BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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あの夜の約束 (18)

3年後。
今度は日本支社に勤務する優は、5年後にはカナダに在る本社に戻る事になる。
健志は、それが気に入らない。
区内の病院に勤務しながら、3年間働いていた病院や卒業した大学へ逆オファーしていた。
その熱意を買われたのか、大学の方から5年間というオファーを貰えた健志は、5年後は優と共にケベックシティで暮らすことにした。

ケベックシティは、どちらかと言うと実家のある田舎に似ている。
一軒家を買い、2人で暮らす。
日本だと男二人で暮らすとなると何か言われるが、カナダでは何も言われない。
それが普通だからだ。


夜は、星がくっきりと見える。
それは、まだ幼稚園児だった頃、優を探し出し二人で誓った事を思い出させる。
 「優」
 「何?」
 「お前は、あの頃と全く変わらないよな。進歩がない…」
 「いつの頃?」
 「幼稚園の年少の時」
 「ええっ、何言ってんだよ。俺、もう28歳だよ」
 「あの時、お前は女子から何か言われて、それを取りに山に登って行った。
誰にも、何も言わずに」
 「ああ…、そんな事あったねえー」

その言葉に溜息を吐き、健志は言い切る。
 「俺にだけは言えって、あれほど言ったのに。結局は自分で勝手にカナダ行きを決めて行動するんだからな。俺は、お前の何なの…」
 「だって、守られてばっかりだと強くなれないよ」
 
健志は優の腕を引っ張り抱き寄せる。
 「俺は、お前の隣に居たいんだよ。だから、俺にだけは言ってくれ。でないと寿命が縮む」
 「過保護なんだから。お母ちゃんみたいだ」
思わず笑ってしまった優の頭を小突いてやる。
 「そういえば、あの時もそうだったよね」
 「何度も言った覚えがあるぞ」
 「登ってはいけない山を登り、健志さんに朝だよって起こされて…」
デコピンされる。
 「ったいなー」
 「朝ではなく、夜だった」
 「その後に、星を見ながら約束した言葉を忘れてないよ」
 「え・・・」
 「あ、そうだね。星を見たんだから夜だ…」
そう呟やき、優は言ってくる。
 「絶対に一人で知らない人に付いて行かない事。行く時は俺にだけは教えて、って言ってくれたよね?ん…、どしたの、健志さん」

なぜか睨みながら頭をぐりぐりと突いてくる。
 「一人で知らない場所には行きません。と言った筈だ。
いいか、これからはずっと俺が側に居るからな。OK?」
 「え、あれ、そうだっけ…」
 「まあ、お前に関しては、知らない人に付いて行かないというのも大事だけどな」
 「ま、似たり寄ったりな意味という事だね」

溜息もんだが、こればかりは仕方ない。
天然な所は昔と変わってないからだ。
そんな優に言ってやる。
 「ああ、そうだ。5年後に帰国したら、今度は10年のオファーを貰えるんだ」
 「へえ、凄いね。それって医者として有望されてるって事だよね?」
 「ああ、そうだ」
 「俺は5年後に帰国したらパスポートの更新だ」

話が寄り道にそれそうなので戻してやる。
 「で、その10年間の間に、フリーとしてやっていきたいと思ってるんだ」
 「フリーって、大丈夫なの?」
 「完全にフリーとしては無理だが、籍だけは置いといて、色々な病院でやっていき力をつける方が先だけどな。その勉強を、この5年間でやっていく」
 「お医者さんって大変だね」
 「日本だと終身雇用だけど、日本以外だと、これが普通なんだよ」
 「俺もカナダで働きながら、そう思ったよ」
 「まあ、家には隆一が居るからな。
俺は、実家の病院は継ぐ気は無いからな」
 「俺、カナダへ来た事は後悔してないよ」
 「ああ、俺だって後悔してない。ただ言いたい事は一つだけ」

指差して言ってやる。
 「優。お前は俺の恋人だ。俺に黙って何かをするのは止めてくれ」
 「たけ」
 「約束して。俺に黙って勝手にしないと」
 「健志さん…」


優は健志に抱きしめられ、その胸に顔を埋める。
 「うん、約束する。今迄ごめんね」
 「全くだ」
 「どうしたら許してくれる?」
 「お前からキスしてこい」
 「ごめんね。これから、よろしくね」

そう言うと、優は少し背伸びし、健志さんの唇に触れる。
 





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なんやかんやとあった2人。
やっと落ち着いたみたい・・・?
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あの夜の約束 (17)

※健志視点※


4年後の8月。
無事にカナダに在る大学の医学部を卒業し、6ヶ月間の研修期間先も決まった健志は、ビザ発行の為、日本に帰国した。

優の顔を見たいが為に、先に隣の元宗家へ行く。
家玄関か、レストランかと迷ったが、レストランにする。

ドアを開き入る。

カラランッ…。

と、鈴が鳴る。


 「いらっしゃいませ」
女性の声が迎えてくれる。
そういえば、枝伝いでしか来たことが無かったのを思い出す。
その人に聞いてみる事にする。
 「あの、優君、居ますか?」

その人は怒り口調で言い放ってくる。
 「優君?あの、ここはレストランですよ。男の方を買うようなところではありませんっ」
 「はい、それは分かってます」

すると、タイミングよく奥から声が掛かってきた。
 「ケーキ持って行って」
 「あ、はい」


その女性は、俺を睨みながらケーキを持っていく。
なので、俺は奥に向かって声を掛けた。
 「小母さん、優君居ますか?」

小母さんは、厨房から出てきた。
 「え、どちら様?」
 「隣の弟の」
それだけで分かったのか、言ってくる。
 「ああ、カナダの大学に行った健志君?」
 「はい、そうです」
 「お帰りなさい。そっかあ、あれから4年経ったのね」
 「ただいま帰りました。あっという間でしたよ」
 「イイ男になったわね~。あれ、でも連絡いってないの?」
 「優から?」

すると小母さんは、とんでもない爆弾発言をしてきた。
 「あの子はカナダに居るのよ」
 「はあっ?」
 「高校卒業してカナダに行ったのよ。あと3年は戻ってこないわよ」
 「嘘だろ……」
 「あれ、何にも連絡受けてないの?あの子、連絡するって言ってたのに」

驚きの方が強くて、これしか言えなかった。
 「カナダの、どの辺りですか?」
 「ちょっと待ってね」

小母さんはiPhoneを見ている。
 「あ、あった。えっとね、住んでる所はケベックシティで、仕事場はモントリオールだって」
 「ケベックシティ?」
 「地名だけ言われても分からないよねえ、カナダって広いんだから…。
健志君、どうしたの?」

俺は、怒りが湧いてきていた。
 「あの野郎…、俺に黙って……」


その様子を見て、何かを悟ったのだろう。
小母さんは俺に言ってくる。
 「健志君、スカイプやってる?。大学卒業祝いに、優のスカイプのID教えてあげよう」
 「え、スカイプ?優はスカイプはしてないって…、だからLINEとメールでのやり取りだけ…」
 「スカイプは、この1月に私がやれ!と言って、やらせたのよ」
 「今年に入ってから…」
 「うん、そうよ。で、健志君。その荷物って、家に帰らず、ここに先に来たの?」
 「あ、家より優の顔を見たくて…」
 
クスクスと笑ってくれる。
 「隣なのに…。本当に、過保護なんだから」
 「だ、だって…、色々とあったから……」
 「まあ、そうよね。色々とありがとうね」
 「いえ…」
 「あ、そうだ。大学卒業に、ケーキをプレゼントしてあげる。座って待ってて」

初めて食べた優の小母さんのケーキは優しい感じがして、日本に帰ってきたんだなと思わされる懐かしい感じがした。
そうだよ、店やってるのは知ってても食べに来た事は無かった。
いつも、枝伝いに優の部屋へ行ってたからな。


優のスカイプのIDを教えてもらった俺は、優に繋がると文句を言っていた。
なにしろ、起動した画面は文字だけで、優の声が聞けるという期待を裏切ってくれたからだ。
しかも、その文字は…、フランス語で書かれていた。
この言葉が。
 『…このIDは、現在使われておりません』


その言葉にムカつき、俺は日本語で言っていた。
 「お前はあ…、俺に黙ってカナダ行きやがってっ!
言っただろっ、迎えに行くって。
なんで日本に居ねえんだよっ!
しかもケベックシティに住んでるだと?
お前、俺の住処が何処なのか知っての、住処場所かよっ!
んな近くに居るのなら、会いに来いよっ!
俺は、LINEとメールで我慢してたのに…」

だが、相手が誰なのかは分かったみたいだ。
優は文字で無く、声で、日本語で返してきた。
 『え、え、嘘っ…。健志、さん…?』
 「なにが健志さん、なんだっ」
 『え、ちょ、ちょっと待って。なんで俺のIDを』
 「小母さんが教えてくれた」
 『なっ…、お母ちゃんのバカ―』



1ヶ月後。
カナダへ戻った俺は仕事の始まる数日前に優のフラットに行った。
 「ったく、お前は…」
 「はいはい、ごめんね」
 「何がどうなって、ここに居る事になったのか。話して貰うからな」
 
優は思わず聞いていた。
 「エッチするの?」
 「うっ…、それが望みなら」



優はエッチし終わると、健志に話してない事を話していた。
高2の9月、一人のカナダ人が留学してきてから卒業するまでの事を。
そして、カナダ行きを決めた事も。

健志さんは睨みながら言ってきた。
 「お前の成績がどうのとか、ヨシが族を立ち上げたとか、トップになったとか、そんなくだらん事ばかり言うよりも、その方が、もっと大事な話だろ。スカイプをやり出したなら、真っ先に俺に言え。
ったく、お前は進歩ない奴だな」
 「驚かそうと思ったんだよ」
 「それって、いつだよ」
 「自分に自信が持ててから」
 「だから、いつなんだ?」
 「んー…、いつになるかねえ…」

バカやろっと頭を小突かれ、再びエッチされた。






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あらまあ。。。
まったく、優はいつになっても、ですねww

あの夜の約束 (16) ※R18!!性描写有ります。18歳未満&抵抗ある方はスルーして下さい※

一方、こちらは健志と優。


2人して駅へ向かってると「駅に向かって真っすぐ行ってると横道がある。そこを曲がったらラブホテルがあるから」と健志さんに言われ、恥ずかしくなって俯いてしまった俺を連れて行く。


その1室で、消毒と称され健志さんにエッチされている。
 「ふ……」


舐められ、吸われ…。
 「う…、た、け…」

しゃぶられ、抓られ…。
 「や、そ・そこ…」

挿しこまれ、ピストン運動され…。
 「あぅ……」


 「やぁ…、た・たけ…」
 「う…」

 「ああっ…」


ギュッと抱きしめられ、不安が消されていくのを感じる。
 「たけ」

キスされる。
舌を絡み取られ、じんじんと痺れる。


健志さんの首に腕を巻き付け素直に言っていた。
 「健志さん、俺は浮気するつもりはないから」
 「すぐ」
 「そりゃ、カナダ行くって聞かされた時は驚いて何も言えなかったけど…。
でも、もう大丈夫だよ」
 「本当に大丈夫なのか?」
 「うん。だって隆一先輩に、はっきりと言ってくれたもん。
恋人だ、って。
あの言葉が聞けて嬉しかったんだ。
どんな風に思われてるのか不安だったんだ。
でも、もう大丈夫。だから、気を付けて行ってらっしゃい」
 「優…」
 「寂しいけど…。でも、迎えに来てくれるんでしょ?」
 「ああ」
 「俺、頑張ってフランス語喋れるように勉強するから」

健志さんは微笑んで言ってくる。
 「その前に、高校は卒業出来るように、勉強頑張れよ」
 「あー、そんな事を言う?」
 「お前、理数系は全くダメなんだから。留年もするなよ」

そう言われ、鼻の頭を突かれる。
 「意地悪なんだから…」



その年の8月。
健志さんはカナダへ飛んだ。

俺の夏休みが入るまでは勉強を教えて貰っていたのだ。
それもそうだろう。
なにしろ不良グループに入っていても、トップのヨシ兄もそうだけど、健志さんも頭の出来は良いので、不良と言ってもそこらへんの悪の不良ではなく、インテリ不良軍団だったのだから。
だから、先生たちも何も文句は言えなかった3年間だったのだ。
その健志さんに教えて貰っていたのだ。
健志さんが使っていた参考書だけでなく、教科書とノートも貰った。
流石の頭の持ち主だな、というのが見れば分かった。
だって、教科書もそうだけど参考書やノートにはギッシリと書かれてある。
これを見れば、数学なんて苦手意識の塊だった俺には最高の贈り物だ。

しかも、ノートの最終ページに、俺の目の前で健志さんは書いてくれた。
 「ガンバレ、優。4年後を楽しみにしてるよ」

むふふ。
うん。
俺、頑張るよ。
健志さんも頑張ってね。




そして夏休みも終わり、9月になると、一人のカナダ人が留学してきた。

俺は、自分から接触していった。







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約1週間ぶりの登場です。
隆一に犯された優を、自分の恋人だとカミングした健志は双子の兄である隆一を殴った。
その続きです。

~新入生勧誘会、活動編~ (5)最終話


 「おい、見たか。隣の看板」
 「見たよ、あいつ等ー」
 「俺たちの方も人数が増えたんだ。図書室から出ないからな」
 「もちろんだ。ここではゲームだけでなく、他の事もしてるんだからな」
 「そうだよ。俺たちの方が、早く立ち上げたんだ」


あっかんべー!
と、隣の視聴覚室との境になる壁に向かってしてやる。
が、見つけた。
 「おい、これは何だ?」
 「何が?」
 「この穴は、何だ?」
 「穴って…」

その穴に望遠鏡を当てて、向こう側を見るとデッカイ目と合った。
 「あ、もしかしてバレたかも…」
声が聞こえた。
図書室から出ると、隣の視聴覚室のドアを開け、言い放っていた。

バンッ!

 「お前等―!いい加減にしろよ、この覗き魔っ」

だが、相手は強し。
 「良いじゃなーい。腐になるものを提供してよね」
 「誰がやるかっ」


だが、即実行に移すのは男だ。
その日の午後。
図書室の壁は一掃され、穴が開いていた壁には書棚が設置された。
そう、元々、この帰宅サークル男子部は図書室の司書も兼ねていたのだ。
だから、図書室を使わせて貰っていたのだ。
図書室は模様替えをして、本類は丁寧に汚れなどを拭き取り、司書本来の仕事をしていた。

その時、田宮は見つけた。
黙って指差してるのを見て、皆は集まった。
 「何だと思う?」
 「盗撮機」
当然ながら取っ払った。
もう一つ、ドアの出入り口の開閉部分から見つけ取っ払ったら、隣室から声が上がった。
 「あー!盗撮だけでなく盗聴の方まで見つかったー」


まったく、女って奴は。
『腐女子』と言う言葉を辞書や検索で調べてみる。
色々とあり、まったく要領が掴めない。
でも、これだけは言える。
 「あいつら暇なんだな…」
 「パワフルだよなあ」
 「あのパワフルだけは見習いたいよな」
 「転んでもタダでは起きないって言うヤツだな」
 「図書室には、その手の本もあるぜ」
 「読んでるのか?」
 「いや、さっき整理してたら出てきた」


どうする、これ等?
そう言われて、カウンターに積み上げられてるのは、BL関連の書物。

暇だし、表紙だけでも見てみるか。



世の中の腐女子の方々、盗撮や盗聴の様な犯罪紛いな事は止めてね。
男って、夢見る人間なんだよ。









それからは医学部と教育学部と経済学部は仲良くなり、毎年の様に合同で新入生勧誘会をしている。
40年近く経った現在でも、それは続いてるほど仲が良い。
そんな中、ある一人の男子学生はボソッと呟いていた。
 「せっかく医学部に入っても、優も居ないし…。
しかも、なにアレ…。ここの医学部は地に落ちたな。
やっぱり、東京大学の方が良かったかなあー。
偏差値も高いし、優の小父さんは、ここの卒業生だって言うから、ここを選んだのに。
はあ、最初っから出鼻をくじかれてしまった…」


その呟きが聞こえたのだろう。声が聞こえてきた。
 「君、新入生だよね。うちのサークルに入らないかい?」
 「いいえ、結構です」
 「ねえ、どこの学部なの?」
 「お宅には関係ないだろ」

だが、相手はしつこく言ってくる。
 「ねえねえ」
 「いい加減にしてくれっ」
 
相手は驚いて、手が止まってしまった。
 「なるほど…、医学部かあ」
 「なっ…、何も言ってないのに」
 「そりゃ、もちろん。医学部はプライドが高い人間の集まりだからな。ふふんっ、あんたの鼻の先をへし折ってやるよ」
 「俺は」
 「俺は医学部の高峰龍太。お宅は?」

その声に、渋々と自己紹介した。
 「…西條隆一」
 「同じ『りゅう』という呼び名なんだね。なんか嬉しいな。隆ちゃん、よろしく」
そう言って、高峰は隆一の手を取り、手の甲にキスを落とした。

 「なっ、何をするっ」
 「挨拶だよ」
 「嘘つけ」

ははっ…。と苦笑しながら、そいつ、高峰はiPhoneを手にしていた。
 「交換なんてしないからな」
 「分かったよ…。それじゃ、俺と同じサークルに入らない?」
 「聞くだけ聞いてやる。どこのサークルだって?」
 「”男大好きの集まり”というサークル名さ」
 「はあ、何それ?」

高峰は、言ってくる。
 「ま、見学だけでもしてみろよ。楽しいぞ」

見学だけなら…と思った隆一は、高峰の後を追って行った。
部屋に入った途端、隆一は濡れ場に遭遇してしまい、その場で叫んでいた。
 「ホモの集まりじゃないかー!」
 「だから言ったろ。”男大好きの集まり”だと」


ハメられた。
俺は、男が好きなのではない。
優が好きなんだ。

 「ほら、もう一歩、入れよ」
 
いや、入ったら仲間にされてしまう。
それだけは嫌だ。
だから、そこから逃げた。

 「あ…、おい、待てよっ」


嫌だ、誰が待つか。
追いかけてくるな。
俺は…、俺は、優だから好きになったんだ。

優。

あの時、無理矢理でも優の身体を奪った。
俺は、後悔なんてしてない。
優が、再び俺の事を見てくれる様に励むだけだ。


優。
好きだよ。
例え、お前があいつを好きでいても、一度でも抱いたんだ。
あの時に感じたモノ。
それは忘れられない。

俺はホモではない。

優、迎えに行くから。
それまで待ってて。




















 (~うちの子達紹介~ 終)





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はい、今現在の時点でのお話になります。

簡単に自己紹介させて頂きます。
医学部10人と教育学部5人は置いといて(*・・)σ ⌒・ ポイッポイッ
経済学部の5人の紹介です。
松井=松井弘毅の父
宮田=??
桑田=桑田政行の父
新田=新田嘉男の父
そして、
元宗=元宗優の父

次話からは、健志&優の『あの夜の約束』が続きます。

~新入生勧誘会、活動編~ (4)

黒い執事服を着たまま、経済学部5人の内、3人しか出てこなかった。
 「ご紹介頂きました、経済学部の松井です。
申し訳ないです。5人でと言ったのに、他の2人は持ち帰りしてしまい、何処かにふけてしまいました。やだねー、ゼミ勧誘の為の催しなのに、合コンだと思われて」
ドッ!と笑いが起きた。
すかさず隣に居た宮田が応えた。
 「いや、こう言ってるが、このリーダーも既に連絡先を交換してる手の早い人なんです。
まったく、もう…。自分の好みだからと言って…」
 「それは、お前もそうだろっ」

ゴホンッと咳払いが聞こえ振り向くと、もう一人の男子学生が前に出てきた。
元宗だ。
 「お調子者は置いといて…。私達5人は、経済学部でもチェス同好会に所属してます。
同好会なんです。大事な事なので、二度言わせて貰いました。だから入ってくれるとサークルとして認可されるので、この企画に参加したのです。
この大学では、経済学部だから経済にちなんだサークルとかゼミに入らないといけない。という事ではありません。チェスと言うのは、頭を使うゲームです。
今の所、この医学部10人としか対戦してませんが、7:3で負けてます。
医学部を負かしませんか?ぜひ、チェス同好会に入って頂き、サークルにしたいです。
いざ、わが同好会へ。
勉学では負けても、チェスに関しては”打倒!医学部”で負かしましょう。
場所は、経済学部の第1教室です。入り口に、チェス同好会と札を掛けてます。
それでは、お次は教育学部です。どうぞ~」


教育学部5人は執事服の上着を脱いだのか、袖をまくり、第二ボタンまで外してネクタイを緩めてる姿で出てきた。
 「ご紹介頂きました、教育学部5人衆です。
リーダーではありませんが、私、高橋が説明させて頂きます。実は、この医学部10人と経済学部5人達とは仲が良く、いつも遊んでもらってます。
帰宅サークル男子部に所属してます。
暇なんだろと言われますが、教育学部は他の学部とは違い、掛け持ち学生が多いのです。
この大学では夜間の部もありまして、そちらの学部と並行して勉強している人が7割いるのです。
勉強も良いけど遊ぼうよ、と思いませんか?思いますよね、ね?
是非、一度、帰宅サークルを見学しに来られませんか?
現在は4学年合わせて、たったの20人です。一人でも欠員が出ると、同好会になるのです。
帰宅サークルの活動時間は朝です。朝の7時から講義の始まる8時半までやってます。
活動場所は図書室です。図書室でやる事って、何をするのか分かりますか?
はい、そこの人」
そう言って、ステージ近くに座ってる男子学生にマイクを近づける。
 「え、え…、図書室と言えば…、読書?」
 「うん、そうだよね。他には?はい、君」
 「え…、図書室と言えば、寝る所でしょ」
 「嬉しいな、ビンゴです」

その場に座り込んで高橋は話し出した。
 「そう、皆で寝てるんです。いわゆる雑魚寝状態で語り合ってるんです。何を語ってるのかって?それは、見学に来てからのお楽しみです。是非、お待ちしております」

 「男子しか入れないのですか?」
という女子学生の声が上がってきた。
 「女子部もありますよ。なぜか人数が多いんですよね。何人だっけ…」
そう言ってると、いきなりマイクを取られた。
 「はーい、帰宅サークル女子部の副部長をしています。
女子部では4学年合わせて、なんとっ!100数名いらっしゃいます。
そこの貴女、興味おありですか?大いにありそうな表情ですね。是非、入って下さい。誓約書にサインして下さいね~」


その女子学生は、こそこそと小声で話しているのか。
その副部長に誓約書を見せて貰ったのか、急に大きい声が出ていた。
 「もっ…、しかも、ふっ」
小声になったのか、2人でゴソゴソと話し合ってるみたいだ。
 「しーしー…、どっちが良い?」
 「対象は?」
 「メインは高校生。後は、ここの教師と学生。もちろん男子部も対象ですよ」
 「入りますっ」
すると、大きな声が響いてきた。
 「ありがとうございますー。ご入会、頂きましたー」



解散した後、DNAサメ研究所には、見学者が30数名ほど来た。
 「あの…、さきほど公園で見て…」

という言葉を聞いて、研究室内の20人は嬉しそうな表情をしていた。
 「どうぞ、ゆっくり見ていって下さいね」
だが、顧問教授のサメは苦虫を潰してる顔をしている。
ボスである友明は聞いていた。
 「サメ、変な顔してるぞ?」
 「ここは頭脳明晰で文武両道でイケメンだけの研究室だ」
 「何言ってるんだ…」
 「あ、でも…、あの子と、あっちの子が良いな。んー、でも、お頭の中はどうなのかな…」
と言うサメの呟きを無視していた。

自然の植物からのDNA採取方法を目にして、全く違う分野である工学部や法学部からゼミに入ってくれたのは、素直に嬉しかった。
 「人数増えたー!」
 「やったー!」

お頭の出来が良い連中なのは嬉しいが、イケメンでないのが嫌な顧問教授のサメだった。



経済学部5人が所属しているチェス同好会では、「打倒!医学部」という言葉に魅かれたらしく、20人ほど見学に来て、半数の人が入ってくれたお蔭で同好会からサークルに昇格した。
 「やったっ!」
 「これで、サークルに昇格だー」
 「で、その服も着るのですか?」
 「あ、いや…、これは今日だけの物だから、大丈夫だよ」
 「でも、着てみたいな…」
 「カッコイイよなあ」

うっとり顔されてしまった。


そして、後日。
教育学部の5人が所属している帰宅サークル男子部では、見学者は来たものの、その語り合う内容に思わず笑ってしまい、20人から一気に50人近くになった。
 「やったー、嬉しいよぉ」
 「ねえ、サークル名変えませんか?」
 「なんで?」
 「ゲームの名前でも良いような…」
そう、この帰宅サークル男子部の語り合いという内容は、ゲーム対戦の話ばかりだったのだ。
皆からサークル名を募り、正式名称が決まった。

 『WinとPSで語り合う男子限定サークルだよ』


それに倣って、女子部の方も名前を変えた。
堂々と名前を晒したのだ。
 『帰宅サークル女子部』から、『腐女子の集まり』へと。







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おおっ!
遂に、大学のサークル名に、『腐女子』という言葉を申請して通ったのね。
さすが、東響大学ww
堂々と、サークル名を曝け出したのね。

~新入生勧誘会、活動編~ (3)

5人が登場した途端、黄色い声が飛んできた。
 「キャー!」
 「素敵、素敵っ」
 「カッコイイ~」
 
リーダーである松井はステージから下りると、女子高校生の群れに向かって声を掛けた。
 「お嬢様。どうぞ、こちらへ」
手を差し伸べると、女子高校生は思わず手を取り、ステージに一緒に上がった。
彼女を席に座らせ、松井は声を掛ける。
 「紅茶、珈琲、何をお飲みになられますか?」
 「紅茶で、お願いします」
 「畏まりました。えっと…、」と、メニュー表を見ながら「シュークリームとイチゴケーキとチョコレートケーキもございますが、如何されますか?」と、付け足す。
 「全部下さい」
その言葉に苦笑していた。 
 「少々お待ちくださいませ」

5人が、揃いも揃って自分好みの女性に手を差し伸べていた。そして、この日、この時、自分の未来の花嫁をゲットしたのだった。そう、経済学部の5人は、学生時代の内に結婚したのである。



経済学部の5人が黒の執事服だったのに対し、教育学部の5人は濃いブルーの執事服だ。
 「お嬢様、お坊ちゃま。こちらにどうぞ」
と、椅子を引いて待ってる姿は、自分で歩いて来いと強制している風に見える。
中々、足が動かない中、一人の男子学生が5人の内の一人に近付いて行った。
 「小林君。どうしたの、その恰好は」
 「煩い。お坊ちゃま、珈琲で宜しいでしょうか?」
 「うん、お願い」
 「お待ちください」
 「あ、そうだ。食い物はチョコ…、って、はやっ」
 「どうぞ」

インスタントなのか、そう思った男子学生は珈琲を口にした途端、幸せそうな顔をしてきた。
 「美味いっ…、この珈琲、マジで美味いよ。ねえ、誰が淹れたの?お代りして良い?」
 「お代りされるのなら、代金を頂きますよ」
 「執事が金を取るの?まあ、いいや。それじゃ1,000円で」
 「え、嘘。マジで?」
 「うん、マジで。チョコケーキも付けてくれ」



その男子学生の一言で、他の男子学生もステージ上に上がってきた。
 「美味い珈琲を飲み歩きしてるだけど、淹れて?」
 「お待ちください」
次々と学生が上がってきて、順番待ちをする様にまでなってしまった。
埒が明かず、カーテンの後ろに置いておいた残り5脚も前に出した。
そして、再び経済学部の5人が登場したのだ。



喫茶店ではなく、三学部による執事でもなく、本来は医学部だけの催しにする為にと思っていたのだが、ここまで盛況になると〆方が違ってくる。
再び、友明はステージ上へ出てきた。
 「皆さん、如何でしたか?珈琲が美味しいと言葉を頂き出て参りました。私が珈琲を淹れさせて頂きました。そして、この時間からは医学部の登場となります。
教育学部と経済学部の10人の方、お疲れ様でした。
皆さん、もう少し、お付き合いください」


 「ああ、やっぱり出るのか…」
 「仕方ないね…」
 「ボスが乗り気だからなあ」
 「先陣切ってるし」
皆は、手直にあるビールとかワインを煽り飲む。


友明は、ステージ上で身に纏っていたビニールケープを破って、本来の衣装を見せた。
途端に、声が上がった。
 「可愛いー」

その言葉にガクッとなるが我慢だ。
 「それでは、医学部の登場ですっ」

皆がマントを翻し登場してきた。
皆の声援は、ただ一人に向けられていた。
 「オオー!ジュンヤ様ー」
 「キャー!ジュンヤ様ー」
 「素敵ぃ~」

モデルをしているジュンヤにとっては目立つ事は嫌いではないが、台詞を言うのが嫌なんだ。
ワンなんてワインを持ったままステージに上がってる。
 「お嬢様の血と、このワイン。どちらが甘いのか、また美味なのか…」
ヤジが飛ぶ。
 「吸って欲しいー」
 「吸いはしないが、そちらに行っても良いかな?」
 「どうぞー」


そう、医学部はドラキュラ姿なのだ。
ワンはそう言うと、隣に居たカズキを引っ張り二人で行く。
それを見たユタカは自分も隠れるつもりで一歩、前に出る。
ジュンヤの手を引いて行きたいが手が届かない位置にいるので、近くに居るユウマにする。
 「私も、そちらに行っても宜しいでしょうか?」
ユウマ、行くぞ。と目配せして、引っ張って行く。

ボスはスズメに指図を出しているみたいだ。
 「それでは、ここからは医学部の話をします」

なに、何も聞いてないぞ。

ステージ上に残ってる医学生5人、ジュンヤ以外はマントを脱ぎ、ハットのてっぺんを平らにならして被り直す。
そして、牙を取り外して首に掛ける。
そう、駅員の格好だ。
ボスである友明が、やりたいと言ってきた格好だった。
その牙を口に含み、ピッピ―…、と笛の音を鳴らすのはスズメだ。


お喋り大好きなスズメがマイクを持ち、駅員よろしくなりきっている。
 「この場にいらっしゃる皆様に、ご連絡いたします。
まだゼミやサークルが決まってないし入ってもない。どこに入るか悩まれてる方は、まだいると思います。ここからは、私達が所属しているゼミの仕事を簡単に説明させてもらいます。
そして、私達の話が終わると、今度は先程登場して頂きました教育学部と経済学部の方々からも、ゼミやサークルの説明をさせて貰い、それで、今回はお開きになります。
それまで、もうしばらくお付き合いください。
質問等がありましたら、そちらに観客として座り込んでいる4人のドラキュラに聞いて下さい。4人のドラキュラ君、よろしく」
スズメ以外は、研究の仕方を書いた大判のプラカードを持って立っている。

 (くそぉ…、やられた…)
と、4人共スズメを罵っていた。


 「それでは、先ずは私達の所属しているゼミのご紹介です。
DNAサメ研究室に所属しており、そこでは植物からDNAを採取しております。
一枚目に書かれていますね、大きく」
そう言われ、ゼミ研究室のプラカードを持ってるボスが一歩、前に出る。

続けてスズメは話し出す。
 「普通でしたら、ラットと言いましてネズミを使ってするのですが、サメ研究室では植物の花や草木などを使ってDNAを採取してます。いわゆる、自然におけるDNA研究室です」
今度は植物の花や草木の絵を描いてるカードを持っているサトルが一歩前に出て、続けて研究風景を描いたカードを持っているマサとタカが一歩、前に出る。

 「白衣着用しての研究が主ですが、たまに、こうやって白衣以外の服を着て気分を変えて研究をしております」

言い終わると、照明が煌びやかにステージ上を映しだすと同時にBGMが流れてきた。
その中で、ジュンヤがモデル流に歩を進め、タラップまで歩いて、その場でゆっくりと一回転しながらスラックスを脱ぎ、上着も脱いで裏表にひっくり返して袖に通す。
途端に、黄色い声が上がってきた。
 「キャ――」
 「ジュンヤ様――」
 「カッコイイー」

駅員の姿から、銀色の布地で作られた近衛兵の姿になったのだ。
ジュンヤのスラックスは2枚履きになっており、上着はリバーシブルになっていたみたいだ。
ドラキュラのハットから駅員の帽子になった、その帽子をひっくり返すと…。
落ち着いた雰囲気のクリーム色のハットになった。
ジュンヤは、ご満悦な表情を浮かべている。

だから、それぞれの個性を活かす為に、手作りだったのだ。


その黄色い声が煩かったのか、スズメは耳を塞いでる。
いつの間にか、マイクはマイクスタンドにセットされていた。
 「この春の勧誘オリエンテーションには参加いたしませんでしたので、今回、ここで説明させて頂いた次第です。興味ある方は、医学部以外の方でもwelcomeですので、見学に来て下さい。
是非、お待ちしております。
それでは、お次は経済学部です。どうぞ~」





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三学部による、サークルやゼミの勧誘説明会だったのですね。

~新入生勧誘会、活動編~ (2)

舞台となる芝生公園に向かってると、医学部9人が何やら動いてる。
舞台のセットをしているのだ。
それを見た教育と経済の10人は呆気に取られている。
 「すげ…、さすが医学」
 「緻密だなあー」
 「お疲れさん、大変だったろうね」

声を掛けられたユタカは返事をしたくなかったのだが、もう一人の声で返事をしていた。
 「お疲れ。はい、これ」
その声の持ち主に、ユタカは横目で睨んでやる。
 「お・ま・え・はー…、誰のせいで、こうなったと思ってる」
 「でも、豊の事だから計算しつくした完璧な出来上がりになるだろうと思ったよ」
その言葉を耳にして、思わず振り返っていた。
 「ったり前だ。私を誰だと思ってる」
 「豊様」
悔しいが、名前を連呼してくれるのは素直に嬉しい。だから、もう1回だけ聞きたい。その邪な思いで、聞いていた。
 「お前の言う事を文句言わずにやるのは誰だと思ってる?」
だが、返ってきた言葉は違った。
 「似合うと思って」
 「は?」
欲しかった言葉は返ってこなかった。
 「うん、よく似合ってる。やっぱり銀髪だけあって、似合うよなぁ」
 「え…。こ、これは何?」
 「破るなよ。お前のは、私が一生懸命に作ったんだからな」
ウインクまで付け足してくれる。
 (ちょっと、冗談じゃないよ。でも、名前の連呼と、一生懸命に作ってくれた事に関しては素直に嬉しい。銀髪だけあって似合うという言葉も嬉しい。ウインク付きも嬉しいのだが、もしかして…)
そう思うと、言わざるを得なかった。
 「ねえ、もしかして私だけ、なの、か…?」
即答だった。
 「いや、皆のもあるよ」
その言葉に、まだ救われていた。

 「これ、皆の分だからね。昼飯を食べたら着替えて~」
と、ボスは皆に向かって言っていた。


その声に、わらわらと医学部8人が集まり、手渡された物を広げ見ると驚きのあまり固まっていた。
 「何処かに行ってたのは…」
 「もしかして…」
その言葉に答えていた。
 「うん、皆のを作っていたんだ。彼等の協力もあって早く済んだんだ」
その言葉に、皆は驚いていた。
 「えっ、嘘」
 「ボスの手作り?」
 「そうなると着ないといけない…」


ボスが指差した方を見ると、経済学部の5人と教育学部の5人が立っていた。
サトルは思わず言っていた。
 「うちのボスが迷惑掛けまして、申し訳ありません」
その言葉に、経済のリーダーである松井は即答していた。
 「話を聞いて、楽しそうだなと思ってね。だから志願したんだ。気にしないで」

教育のリーダーである田宮が声を掛けてくる。
 「お、美味しそうだな。なあ、食おうぜ」


そうだな、それじゃ飲み物を渡すよ。と宴会部長のスズメが仕切ってくれる。
20人が好きな飲み物を手にして、乾杯をする。
 「それでは、新入生のサークルとゼミ勧誘会を祝って、乾杯!」

もう、飲んで飲んで飲みつくして酔っぱらうまでしないと、素面では出来ない。
そう思ったのか、普段は絶対に口にしない医学部の学生は飲みまくっていた。
これが学生だから、まだ許せるのだ。
卒業して病院勤務してたら、絶対に飲めない。
しかも、その内一人は警察関連に就職するというのに、咎める事も無く率先して飲んでる。


食べ飲みして1時間後。
ゼミの決まってない学生や、午前の部が終わり昼ご飯にと集まってくる時間になった。

皆はボスの手製の衣装に着替えると、帽子やアクセサリー類を身に付ける。
まずは、各学部での写真撮影をして、皆で集合写真を撮る。


最初は素面でも出来ると言う、ボスとスズメが先陣を切ってステージとなる舞台に立つ。
そう、その舞台は、名指しされてしまったユタカ(豊)が設計した舞台だ。
緻密な計算で、壁は落ち着いた雰囲気の灰色にコンピューターの演算式が連なり、天井となる部分には照明が反射する様に反射板が使われ、照明はステージの下段に置き、ステージから客席へと降りる通路には宇宙船等に使われるタラップに花模様を散らばめた物を敷いている。
ボスからの直接な指示だったのだ。
苦悩の末、こいつをシメてやる!と思いながら作ったものだ。

そんな苦労を知ってか知らずか、そのボスである友明はマイクを持ちステージに立つ。
 「ハイ!皆、お時間、頂戴致します。教育学部の5人と、経済学部の5人と、医学部の10人の合計20人で楽しい事をします。見ていってね」


マイクはスズメに渡し、後をよろしくと小声で言う。
 「それでは、ルールを説明します。20人が出てきて、ある事をします。皆は、お客様です。お客様ありきの我々です。
それでは、最初に経済学部の5人です。
どうぞ~」






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苦労するねえ、ユタカ君。
頼りにされてる、という事ですね♪

~新入生勧誘会、活動編~ (1)

医学部にあるゼミ研究室では、スズメこと村上洋一が何やらブツブツ言っている。
 「なあ、GWどっか行こうよ」
すかさず返ってくる。
 「お前だけ行ってこい」
 「え、ぼっちなんてやだ」
 「なら、ぶつくさ文句言うな」

その言葉に、スズメは何かを閃いたみたいだ。
 「あ、なあなあ。楽しい事を考えたら、一緒に行かないか?」
 「楽しい事ならな」
 「決まりだ。後になって文句言うなよ」
 「ああ、言わない。だけど、一人でも楽しくないと言えば、却下だからな」
 「ああ、分かった」


そして、考え付いたのがこれ。
その企画案を見て、皆が皆、一斉に文句を言っていた。
 「何これっ」
 「全然、楽しくなさそう」

しかも、教授であるサメまで言ってきた。
 「私でさえ、こんなのは楽しくないぞ」
その言葉に、スズメはションボリしていた。


だが、その時に研究室に入ってきた人物が居た。
そいつは、その企画案の紙を見て、言ってきたのだ。
 「これ、やってみたい」と。

誰だ、こんなのをやってみたいだなんて言った奴は。
振り返ると、固まってしまった。
だが、スズメは一転して嬉しそうな表情になっている。
 「これ、誰が発案者だ?」
 「はーい」と、迷わずに手を上げたスズメに、そいつは言っていた。
 「これを煮詰めろ」と言うと、どこかへ行ってしまった。

スズメはガッツポーズをしている。
 「やったっ」

だが、皆は文句の嵐だ。
 「嘘だろっ」と、サトルが、
 「何で?」と、マサが、
 「こんなの、面白くも楽しくもないよ」と、ユタカが、
 「らしくないっ」と、ユウマが、
 「これって、ツボがあるのか?」と、タカが、
 「あるわけないだろ」と、ジュンヤが、
 「ええっ…、嫌だなあ」と、カズキが、
 「こんなの、香港の子供でもしないぞ」と、ワンが、各々言っていた。

挙句の果てには、ゼミ教授のサメも言っていた。
 「ドイツでも、こんなのはしないぞ」


研究室の窓を開けっぱなしにして、皆は叫んでいた。
 「「 くっそぉー…!ボスのバカヤロー!! 」」



そのボスは、現在、家庭科教室に居た。
経済学部の2人を見つけたので仲間に引き入れたのだ。
あの、名前と顔を憶えるのが大の苦手なボスが、この2人だけは覚えてるのだ。
 「松井君、ここを縫って」
 「はいはい」
 「新田君、そこは綺麗なカーブにしてね」
 「へいへい」

中々戻ってこないと学内を探していた3人は、新田から連絡を貰い、家庭科教室に着いた。
中に入ると、医学部のボスと一緒に、何かを作ってるみたいだ。
 「それって何をしてるの?」
 「お、来たか。自分のは自分で作ってね」と、手渡された宮田は戸惑う。
 「え、何、これ…」
新田も、手渡す。
 「ほい、元宗のね」
 「えー」
 「で、こっちは桑田のだ」
 「ちょ、ちょっと待てよ。なんで俺だけ多いんだ?」
 「1着は俺のだよ。手本として渡してるだけだ」

そう言われ、桑田は広げてみる。
3人の目が点になった。
 「え・・・?!」


その時、ドアが開き、入ってきた人物が居た。
教育学部の田宮を筆頭に、小林、福田、高橋、海堂だ。
 「ほい、帽子やアクセサリー類だ」
 「サンキュ」
 「どういたしまして。で、残りは?」
 「君達の5着だよ」
 「なら、自分達でする」

その残数に、経済学部の連中は耳を疑った。
さすが医学部のボス。
手が早い。


なにしろ、皆のサイズ等はコンピューターに入力してある。いくらサトルとユタカの組んだプログラムでも、パスワードはボス1人だけだから、ハッキングし易い。
バレない様にしないとな。


全員のが出来上がると、ボスは耳に挿し込んでいたイヤホンで話し出した。
 「スズメ?」
 『はい』
 「こっちは出来たぞ」
 『さすがボス。早いなー。こっちは、もう少しで終わるよ』
 「なら、これから行く」
 『ラジャー。あ、昼飯は20人分、手配済みだ。何だと思う?』
 「…寿司か?」
 『寿司も良いな。だけど山翠だ』
 「おー、山翠っ!中華かあ~」

スピーカー越しに声が聞こえてくる。
教育と経済の連中だろう。
 「やったねっ。山翠だ」
 「嬉しいっ」
 「昼飯に山翠のが食べれるだなんて」
 「最高だっ」






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うちの子達、紹介の新入生勧誘会ですね。
5日後には、『あの夜の約束』が再度始まります。

~新入生勧誘会、活動編~

エロのシーンはありません。
ので、全年齢対象です!!


このネタを思い付いたのは、私事ではありますが。。。
うちの子が大学生になったからです。


そして、登場人物は、うちの子達です。

どうぞ、参加して下さい。
お待ちしております<(_ _)>



5(最終話)





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あの夜の約束 (15)

 「なんだ、お前は」
 「それは、こっちの台詞だ。こいつに手を出して許されるとでも思ってるのか」

二人は睨みあっている。
 「小さい頃から、ずっと邪魔ばかりしてくれたよな」
 「お前の考えは手に取るように分かるからな」
 「分かる筈がないっ」
 「それが分かるんだよな。どうしてだと思う?」
 「双子だからだろっ」
 「そうだよ。だから、お前も俺の考えは分かる筈だ」
 「もっと殴りたい。そう思ってるのは分かるぞ」

ニヤリとほくそ笑んだ健志は言ってくる。
 「ビンゴだ。さすが兄貴だな。なら、次は?」
 「さっきは、よくも殴ってくれたな」
 「殴られるような事をしたのは誰だ?」
 「お前にした覚えは無い」
 「大ありだ」
 「何もして」
 「無い、とは言わせねえ。こいつにエッチしたんだろ。
教えてくれたぞ、そうだろ、優?」

自分に振られて、頷く。
 「うん、そうだよ」

隆一は弟をずっと睨み付けたままだ。
 「それが、どうした。お前には関係ないだろっ」
 「大いに関係あるね」
 「何がだ?」
 
健志は、堂々と兄に言い放った。
 「優は、俺の恋人だ。寝取られてたまるもんかっ」

俺の顔は真っ赤になっているだろう。

 「恋人って…」

驚きのあまり、隆一は俺に目を向けてくる。
ああ、だからエッチされてる間、ずっと「たけし…」って言ってたのか。
身体の関係があったなんて、このクソヤロウ。
でも、教えてやらないからな。


 「この、くそ不良が…」
 「ほう、よく言ったな」
 「てめぇなんて、さっさとカナダでも北極でも行きやがれっ」


兄弟喧嘩が始まる。
と目を瞑った優は、すぐに終わったので驚いていた。

そう、なにしろ健志は不良グループに3年間も居たのだ。
だてにサブの位置にいたわけではない。

兄の隆一は、健志にボコボコに殴られたのは言うまでもない。


 「あばよっ」

それが、最後の言葉だった。
俺は腰を抱かれ、健志さんと一緒に隆一先輩のマンションを後にした。





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あら、あっという間に兄弟喧嘩は終わったのね・・・
そして、兄にカミングした弟でした。
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