FC2ブログ

archive: 2017年03月  1/4

桜咲き、春一番で桜散る (11)

No image

そして、こちらは姉と対面していた。 「いい加減に身を固める事をするのね」 「好きな相手が居るんだ」 「あんたは、卒業したら継ぐって言ってたじゃないっ」 「卒業したら、ではない!アメリカで勉強して力を付けてからだと言ったんだ」 「それじゃ、まだ付いてないって事なの?」 「そうだよ。それに、あいつは生きてる。死んだと聞かされた時は何もしたくなかったが、今はする気でいるんだ。それに、姉貴の子供を継がせば...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (10)

宴が終わり、自分の家に戻った正孝は、父親と対面していた。父に言われてしまった。 「正孝、いつまでも遊んでられんぞ」 「どういう意味ですか?」 「お遊びは終わりにしろ」 「どういう」 「分からないとは言わせない」その言葉で、何を言いたいのか分かった正孝は、父に言っていた。 「ならば、相手になって下さい」 「なんの?」 「私は七光りで無く、一人の人間として見て欲しかった。それは学生時代から、ずっと変わ...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (9)

No image

ベッドの中で、友明は学生時代の頃を思い出していた。 「博人さん、知ってもらいたい事があるんだ」 「なに?」 「私は、帝王学を『御』から学んだ。君は見所がある、と言われて。初めて、『御』の誕生日パーティに行った時に…、そう言われて、その翌日から、ずっと…」 「あの人は、人を見る目が確かだからな」 「そう言われると、嬉しいな」 「なる。だからか、納得した」 「何を?」 「なんで、大学生が帝王学を学んでい...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (8)※R18!!性描写あります。18歳未満&抵抗ある方はスルーして下さい※

No image

呆れた顔でユタカが言ってきた。 「ドイツのフォン・パトリッシュって言えば、文武両道だけでなく、貴族なの。王族の中でも、王様なんだよ。狩猟だなんて、日常茶飯事だ。それぐらい知っとけ」 「えー、そんなにも有名なの?」 「なんで、そんな奴がボスの隣に居るんだ?」昌平は呆れかえっていた。 「わははっ…、君たちは何時まで経っても変わらないねえ。今日は、私の父を偲ぶ会だ。いつまでも偲んでないで、前を向いて行か...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (7)

No image

悟は、項垂れていた。私の、この私の楽器で、難なく弾きこなすクマ野郎。ボスを取り戻す事は出来ないのか。でも、見事と言うしかない音だ。こんな音色なんて、私には出せない。完敗だ。あいつ等の足掻きは、いつまで続くのかな。もっと自分に自信を持ち、努力する方向先を変更しないといけないな。そう思っていた。 「クマ野郎っ、ボスを泣かせるなよっ」自然と、その言葉が口に出ていた。その声に皆が振り返るなか、優介が慌てて...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (6)

いつもはヘラヘラしている長男の昌平が、喪主を務めている。次男の隆星は、子供も放ったらかしにしているほど憔悴している。家族葬にして、各国や財政界等の来賓を催しての宴は、夜にする。その宴では、大勢の参列者がいた。その中には、彼等も含まれていた。マサの父である警視総監を始め、ジュンヤの両親である国会議員が2人、それにワンの父であるミスター・ワンが香港から飛んで来てくれた。そして、財界からは日本屈指の5本の...

  •  2
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (5)

No image

同じ東京都内だが、花見ライブとはうって違い、こちらは人を見送る宴だ。東響大学医学部を卒業した10人は、その内の一人の父親の葬式に出席していた。そう、東響大学医学部在学中ではボスをトップとして、6年間、左腕として君臨していたサトルの父親の葬儀が日中に執り行われたのだ。北海道から、新潟から、オーストラリアのパースから、皆が駆け寄ってきた。泣きたくても我慢しているサトルに、恋人の優介は大泣きだ。 「御、御…...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (4)※R18!性描写有ります。18歳未満&抵抗ある方はスルーして下さい※

No image

ヨシに、アキと会えれば良いのだけど無理そうかどうか教えて欲しいと言われ、コウジはアキの様子を透視していた。 「どんな感じだ?」 「んー…、飲んだくれてる」 「わははっ…、なら無理か」 「なんなら、連絡して」 「いや、良い。こっちは、こっちで飲んで楽しもう。お前とも久しぶりに会えたんだから」 「ありがとうございます」ふと見ると、優は、健志に凭れかかっている。出来上がっていそうだ。 「健志、連れて帰るか...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (3)

メンバー紹介が終わると、昨年の秋に新曲として演奏した3曲を演る。その後、MCを挟み2曲。普段なら、この後はアンコールになり2曲を演奏するのだが、この日は違っていた。マサがセンターに移動して、リーダーがマサの居た立ち位置に移動する。そう、これから3曲はマサが歌うのだ。バラードとロックを3曲。計13曲を演り、その後、アンコールを2曲演る。 「皆、ありがとー」そして、マスターが入り口でチケットとの交換時に手渡して...

  •  0
  •  0

桜咲き、春一番で桜散る (2)

コウジが連れて来た『パープル』のトップの人物に会えたのが嬉しくて、アキはテンションが高かった。そのせいか、音が少し走ってしまっていた。あれ、リーダーがこっちを向いて苦笑してる?なんで?不思議に思っていたら、コウタが近くまで来ていた。 「お前ね、他人に合わせる事をしましょう」 「え…」 「え、じゃ、ねえよっ。走り過ぎやがって…」その言葉で気が付いた。 「あ、ごめんごめん」ヨシさんに会えたことが、とって...

  •  0
  •  0