っ端だって事さ」
 「ん…?」

首を傾げる桑田常務に苦笑しながら、安藤専務はもう一度言ってる。
 「言いたい事分かる?」
 「4人の中では、一番若く…?あ、はい。分かりました」

なるほど、利根川専務は色々とこき使われたんだね。と納得した坊ちゃん常務でした。







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ついに、専務と常務が火花を散らす時がきた。

社員旅行は南の島 (20)

※専務チーム※


くそったれ、一体、ここは何処なんだ。
いくつトラップがあるのか。
くそぉ、こんな事を考え付いた奴をぶん殴りたい。
あのクソボンボンめ。

2人の声が聞こえる。
 「利根川、いらつくな」
 「そうだよ。こっちまでいらつくだろ」
その2人に言ってやる。
 「いらつかないのかよ?」
 「ゲームだからな」
 「そうそう、本気になってするもんでは無いだろ」


この2人にもムカつく。
常務チームにも高瀬狙いの奴は居るんだ。こうしている間に、あっちはどうしてるのだろう。
もうゴールに着いたのだろうか。
くそ、こうなれば一人でゴールしてやる。
そう思い下山しようと体の向きを変え、一歩進む。
なにやら柔かい物を踏んだ、気がした。
挙句の果てには、声が聞こえてきた。
 「ってえなあ…」

足元を見ると、安藤が横になっていた。
 「うわっ!な・な・・・・」

 「うー…、痛いなぁ。よくも人の利き手を踏んでくれたな」
 「寝てるからだろ」
 「気が付いたらここに居て、手を踏まれたんだよ」
 「それは悪かったな」

そんな利根川の声が大きかったのだろう。
桑田と本田が、こっちに顔を向けてくる。
 「いい加減にしろよ、お前はっ」
 「少しは落ちつ…、安藤?」
安藤は2人に言っていた。
 「こいつに手を踏まれた」
利根川は焦っていた。
 「いや、だから…」


本当に手がしびれるので言ってやる。
 「もう物が掴めない。社食も出来ないかも……」

専務リーダーの桑田が安藤の右手を触ろうとするが、触れただけで離した。
 「手だけでなく、体も痺れてるぞ。どうしたんだ?」
 「知らない。さっき、こいつに踏まれたんだ」
 「いや、踏まれただけでは、こうはならないだろう」
 「これでは物を掴めない…」

本田が利根川に言っている。
 「安藤の代わりに、利根川。お前が動けよ」
 「動くとは?」
 「そうだなあ…、食材の確保だな」
 「なっ」
 「お前、何もしてないんだから、それぐらいしろ」
 「それ言うなら桑田も」
桑田は即答してくれる。
 「俺は安藤に付く。で、本田は利根川から食材を貰って調理だ」
 「おい、俺は無視かよ」
 「そう言うのなら、安藤に触ってみろ」

何なんだよ…と呟きながら、安藤に触る。が、すぐ離した。
 「なんだよ、これ」
 「俺に聞くな」

桑田は安藤に聞いてる。
 「ところで、社長と瀬戸はどうした?」
 「はぐれた…」
 「ま、仕方ないな。ころころと転がりやすい体格してるからなあ…。あの2人が無事なのを祈るか」
桑田から 「何か悪いもんでも食ったか?」と聞かれるが心当たりはある。
ので、言ってやった。
 「ない」と。



利根川が見えなくなると、桑田に言う。
 「俺のリュックの中にカカオの実が1つ入ってる。それを出してくれ」
 「え、カカオの実って」
 「いいから、リュックを」

本当に身体も痺れてるので一人では出来ない。
桑田がリュックを外し、本田がカカオの実を取り出しナイフで切り分け、言ってくる。
 「食わせてやるよ」
 「いや、自分で」
 「掴めなかったら食わす。良いな」
小ぶりの実を選び、それを自分の口に押し入れる。
他の2人も同様に、カカオの実を口の中に入れ食べ始めた。
 「うん、美味いっ」
 「やっぱり、糖分は必要だな」





暫らくすると、風に乗って利根川の声が聞こえてきた。
 「……の、バカヤロー!!」
 「早く日本に帰りたーい」



わはははっ…。
3人は笑っていた。
 「若いって良いねー」
 「まあ、あいつはエリートの塊だからな。少しは揉まれないと」
その2人に安藤は痺れ薬の事と利根川の事を話し出した。
 「これを機に協調性を付けて、丸くなってくれれば良いな」
 「そうだな。取り敢えず、お前の痺れだな」
 「しばらくの間、あいつを騙しておけば良いさ」
 「後が怖そうだ」

そう、元々は専務は3人だったのだ。それを常務をしていた明智に育てられ専務にまで上りつめたのは、本人の才と努力もあっただろう。

そして、常務チームの事も話すと、こう返された。
 「何で、そんな事を知ってるんだ?」
 「トランシーバー渡しただろ」
2人ともハテナという表情だ。
 「使ってないみたいだな。なら、返してもらう」


安藤の痺れが抜けるまで2日間を4人で過ごしていた。
4人の中で、一番年が若く下っ端な位置に居る利根川は逆らえない。
そりゃ、踏ん付けたのは俺で、実際に痺れさせたのも俺だ…という思いがあるので、安藤のいう事には素直に従う。だが、残り2人には(くそったれ…)という思いを込めて睨んでやるが、こちらを振り向きもしないので睨みがきかない。



そして、ゲームが始まって10日後、専務チームは山を下った。
目指すはゴール手前にある中ぶりの滝だ。
それは瀬戸にも言ってある。





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専務チームは利根川の雄叫びを聞いて大笑いの渦。

利根川専務、言われてますよww



3周年記念SSの投票締め切りまで、あと1週間!
宜しくお願い致します<(_ _)>



社員旅行は南の島 (19)

※常務チーム※


目の前は断崖。
しかも、サメが泳いでる。
さすがの天然政行も、イルカとサメの見分けはつくみたいだ。
 「こわ…。早く、早く安全な所に…」

そのサメ道を下って、真っ直ぐ行くと大ぶり滝とイルカ道へと向かうが、右に曲がった。その為に地下道に入ってしまったみたいだ。でも、常務3人は気が付いてない。

そんな時、いきなり真上から何かが勢いよく落ちてきた。
3人は思わず避けていた。

ドドドッ…と、三つの塊が落ちて、のびている。
目をやると社長チームの3人だ。
 「え、なんでお父ちゃん」
 「なんで転がって…」
 「大丈夫かー?」

仕方ないねーと呟き、政行は3人を起こし地面に座らせ、持って来ていたナイフで器用にヤシの実を切り分ける。
 「はい、お父ちゃん、口開けて」
 「え…」
いきなり言われて、戸惑う父に再度言ってやる。
 「はい、あーんして。あーん…」

恥ずかしいというのもあるが、でも嬉しくもあったので、口を開ける。
 「もっと大きく出来るでしょ?」
そう言いながら、政行は父親の口の中にヤシの実を押し込んでやる。


その二人の様子を、周りにいる専務と常務は仄々と見ている。
安藤と瀬戸もおこぼれを頂き、ほっと一安心する。
安心したせいか、2人とも言っていた。
 「社長、痩せて下さい」と、安藤専務が。
 「せめて、ころころと転がりやすい体型を何とかして下さい」と、瀬戸常務が言っていた。

2人のストレートな物言いに、社長は詰まる。
それを聞いてた常務チームは笑い出した。
安藤は社長の子供に目を向ける。
 「遺伝するって言うからね。その内、子供もころこ」
政行は遮っていた。
 「冗談じゃない。俺は運動してるから太らないもん」
 「社長、言われちゃいましたねー」



仕方ない、ここからはゲームに参加するか。
今迄はのんびりと皆のを見て楽しんでいたからな。
まあ、常務チームと一緒で良かったよ。
桑田と本田と利根川の専務チームも気になるが、まだ日にちはある。
2週間だから、あと6日で終わる。


常務チームと合流し、一緒にゴールへと向かう。
今迄は遠くから見てたのもあり、気が付かなかった点がある。
3人で食材を確保しているのだが、3人共違う、
慎重な久和田はイカやタコを摑まえて、ナイフで裁いている。
魚は日干しにしておいて、普段は滅多に姿を現さないイカやタコを食べてるんだ。何も無い時は干し魚を火で炙って食べてる、と教えてくれた。

坊ちゃんはサメを見る前にトウモロコシ畑を見つけてリュックに入れてたのもあり、トウモロコシを焼いてる。もちろん、火は高橋のチャッカマンだ。

そして高橋は火おこしだけでなく、木を寄り切りの要領で倒し、その木に向かって「トゥッ!」と声を発して足で蹴り完全に倒す。
倒れた木の切り株のギザギザになってる箇所にやすりを掛け、滑らかにしていってる。

性格が滲み出ている。
あ、しまった、何も持ってない。そういえば食材を取りに行こうとしてたからリュックの中も無い。
それでも常務チームは「たくさんあるから」と言って、分けてくれる。
専務チームに、爪の垢を煎じて飲ましてやりたいぐらいだ。

寝る時は3人くっついて寝てる。坊ちゃんを真ん中にして川の字だ。
坊ちゃんの持っている地図を見てると、追記が書かれてある。
その箇所で見た物の名称だ。
サメ、イルカ、ヤシの木、カカオの木等々…。

いい物を見せて貰った。
専務3人が気になるので、木に登り覗き見る。
どうやら一番険しい山に入って迷子になってるみたいだ。
まあ、皆は地表に出てるのでスイッチを元に戻すか。


小ぶり滝に行き、脇に在るスイッチを元に戻し、イルカ道と地下道を繋いでる木の脇のスイッチ。
大ぶり滝に行くと、スイッチは入ってない。
地下空洞に入ると、誰かが入ってきたのだろう。血の塊が数ヶ所にある。
それに地割れが起きたのか、パラパラと砂が上から降ってくる。
数ヶ所に地割れしそうな兆しが見える。
これは、割れる可能性があるな。


今日は①をスタートして9日目。
目標日数は10日間だったけど、1日、2日ほど伸ばして貰おう。

トランシーバーで瀬戸に話し掛ける。
そして完全に専務チームと常務チームに分かれた。

ったく、皆はトランシーバーを使ってないな。
最初に使い方を教えたのに、忘れたのかな…。
まあ、良いや。


さて、あの山に行って迷子の振りでもするか。


枝を伝い②に行く。
沖を見るとイルカが泳いでるのが見える。
少し癒され、山に向かった。







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常務チームと合流した社長チーム。
きっぱりと言いましたね、政行君。
そう言ってる人こそ、太ってくるんだよww(←意地悪w

社員旅行は南の島 (18)

社長を引っ張り上げようとするが重い。
瀬戸は力を込めて引っ張り上げようとするが、中々に難しいものがある。

くそぉ、こうなるとアレを使うしかないのか。
そう思ってた時に、運よく声を掛けられた。
 「瀬戸?何してるんだ…」

声を掛けられた瀬戸は力を緩めていた。
 「わっ、手を離すなっ」
 「あ、ごめんなさいっ」


穴の中を覗き見た本田は、社長と安藤の姿を見ると瀬戸に言ってきた。
 「ちょっと待ってろ。他の2人を連れて来る」
 「はい」


専務チームも手伝ってくれて、やっとのことで社長を引っ張り上げることが出来た。
だが、これからは専務チームと一緒に行動を取っていく様になるのか。
なにやら雲行きがおかしい。
なにしろ、あっちから言ってきたんだ。
 「一緒に協力してゴールを目指そうよ」と。

だが、こいつ等の考えは分かる。
俺たちに食材を確保させ調理させる気だろう。
だから折衷案として条件を出してやる。
 「良いだろう。その代り、チームごとで食材の確保と調理をする事」
 「なあ、協力しあおうよ。同じ専務なんだし」
 「そうそう。皆で食材を確保して一緒に食べよ」

それまで黙っていた瀬戸が口を挟む。
 「ねえ、ここは地図のどの辺りになるのですか?」
 「分かれば苦労しないよ」
利根川は瀬戸の肩に手を掛けてくる。
 「ねえ、瀬戸君」
 「言っておきますが、これはゲームです。そのゲームに専務常務の上下は関係ないです」


すると社長の座っていた地面に穴が開いた。
 「うわっ…」
 「しゃっ…」

その穴は斜めに下向いてる。
しめた、中ぶり滝のスイッチを押したんだな。
安藤と瀬戸は転がっていく社長を追いかけるように、迷わず穴の中に飛び込んだ。
 「社長―――」
 「止まって―――」


そう、中ぶり滝。
それはヴィラの後ろに在る丘の裏に在る。
秘書がシャワーとして使っている滝だ。


岡崎が試験的に小さい扇風機をと声を掛け出来上がったのを、高瀬に向けて動かした日だ。
仲間に言っていた。
 「あの腑抜け野郎が元気になったら殴る。止めるなよ」と。
そう言って、外に出て行った。
その時、滝に出向き、今迄の鬱憤を、その滝壁に向かって拳と蹴りを見舞っていた。
その内の一発がスイッチとなる石に当たったのだ。
本人はストレス発散してた為、スイッチを押したつもりは無い。


これで、後は大ぶり滝のスイッチを押せば良い。
しかし、常務チームは既に滝から去っていた。







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そして、社長は二度目のコロコロタイム。。。
いや、コロコロしやすい体型だことw


3周年記念SSの投票、宜しくお願い致します<(_ _)>

社員旅行は南の島 (17)

※専務チーム※


ここは一体、どこなんだろう。
地下道を進んできたのだが、また滝に出てきた。
戻ってきたのかと思ったが、滝の周りが違う。それに小ぶりの様だ。
まあ、ひんやりしていた地下道より、外に出た方が気持ち的に違う。

本田は、俺達3人の中ではよく動く。
 「木の実がなっているが、残されてる感が見受けられる。それに、足跡がある」
 「え、それじゃ社長チームか常務チームのどちらかが居たって事か」
 「そうなるな。その3人はどっちに行ったのか分かるが…」

桑田が後をつぐ。
 「合流するか?」
利根川も口を挟む。
 「魚が食いたい」
その言葉に本田は頷く。
 「だな。捌いたり調理は出来るが、捕まえる事は出来ないからな…」


そう、常務チームは出来るが、専務チームは出来ないのだ。
しかも、桑田と利根川は口ばっかりで、本田はナイフ一式。
協力体制がなっていない。



坊ちゃんが会議で審議案を出し、それにOKを出したのだが。後から考えると、重役たちの横の繋がり、協調性にも言えるのだ。
丁度いい機会なので、2週間という長いのか短いのか分からない期間だが、今後の為に良いだろうと思い返したのだ。
その結果、常務チームは結束力、協調性が出てきた。が、専務チームは結果が見えてこない。

秘書チームはどうなったのだろう。


安藤が木から下りてくる。
 「ヴィラ、出来てますよ」
 「え、本当に?」
 「シンプルな形ですけど、屋根の取り付けが完了したみたいだ」
 「それじゃ、先に行こうかな」
 「お土産を持って行かないとね」
 「そうだね。社長も手伝ってくださいね」
そう言われ、社長は安心して息を吐いた。
 「やっと屋根のある所で寝れるんだな」

その言葉に、安藤専務と瀬戸常務は笑い出した。


土産、というか食材を取りに山を迂回し、とうもろこし畑へと向かう。
すると、いきなり穴が開いた。
 「わっ、ストップ、ストッ………」
 「あー、社長っ!!」

社長は、ころころころころ…と穴の中を転がっていく。
 「もう、ゴールが目の前だと言う時にっ」
 「どっちが押したんだあ…」
 「怖い。その顔、怖いですよ。安藤専務」
 「とにかく社長を引っ張り上げて近道するぞ」
 「はいっ」


そう、その穴のスイッチになる石を押したのは利根川だった。
何の事は無い。
その石につまずき、腹いせに叩いたのだ。本人は押したつもりは無い。


ただ、大ぶりな滝に在るスイッチが押されてない。
だから、一番の近道となる地下道は使えないのだ。







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そして、こちらは専務チーム。
な筈が、なにやら社長が穴の中へ・・・

待ってー



社員旅行は南の島 (16) ※性表現?性描写?あります。ご注意ください※

※常務チーム※


滝が小ぶりなのもあり、1日で分析した高橋は導き出した。
 「まっすぐ行ってみよう」と。

食材も確保し、滝の水をペットボトルに注ぎ蓋をする。
ふと見ると、坊ちゃんはヤシの殻に水を入れて飲んでる。
見られてる事に気が付いた政行は、テレ顔になっている。
 「え、なに?」
 「そういや、ヤシがあるという事は、カカオもあるよな」
 「それを探すという手もあるな」


半日かけてカカオの木を探し当てた常務チームは、久和田シェフのカカオ味を堪能した。
 「うーん、さいこぉー」
 「はあ…、生き返った」
 「そう言ってくれると嬉しいな」
政行は自分の目の前にある石に気が付いた。
 「これって何なんだろう…」
その呟きが聞こえたのか、久和田と高橋は覗き込んだ。
 「今度は何を見つけた?」
 「あ、これ。何の石なんですかね?」
 「どれ」と、高橋と久和田は覗き込むが分からない。
押したり引いたりしてみたりすると、押すことが出来るみたいだ。

ドンッ!
という音は聞こえるものの、どこの音なのかは分からない。



いきなり、穴が開き、その中に専務3人は落ちていた。
 「え、何…」
 「ちょ、えー…、なにこれっ」
ぺっぺっ……と、頭に掛かった土を本田は払い落している。
 「もしかして地下道?」
その桑田の言葉に、思わず返していた。
 「うわ、うさんくせー」と、利根川が。
 「もしかして入り江に向かってたりするとか」と、笑いながら応じたのは本田だ。
わはははっ…、と笑っていたが、桑田は呟いていた。
 「まあ、道があるんだ。行ってみるか」


そう、高橋常務と久和田常務の2人が石を押した為、大ぶりの滝から小ぶりの滝へと通じる入り口が開いたのだ。

その常務は3人揃ってカカオの実を2つずつと、イルカに再度会えた為、魚を頂いた政行は一緒に遊んでいた。全裸になって。
その間の2時間強を久和田常務はシェフになって魚を下ごしらえしたり、干物にしたりと大忙しな時間を過ごしていた。
高橋は火をおこすと、全裸になり海を風呂代わりにしている。

そう、常務チームは皆が皆、違う物を持って来ていたのだ。
高橋はチャッカマン、久和田はナイフ一式、坊ちゃんの政行は天然という物だ。

その夜は、豪勢に刺身と焼き魚、ヤシの実で腹一杯にしていた。


あまりの近場に3人が居る為、覗いてるのがばれない様に社長チームは木陰からこっそりと見ていた。
ああ、良い匂いだ。それに美味しそう…。

社長は楽しそうな表情をしている3人の常務を微笑ましく見ている。


食後は久和田が全裸になり海を風呂代わりにしている。
その間、息子と高橋常務は片付けている。

この3人は結束力が付いたな。
専務3人はどうなったのだろう。


そう思っていたら安藤専務の声が聞こえてくる。
登っていたみたいだ。
 「専務チームは小ぶりの滝の方に居ます。まるで昨日までと逆ですね」






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常務チームは和やかですね~


3周年記念SSの投票、宜しくお願い致します<(_ _)>

社員旅行は南の島 (15)

※秘書Side※


雨の降らない赤道直下地方。
あんなに鬱蒼としていた木々は、1週間もすると少しは見栄えが良くなってきた。
5日間でヴィラの基礎が出来、もう2日間で壁となる部分が出来上がった。
後は、屋根だ。

絨毯代わりにヤシの葉を敷いてるのだが、無い方が良いかもしれない。
専務秘書の岡崎は屋根の付いてないヴィラの中を覗いていた。
隅っこに社長秘書をしていた高瀬が横たわっている。
腹を刺され熱が出てきたので、こちらに寝さしてるのだ。
皆に感染されたら困るというのもあるからだ。
その高瀬を、社長秘書の3人が看病している。

ここに居るのは、皆が皆、秘書なので応急処置しか出来ない。
せめて解熱剤でもあれば良いのだが。

ふと見ると、4人共寝ている。
まあ、こっちのほうが暑苦しくないからな。
そこで、気が付いた。
窓が無い事に。
でも、壁は塞いでしまった。
それならば天井部分に付けるしかないか。
もしかしたら、暑いと熱いのダブルで熱が下がらないのかな。
瀬戸常務さえ居れば、扇風機の大型版を作ってくれるのだろうが、今はどの辺りなんだろう。
そういえば、ここには電化製品って置いてないから、手動、もしくは乾電池だな。

岡崎は、隣のヴィラに行き、皆に話していた。


こっちに来て8日目の昼過ぎ、試験的な扇風機が出来上がった。
それを高瀬の顔に向け、スイッチオンにする。
微力だが、吹いてる。
どことなく高瀬の顔も涼しげだ。
それを見て岡崎は言っていた。
 「俺達、元気な奴は木のヴィラで寝る。良いな」
 「怪我人は、こっちだな」
 「ああ、あいつが元気になったら殴るから。止めるなよ」

そう凄んで、外に出て行った。



そして屋根に取り掛かり、2ヵ所に扇風機の大型版を取り付けた。
乾電池はたくさんあったので使わせて貰う。
屋根は斜めに取り付け、しっかりと固定させる。
窓は壁にしている木の1本をくり抜き、丁寧にやすりで磨く。
そういった機材は置いてあるので、使わせて貰う。
出来上がった窓は合計12ヵ所。
その部分はヤシの葉で隠す。
なにしろガラスなんて物は無いからだ。


こっちに来て10日間経つが、誰も来ない。
まあ、2週間だからゆっくりしているのかもしれないな。
安藤専務、課題終わりましたよ。約束通り10日間でね。
あ、やばっ…。


隣の木のヴィラに行くと、皆はゴロゴロしていた。
 「悪い、出入り口のドアを忘れてた」
その声に、皆は起き上がった。
 「ん…?」
 「あ、そういえば…」
 「いくら雨が降らないとは言え、風は吹くよな」
 「そうそう、そうなると大変だ」


結局、11日目となる昼過ぎに出来上がったヴィラでした。
ああ、良かった。
まだ誰も着いてなくて…。
安心した秘書チームでした。







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秘書チームは、課題が終わりましたね。
さあ、重役連中は。。。?

社員旅行は南の島 (14)

※専務チーム 利根川視点※


滝が、あまりにも大きく高く、登ろうにも無理そうだ。
まあ、少しぐらい留まっても良いか。
それに食材を確保しないとチョコバーとかカロリーメイトばかりだと腹の足しにならない。
滝の前で一夜を過ごし、夜が明けると本田の姿は見えなかった。

あの野郎、何処に行ったんだ。
少し離れた所で、桑田は気持ちよさそうに寝ている。
滝の側に近付き、顔を洗い水を口に含む。砂地にゆすいだ水を掛けてやる。うがいをしていた。
すると、ご機嫌な鼻歌が聞こえてきた。
 「おー、起きてたか。利根川、朝飯はこれを食おう」


え、本田は朝飯を取りに行ってたのか?
振り返ると、本田はヤシの実を3つ抱えている。
 「え、どこで…」
 「忘れるなよ、ここは赤道近くの島だ。スタート①にはヤシの木がたくさん立ってるぞ」
 「え、あんな所まで行ったのか?」
 「カロリーメイトなんかじゃ、力が出ないからな」
 「まあ、たしかに」

桑田を叩き起こし、ヤシの実で朝食を食べる。
取り敢えず、腹は一杯になった。
ヤシの実には水分も含まれていて、適度に喉も潤う。

本田と一緒にスタート①に行き、3人で食材の確保をしていた。


ここはどの位置に当たるのかを突きとめ、ゴールまでの道のりを検分しないといけない。
普段なら、それは秘書の仕事だ。
思わず口から出ていた。
桑田の口から「峰岸…」、本田の口から「徳山…」、俺の口から「岡崎…」と。

3人共苦笑していた。
駄目だな。今は自分でやらないと、だな。
仕方なく3人で崖辺りを見ていく。

三日後、やっと答えが出た。
一つ目は、崖を登ってみる。
それには体力が居るのでパスだ。
二つ目は、とにかくゴールに向かう。
それには滝の上流に向かった方が早い。だがどこを通れば良いのか…。試してるものの、また滝に戻ってくるのだ。


そして、スタート①をスタートして8日目。
やっと突破口を見いだした。
とにかく、滝を無視してゴールに向かおうと。


その日はスタート①へ3人で食材になるヤシの実を取りに行く。
 「ヤシの実ばかりだと…」
 「まあ、何もないよりはマシだ」
 「食べた感はあるんだけど…」



常務チームには食に鼻が利くのが2人いる。
1人は海の中を自由自在に操って魚を捕る。挙句の果てにはイルカに拉致られ、仲良くなってしまったが…。
もう一人は分析力が抜群に良い。果物には目が無く、食べれる物とそうでない物が瞬時に判別できる奴だ。しかも、こいつは9人の中で唯一、チャッカマンを持っている。
火があるのと無いのとでは大いに違う。

なので、日が沈むと目を瞑り寝る態勢に入る。
(高瀬、今頃どうしてるのだろう。
もう8日間も姿を見てない。
待ってろ、迎えに行くからな)






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あれ?
サバイバルなのに、まるで高瀬争奪戦になりそうな予感がww



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社員旅行は南の島 (13) 性表現あります。ご注意ください。

※常務チーム※性表現あります(?)


こちらは常務チーム。
目出度く②に着いて、そこで一夜を明かした。
まだ時間は1週間ある。
本来、能天気な桑田常務は、ここぞとばかりに能天気さを発動させていた。
一番年上の久和田は、そんなお坊ちゃんを見て、のほほんとしている。
高橋は地図を見て分析してるのか。
結局②に三日ほど居た。
食料は高橋が山の様子見の時に色々な果実を見つけたというのもある。それに、何時の間にかイルカが、こっちに来てるのだ。再度、魚を運んできてくれる。その代償はお坊ちゃんだ。
お坊ちゃんはイルカから魚を受け取ると、1時間もしくは2時間ほど一緒に遊んでいる。遠泳したり何処かに行って何やら遊んでるみたいだ。
久和田は思わず呟いていた。
 「水泳バカは直ってないって事か…」

その呟きに高橋は反応してくる。
 「そうみたいだな」
 「で、あれはウェットスーツか?」
 「ダイビングスーツだろう。②に着くまでは海パンにTシャツだったのに、この②に着いてからは着替えたし。なんで今頃なんだろ?あんな物まで持って来てたんだな」
 「身体の線が見えるからだろ」
 「Tシャツを着てればいいのに」
 「よーく、見てみろ」

そう言われ、久和田は目を凝らせて見る。
気が付いたのだろう。
 「あっ!あ、あ、あれ、あれって…」
 「分かったか」
 「利根川には見せられないよな」
 「だから、ロング丈のTシャツに海パンだったんだろ」
 「まあ、惚れ惚れするよなあ」
 
濡れたスイムウェアをタオルで拭う事もなく、政行は首を横に振って水滴を飛ばしながら近づいてくる。
久和田は呟いていた。
 「うわぁ、これは利根川でなくても目が釘付けにされるわ」
 
政行は近寄ると、「魚を頂きました」と、久和田に渡す。
その政行の身体を見て、2人は言っていた。
 「カッコイイ格好だな」と高橋常務の声が、
 「エロい格好だな」と久和田常務の声が重なった。

その言葉に、政行は面食らっていた。
 「え…、お、俺が?」

(しまった…)と気が付いた2人は笑って誤魔化した。
 「人間の顔をした魚人ってな」
 「尾ひれの無い人魚だな」



2人は心の中で思っていた。
 (坊ちゃんの恰好は、身体のラインが綺麗に出て腹割れの部分も微かだが割れてる様に見える物を身に付けている。
筋肉も隆々と付いていて、襟元は顎までびっしりと詰まっていてファスナーで開閉出来る。
両腕とも手首までの長さで、ズボンは海パンは履いてないみたいだ。
前部分は厚地なのか、在るべきモノの存在は見受けられる。
ズボンの長さは足首まである。
利根川が居なくて良かったよ…)



スタート①から数えて8日目の昼過ぎ。
やっと常務チームは腰を動かした。
 「さて、そろそろ行くか」
 「はい」

お坊ちゃん、いや桑田常務は振り返ってイルカの頭を一頭ずつ撫でている。
 「ピイちゃん、ピースケちゃん、ピピちゃん、ピヨちゃん、ピカちゃん。
俺等は山の向こうに行くから。また、会う時あったら遊ぼうね」

荷物を背に担ぎ、もう一度海を振り返る。
5頭のイルカはピィピィと鳴いている。

 「またねっ」
3人は元気に手を振り、②を後にした。


そんな3人を見て、瀬戸は社長に報告していた。
 「あのイルカは坊ちゃんを気に入ったみたいですね」
 「まあ、あいつもイルカものほほんとしているからな」
 「飼いたいと言われたら、どうします?」
 「え…?」

考え込んでいた社長は返していた。
 「それは困るな」


今度は、安藤だ。
 「お、山を迂回するみたいだ。へえ、高橋は冷静に分析してたんだな。
あのルートは迷子にならないコースだ」


だが、安藤の安心をよそに常務チームは密林に入ってしまった。
 「え、ここ何処?」
 「あ、あれ?」
 「おかしいな…」

政行は何処かに向かって歩き出すが、それを止める様に高橋は声を掛ける。
 「おい、勝手に」
 「水の音が聞こえる」
 「水の音?」

少し歩くと、小ぶりだが滝があった。
 「へえ、こんな所に滝が…」
 「水が綺麗だ。飲めるかな」
 「暗くなってきたし、今夜はここで休むか」
その高橋の声に、政行はリュックを開けて中から取り出し見せた。
 「なら、これを3人で食べましょう」
 
その物を見て、高橋と久和田は驚いた。
 「え、いつのまにっ」
 「だって、ヤシの木が何本もあって。でも、これ以上は重くて持てない…」
 「言えば、1つずつでも持ったのに」
 「何か入ってるでしょ?」
その抜け目のない言葉に、久和田はリュックから取り出した。
 「なら、今夜はヤシの実と、これで食うか」

取り出した物を見て、政行は嬉しそうだ。
 「魚の干物だ」
 「御馳走だな。なら、デザートにこれだ」と言って、高橋は蜜柑を取り出した。

嬉しそうに政行は見ている。
 「蜜柑は初物だ」
久和田は、やたらと感心している。
 「へえ、蜜柑があるなんて…」
そんな二人に、高橋はこう応えていた。
 「小さい頃は、よく婆ちゃんの畑を手伝ってたからな。その度に、小遣いを貰ってたよ」

そして、高橋はリュックのポケットからチャッカマンを取り出し、散らばっている枝や落ち葉を集め、火をおこしていく。
魚を炙り、本日の夕食タイムに入る。


そんな3人を見ていた安藤は、報告していた。
 「おや、専務チームと常務チーム、同じ密林に入ってますね」
 「え、密林?」
 「大中小と滝はあるけど、専務チームは大きい方で、常務チームは小さい方に居ます。
ふふ、明日以降が楽しみだあ」
その声に社長は応じる。
 「いいなー。私も見てみたい」
すぐ返事が返ってきた。
 「駄目です。木が折れます」とは、安藤だ。
 「社長は、ご自分の身体を一番に考えて下さい」とは、瀬戸だ。

社長は、苦笑するしかなかった。







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政行が持って来た物。。。
天然だけでなく、ウェットスーツ?ダイビングスーツ?
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