BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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年末年始のお知らせ~

いつも読みに来て頂きありがとうございます。

年末年始ですが、何処にも行かず家でジッとしてます。
なので、定時刻(9時~10時の間)に更新します。

その代り、今作の後書きが終わり、1月6日から9日まではお休みします。

そして、1月10日から新作ですっ!
ガラッと雰囲気が違う、毛色の違うお話です。
楽しみに待っていただけると嬉しいです。


今年もお世話になりました。
来年も、よろしくお願い致します。


皆さま、良いお年をお迎えください。












 byあさみ

shinnen_0.jpg

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年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(3)

誰かの声が遠くから聞こえてくる。
 「ジュン。待てよ、おいっ」
 「ベーだ。本当に意地悪なんだから」
 「ジュンッ」

 「へえ、君がジュン君なの?」

 「え、誰?」
 「初めまして。オーナーをしているツトムの父親のジョージです」
 「初めまして。ジュン=マイク・フクヤマです」
 「ヒロから聞いてるよ。ジュンをよろしくって」
 「え、ヒロから?」
 「そうだよ。ヒロとは大学が一緒で、よく遊んでいたんだ」
 「そうなんですか。あ、それならショウとも知り合いですか?」
 「ショウって懐かしい名前だな。最近は会ってないけど、放浪癖は直ったのかな…」
 「あ、知ってるんですね。この夏はオーストリアに行く、と連絡がありましたよ」
 「へえ、近くに来るのか。それなら会いたいな」
 「伝えておきますよ」
 「それならお願いしようかな。ジョージ・イサカが会いたがってる、って」
 「はい、伝えておきますね」

ジュンの隣に居た人も言ってくる。
 「初めまして、203号のトニーです」
 「トニーって言うんだね。オーナーをしてるツトムの父のジョージです。よろしく」


二人揃ってお辞儀をしてフラットを出ていく。

可愛い。
ヒロが言うだけあって、本当に日本人と見間違える程の黒髪と黒目の持ち主だな。
そういえば、近くのGPに知り合いが居て、その人に近況報告を頼んでるとか言ってたな。
行ってみようか。

羽田で買った手土産を持って、近くのGPに行く。
近くに居たのは女性なので、彼女に声を掛ける。
 「アロー」
 「アロー、今日はどうされました?」
 「近くのフラットのオーナーをしているツトムの父です。フランスに戻って来たので、ご挨拶に伺いました。」
 「あの…」
 「ドクター・フクヤマからお伺いしたお子さんと話してきました」


そう言うと、奥に居た黒髪黒目をした目鼻立ちが整っている日本人男性がこちらに向かってくる。
 「どの様なご用件でしょうか?」
 「私は会社を辞めて戻ってきた。福山博人に連絡つけて貰って構わない。
ジョージ・イサカがフランスに戻って来た、とね」

暫らくお待ち下さい。
そう言って、その男性はコンピュータを操作している。
 『…はい』
 「眠そうな声だな。画面も暗いし、電気ぐらい点けろよ」
 『何だ、シゲかよ。こっちは深夜なんだよ。一体、どうした?』
 「その声は、ユタカ?」
 『そうだけど…』
 「なら、丁度良い。ジョージ・イサカを調べてくれないか」
 『今すぐ?』
 「ああ、今すぐだ。当の本人は福山博人に連絡つけて貰っていい、とさ」
 『…ジョージ・イサカ、ね』


数分後、パースから連絡が着た。今度は画面は明るくなってるので顔が見れる。
 『ジョージがフランスに戻ってるって、本当か?』
 
誰だ、この顔は。
 『だから待って下さいって、言ってるでしょ。
 - ジョージは、そこに居るのか?
だから…。ああ、もうっ!
シゲ、そいつはそこに居るのか?』
 「ああ居る。待ってろ」


どうぞ、と言われコンピュータ画面を覗くと、懐かしい顔がある。
 「ヒロ、久しぶりだな」
 『おー、久しぶり。1年前にも言ったが、老けたなあ…』
 「なんだよ、それ。そっちは相変わらずの童顔だな」
 『青春してんだよ。こら、何を笑ってるんだっ』

画面を挟んだフランス側と、画面の向こうでは苦笑と失笑が漏れている。

 「それはそうと、ヒロの隣に居る奴は誰だ?」
 『ん、彼は、ここのお抱えのヤリ手コンピュータ技師だよ』
 「ふーん…」
 『で、どうしたんだ?』
 「いや、ついさっき、潤君と会ってね。挨拶したんだ」
 『大学卒業したのだけど、就活なんてしてないから…って言って。もう一度フランスへ行って何かを探したいと言ってね』
 「勉強好きなんだな。そんな気を受けたよ」
 『勉強というより、興味が出てきたんだと思う』
 「興味…」
 『ジュンの父親もそうだけど、気になったらとことん突きとめるタイプだから。やりたくない事には絶対にしない奴だから両極端なんだ』
 「へえ、そうなんだ?」
 『親子揃って、そういう所は似てるんだよ』

その言葉に、画面の向こうのコンピュータ技師と、フランス側の日本人男性はうんうんと頷いてる。
 「そっか、教えてくれてありがとう」
 『フランスに戻っても、元気でやれよ』
 「ありがとう。ヒロも元気で」
 『ありがとう』


そう話してると、何かを受信したのか。
日本人男性は、コピー機に近寄って行く。
数十枚あるのだろうと思える程の厚さの用紙を持って、近付いてくる。
 「受信、完了」
 『それで全部だから』
 「サンキュ。起こして悪かったな」
 『ほんとにな』


そう言うと、通信は切れた。

その男性は言ってきた。
 「井坂ジョージ=敦彦さん。
貴方のデータは拝見させて頂きます。
今後の付き合いというのもありますので、それはご理解頂きたい。
それに、こちらはGPです。医療関係の事なら相談に乗りますので、ご安心ください」

その言葉の裏に潜んでいる意味は、私に出て行けと言ってる。
 「そうですか。それなら安心です。これからよろしくお願いします」


そう言って、GPを後にした。
しかし、あの数分の間に私のデータを全て受信しただと?
出来るわけないだろうに、とんでもない事を言うヤブ医者だな。
だが、私はジョージ・イサカとしか言ってないのに、フルネームを言い当てられるとはね。


ジョージは知らなかったのだ。
それは、博人も同じだった。

ジュンの父親である友明を中心とする10人と、このGPに居る日本人ドクターの事を。
調べようとしても調べることが出来ないのは、パースに居るお抱えコンピュータ技師が組み直したセキュリティプログラムにデータがあるからだ。
ハッキングも出来なければ、パスワードを破る事も出来ない。












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本当に繋がりましたね。
その瞬間(?)のお話でした(チャンチャンッw)

年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(2)

離婚して一人暮らしをすると、皆こうなるのだろうか。
俺は一人暮らしだけど、分からない。
だけど、お父ちゃんは40歳前に結婚したのだから、一人暮らしが長かった筈だ。
俺が生まれ3人家族になり、双子も生まれ5人家族になった。
それが4人になり、今では一人暮らし。
死別ではなく、離別だ。

それじゃ、あの双子はどうなるのだろう。
ごめんね、お母ちゃん。
黙って出てしまって。
ごめんね、二人の妹。
何も言わずに、写真も抜き取ってしまって。

もう会う事はない。
ただ、お父ちゃんの表情はすっきりとしていた。
だけど、こうなるまでに色々と思う事はあっただろう。

お母ちゃんは浮気相手と同棲して1年後には再婚したみたいだし。


俺は結婚とは無縁だけど、好きな人と一緒に暮らしていけたら良い。
そう思っている。




声が聞こえてくる。
これは、誰の声なんだろう。
 「勉、どうした?」

抱きしめられる。
ああ、温かくて気持ち良い。
 「勉…」

見上げると、心配そうな表情をしている明だった。
 「なんか、色んな事でパニクッてるんだ…」
 「こればかりは仕方ないよな」

俺は言っていた。
 「お父ちゃんは、居場所が無いから、ここに戻って来たんだって」
 「うん」
 「俺が、ここに戻って来たのは…。
日本には居場所がなく、明が居なかったからなんだ」
 「え…」
 「明、好きだよ。俺は、結婚したいとは思わない。だけど、一緒に暮らしていたいんだ」
 「勉、ありがとう。俺もだよ」
 「一緒に」
 「うん、一緒に暮らしていこう」


俺は明に抱きしめられキスされる。
こんなにも人の温もりが欲しい、と思ったことは今迄に無かった。

でも、俺は大丈夫だ。
ここには明が居る。
それにクリスとフライトも。
他のフラットの住人は契約が切れると出て行く。
だけど、この3人は側に居てくれる。

それにバケットの店もしてるし。

お父ちゃんは本当に大丈夫なのだろうか。
仕事が在宅ワークだなんて。
でも、一時は退職してたんだよな。
すぐ復職したけど…。


お母ちゃん、双子の妹。
3人共、元気でね。












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息子勉の思いですね。
勉君、色々な経験をしていきながら、人間は成長するもんだよ。

年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(1)

プー…、プー…、プー……。


お父ちゃんから連絡があった。
 「今、羽田に居る。3時間後のフライトで戻る」
 「は?3時間後って…」
 「あそこの部屋で良いよ」
 「あそこって、まさか事務室の?」
 「そうだよ。荷物も少ないからね。迎えも必要ないから」
 「え、ちょ、ちょっと待って」
 「それじゃ、後で」
 「まっ…」

プツン…と、切れた。

俺は、パニクってた。
え、3時間後に戻ってくるって…。
3時間後?
いや、羽田に居るって言ってたよな。
日本時間で3時間後のフライトという意味か。
あ、それじゃ、明日の朝に着くのか。


俺はクリスにお願いしてみた。
 「ねえ、クリス。お願いがあるんだけど」
 「なあに?」
 「明日、お父ちゃんがこっちに戻ってくるんだ。一緒に迎えに行って貰いたいんだけど、車出して貰える?」
 「お父ちゃん…」
 「うん、俺のお父ちゃん。あ、俺のダディ」
 「ジョージが?」
 「うん。明日、こっちに戻ってくるって」
 「ビザ?」
 「ノン」
 「パスポート?」
 「ノン」

暫らく考えてたクリスは笑いながら言ってきた。 
 「日本イヤになったとか?」
 「ノン」
 「ああ、良かった」
 「離婚したんだ」
 「へえ、そう。離婚ね……。ええっ、離婚?ジョージが離婚したの?」
 「ウィ」
 「嘘でしょ…」
 「で、明日。一緒に空港に迎えに行って貰いたいんだ」
 「あ、それで車ね。ウィ、もちろん良いよ」
 「ごめんね、よろしく」



翌日。
俺はクリスの運転で空港まで迎えに行った。
お父ちゃんは驚いてたが、苦笑している。
 「迎えは要らないって言ったのに」
 「いや、だって必要だよ」

 「クリスも、ありがとう」
 「いえいえ、お帰りジョージ」
 「ただいま」


そして、車はフラット行きではなく、違うルートを取っていた。
 「あれ…。クリス、どこに行くの?」
 「カトリーヌのとこだよ」
 「まさか、そこから親戚の家に行くとか?」
 「そうそう、ツトムが戻ってきた時と同じルートだよ」

そう言って、墓参りを済ませた俺達は、親戚の家に向かった。
お父ちゃんの言葉は、皆を驚かせていた。
まあ、「離婚して戻って来た」なんて言うんだから、驚くよな。


その後、フラットに戻るとスーツケース2個をトランクから取り出し、自分で転がす。
60歳を超えてるんだけど、身軽な感じを受ける。
何かを思い出したかのように言ってきた。
 「あ、そうだ。潤君は、どうだった?」
 「え、潤君って…」
 「ヒロの…、ああ、いや福山君」

その言葉で思い出した。
 「ああ、オーストラリアのジュンだね。彼は卒業したのだけど、もう1回大学生をするんだと言って、この7月末から再度来てるよ。それに夜間の部で、調理師専門学校にも通ってるんだ」
 「へえ、そうなんだ」

俺は素直に言っていた。
 「可愛いね、あの子」
 「彼はね、鞭使いだよ」
 「鞭使いって、何?」
 「ドイツの高校に行って、鞭使いをしてた筈だよ。ドイツでは鞭は必須だと教えてくれたんだ」
 「その知り合いって、お父ちゃんの知り合いなの?」
 「そうだよ。福山博人って言ってね、大学の時、同じ大学だったんだ。あいつは医学部だったけど、同期で卒業したんだ」
 「へえ…」

 「一時は、ヒロと一緒に単車を転がしていたんだ」
 「それって、もしかして」
 「『ショウ』という暴走族の一員だったんだ」
 「お父ちゃんが?」
 「そうだよ」

驚きの連続だった。
もう、これ以上何か言われても驚かないぞ。

お父ちゃんの呟きが聞こえてくる。
この年齢になると乗らないから単車も売ったし、何も縛られることもなくなったな。

その呟きにも驚いた。
え、あの家に単車なんてあったっけ…?
それよりも、これからどうやって生活するのだろう。気になったので聞いてみた。

 「あのさ、」
 「何だ?」
 「会社はどうしたの?」
 「大丈夫だよ」

その言葉を聞けてホッと一安心した。
だけど、次の言葉で驚いた。
 「在宅ワークで仕事してるんだ」
 「在宅ワークって…」
 「インターネットがあれば出来るんだ。このフラットって、ネットOKだろ?」
 「うん、OKだよ。それに繋がってるよ」


 「元々は私が継ぐはずだったんだ。お前は楽しめる事をしろ。
高校は卒業したけど、大学行きたいだろう」
 「俺は勉強嫌いだから」
 「まあ、そんなに頭が特別良いという部類では無かったからな…」
 「そうだよ。それに大学行ってなくても楽しんでるのだから」
 
 「何かしたくなったら、すれば良い」
と、お父ちゃんは言うと事務室へ入って行った。












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お待たせいたしました。
1ヶ月半ぶりの『年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ』の後編になります。

いきなり連絡を貰った勉はプチパニック気味…。
帰国してきた勉の父親は、どういうつもりなのでしょう?

 

サドなアイツと俺 ~あとがき~

いつも読みに来て頂きありがとうございます。

 『サドなアイツと俺』は、いかがでしたでしょうか?

中学を卒業と同時に、ドイツの高校へと留学したジュン。
大学を卒業と同時に、フランスへ飛んで行ったトニー。
この二人の物語でした。


元々、この二人は同じオーストラリアのパースで中学までを過ごしていたのに、それぞれが留学したり、社会人としてフランスに行ったりしてる間に、疎遠になっていたのですね。
それが、ジュンは大学の講義の一環としてフランスに来た。
虐めっ子トニーと分からず、ジュンはトニーに密かに惹かれていってしまうのですが、それが本人からのフルネームと言い回しを聞いて、あのトニーだと分かった時の驚きったら、本当に思ってなかった事でしょうね。でも、最後には自覚してしまうという、お約束のパターンですが…。

ドイツでの暮らしぶりが見え隠れしているジュンに、鞭の才がある事が分かりました。
でも、トニーには効かず。
 「一度見てる」という言葉があったように、見破られてしまいましたね。


1歳しか違わない、この年齢差。
この二人を書いてる間は、本当に楽しく自分でもなりきってました。
ぽんぽんと言葉が出てくるのが不思議でした。


そして、忘れてはならない大事な事。
この物語で、全ての物語はジュンの父親である福山友明に繋がってしまいました。
出しゃばりなマザコン友明からのコメントです。

 「皆さま、いつも読みに来て頂きありがとうございます。
”全ての道はローマに通ずる”という言葉があります。
ですが、この『BL風味の小説』というブログに関しましては…。
(ゴホンッ)咳払い…。

”全ての物語は、福山友明に通ずる”と言っても過言ではありません。
今作では最初しか出演出来なかったダメ親父でしたが、息子が主役をやりとげたみたいで安心しました。
もっと出番を増やして欲しいのですが、こればかりは作者あさみの力量が低いという事になりますので、次作を待つのみです。
これからも、当ブログをよろしくお願い致します。
ありがとうございました。

が、一言だけ言わせて下さい。
私はマザコンではありません。母親が好きなだけです。
死しても、私にとって母が一番です!(声、高らか)」
 [壁])≡サッ!!ε=ε=ε=ε=ε=ヘ(。≧O≦)ノ ニゲロー!!友



はい、一言余計な事を書き逃げされてしまいましたが、今回は許しましょう。



そして、エピローグ的な物語へと繋がります。
 『年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ』の後編です。
お楽しみにして下さい。



これからも、よろしくお願い致します。
ありがとうございました。




   2016/12/28   byあさみ

 




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サドなアイツと俺 (41)最終話ですが、性描写有ります。抵抗のある方はスルーして下さい。

※ジュン視点※性描写有ります。18歳未満&抵抗のある方はスルーして下さい



何を言われたのか分からないトニーはジュンの上に覆い被さっていたのだが、次の瞬間、下敷きにされ、ジュンの指が自分の尻穴に突っ込まれていた。
 「ちょ、おま」
 「力抜いて」
 「お前ねっ」
 「トニーってエッチし慣れてないでしょ?下手過ぎて、かえって感じてしまうんだよね」
 「良いじゃねえか」
 「だから、俺の方が上なの。Understand?」
 「No――――――!!!」



ジュンの指が、自分の身体の中を擦ってくる。
しだいにそれがジュンのモノになり、トニーは乱れてしまう。
 「は、は、は……」
 「トニー…、イイ顔だ…」
 「あ…、あぅ…」
 「トニー、イッていいよ」

 「アッ!………ッ」

少し遅れてジュンのも弾けた。
そう、トニーの中へ中出ししたのだ。



しばらくトニーの汗臭い身体にすり寄っていた。
心身共に満足した俺は、もう一つ気がかりだった事を聞いてみた。
 「ねえ、トニー」
 「くそったれ、今度は何だ?」
 「トニーはどうやって仕事先を見つけたの?」
 「は?」

全く脈絡のない言葉を聞き、トニーは戸惑っている。
 「だってパースに居たのに、ここに居るんだもの」
 「あー…。たまたまパースにパスポート更新で帰国した人と会って話をしてたら”おいで”と言われてオファーを貰ったんだ」
 「稀だよね?」
 「そうだな…。で、残り3年なんだ」
 「3年かあ…。俺は大学生を3年間だよ」

鼻を抓まれる。
 「勉強好きな奴め」
 「だって…」
 「で、どこの学部?」
 「情報学部システム科」
 「おお、SEやコンピュータ関連だな」
 「引く手あまた?」
 「それこそ、色んな職種に就職出来るぞ」
 「へえ、そうなんだ」


もう一つ思い出し、声を掛けようとする。
 「あ、そうだ。ねえ、ト」
だがトニーに遮られる。
(これ以上、何も言わさんっ)という思いで。
 「喧嘩もするだろうが、これからは仲良くしていこうな」


今度はジュンがパチクリとする番だ。
でも、その言葉が嬉しくて、こう返していた。
 「うん!よろしくっ」
 「こちらこそ」

そう言うと、お互いを抱きしめ、目を瞑り唇を重ねた。























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ジュン&トニーのお話は終わりです。
読みに来て頂きありがとうございました<(_ _)>
次は『年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ』の後編になります。

サドなアイツと俺 (40)※R18!性描写有ります。18歳未満&抵抗のある方はスルーして下さい※

※R18!性描写有ります。18歳未満&抵抗のある方はスルーして下さい※



トニーはヤル気満々な表情をしている。

 「それじゃ、合意の上でという事で…。改めてのエッチだな」
 「トニー…」
 「なんだ?」
 「恥ずかしい…」
 「はあ?何を今更」
 「だって…」

恥ずかしくて布団で顔を隠すが、剥ぎ取られてしまった。
 「今迄、恋人との経験は?」
 「あるわけないでしょっ!第一、恋人なんて居なかったんだから」
 「なら大丈夫だ」

何が大丈夫なのか分からないが、どうしても茶々を入れてしまうのは仕方がない。
 「トニーは俺をオカズにしてヌイてたもんね?」
 「よく分かってるじゃないか」

何かを思い出したのだろう、トニーは指を指し言ってくる。
 「そうだ、これだけは言っとくぞ。俺に鞭は使うなよっ」
 「そんなにも嫌だったの?」
 「当たり前だっ。俺は下僕じゃない、恋人なんだからな」


その言葉が嬉しくて思わずニヤついていたら、鼻を抓られた。
でも、言いたい事を言わせて貰う。
 「あのね、ト…」
 「そのまま喘いでろ」

 「ん、ん、んんっ…」


胸を舐められ、乳首を甘噛みされる。
 「あ…、ふぅ…」

言いたかったのだけど、後で良いや。今は、この快楽を感じさせてもらう。
だけど、もう一つの方は言わさせて貰う。
 
トニーの唇の感触がへそ辺りを舐めてる。
 「あっ…、ト・トニ……」
 「ん…」

 「トニー…」
 「ん…」


今の内に言わないと、と思い言ってやる。
 「ねえ、トニー」
 「なんだ?」
 「浮気したら鞭でシバくからね」
 「おー、こわ…」
 「浮気しないでね、ハニー」

その一言で、トニーの目は大きくパチクリと見開かれ動きは止まった。
次の瞬間、トニーは今迄に無い位嬉しそうな笑顔になり、こう返してきた。
 「ああ、もちろんだ。ジュン、お前もな。ハ…、ハニー……」
 「うん、一杯抱きしめてキスしてね」
 「もちろんっ」

即座に抱きしめられキスをされた。
まだ大丈夫だ。
そう思うと、もう一つの方を言ってやる。
 「トニー」
 「今度はなんだぁ?」

トニーの顔はとろとろと蕩けそうなほど真っ赤になっている。
グッドタイミングかもしれない。
なので、言ってやる。
 「トニーのエッチって、下手だね」
 「は?」












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まあ、ジュンったら何を言い出すのやら。。。

トニーって、そんなに下手なの?(((;-_-(-_-;))) ヒソヒソ・・
次って、最終話なのに。。。

サドなアイツと俺 (39)

ジュンと話をしていたら我慢出来なくなっていた。
俺の言葉に反応して笑い出したジュンは可愛く見えた。楽しそうに笑うんだな、と思ったらキスしていた。直ぐに離すと物足りなさそうな表情になっているのが分かり、思わず呟いていた。
 「我慢出来ない…」

(恋人が良い)
そう思いながら、再びキスをした。
ジュンは抵抗もなく、素直に応えていた。


ジュンの歯列を何度も何度もなぞってやる。
 「ん、ん、ん…」

凄く感じてくれてるのが分かり、ジュンの瞳は潤んできだした。


トニーの舌は微かな隙間が生じると俺の中に入り込んできた。
俺の葉の裏側も舐められ、動くことが出来ない舌を絡め取られ吸ってくる。
頭が痺れる。
 「ぅ……」

飲み込めなく涎が口元から伝っていく。
どれ位そうしてたのだろう。
気が付くとベッドに横たわっていた。
 「あ…、んっ……」


トニーの声が聞こえてくる。
 「俺は恋人が良い。ジンと同レベルは嫌だ」
 「トニー、恋人って俺で良いの?」
 「ああ、そうだよ。お前だから良いんだよ」
 「俺、面白くもなんともない人間だよ?」
 「それを決めるのは俺だ」

 「俺、泣き虫だし」
 「知ってる」
 「虐められっ子だし」
 「ジュンッ!」
いきなりのキツイ口調に思わず身体が強張ってしまった。
でも、トニーは優しい表情をしている。
 「良いか。よく耳に、頭の中に覚書しておけよ。
お前を虐めたり泣かせたり、身体を触ったりしても良いのは俺だけだ」
 「トニー…」
 「分かったか?」

でも反論していた。
 「虐めたり泣かせたりして良いのは俺だけ、の間違いでは?」
 「ったく、お前は素直じゃねえな…」
 「俺はいつも素直だよ?」
 「バカやろっ。お前の身体を触っても良いのは俺だけなんだよっ。よーく、覚えとけ」
そう言ったトニーの顔は真っ赤になっていた。


 「トニー」
 「今度は何だ?」
 「大好き」
 「ジュン、俺」

トニーの言葉を遮ってやる。
 「裏切らない?」
 「ああ、もちろんだ」
 「俺、バカだから信じるよ?」
 「社会人3年目になるけど、お前よりは物を知ってる。頼りたい時は頼ってこい」
 「サンクス」



トニーは一皮剥けて大人になったみたいだ。
俺も、一緒に大人になっていきたい。
そう思える程になっていた。












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こうやってジュンは成長していくのね。

サドなアイツと俺 (38)※キス描写だけ・・・※

※ジュン視点※キス描写あります。



トニーに抱きしめられ髪を撫でられているのが、気持ち良く感じる。
俺のもそうだがトニーの下半身も固くなり誇張して、お互いの身体に押し付けてるのが分かる。
さっきトニーに言ったが、今のトニーは好きだ。だけど昔のトニーは大嫌いだ。
でも、大学行って一人でフランスで仕事をしてる間に変わったんだな。

今の俺なら聞けるかもしれない。
そう思うと、トニーに聞いていた。
 「ねえ、トニー」
 「何?」
 「俺、就活できなくて何をしていいのか分からなくて、ここに来たんだ」
 「は?」
 「ダディにも話したんだ。『今の自分だと何かをしても身に付かない。だから、もう一度学生やって何かを見つけたいんだ』とね。そして、場所はドイツかフランスを考えてるって」

トニーは黙ってる。
 「楽しかった思い出はドイツとフランスなんだ。それでも俺はフランスを選んだ。ドイツも良いけど俺はフランスで見つけたい、そう思ったからなんだ。
で、ひとつ。やっと見つけたんだ」

トニーを仰ぎ見て言う。
 「分かる?俺、ここに来て1ヶ月も立たないうちに見つけたんだ。
恋人ではなく、恋人候補を」


トニーは俺の頭の上に手を置き、そのままの姿勢で固まってしまった。
そんなトニーに笑いながら言ってやる。
 「トニー、好きだよ。昔のトニーは大嫌いだけど、トニーも変わってきてる。恋人とは思ってないけど、俺の近くに居る。
ねえ、トニー。好きになっても良いかな?」


トニーは真っ赤になっている。
先程までの俺なら迷わず茶々を入れただろう。でも、今は違う言葉を言ってやる。
 「友人の一人にしてあげる」

それを聞いてトニーは大きく溜息を吐き、言ってくる。
 「お前の友人って何人居るんだ?」
 「ジンだけだよ」
 「ジン?」
 「うん、そうだよ」
 「嫌だ」
 「え、何が?」
 「あいつと同レベルだなんて嫌だ」
 「トニー?」
 「あいつは…、昔っから俺の邪魔をしてくれる」
 「それは」
 「俺はあいつと同レベルは嫌だ。上げて欲しいね」
 「何に?」
 「ジンが友人なら、俺は友達だ」
 「え?」
 「いや、親友の方が上だな」
 「な、何を言って…」
 「恋人が一番良いんだけど、それが駄目だって言うのなら恋人候補か親友だ」

それを聞いて思わず笑っていた。
くすくすっ…。
 「何が可笑しいんだ?」
 「だって、そんな事を言ってくる人なんて、今迄一人も居なかったから」
 「お前の様なサド野郎には俺の様な奴が似合ってんだよ」


思いっきり笑ってしまった。

あはははっ…。

笑っているのに、トニーは俺の鼻の頭を抓ってくる。
 「こーら、何を馬鹿笑いしてるんだ?」
 「楽しい事を言うんだなと思って」
 「本当にそう思ってる?」
 「うん」
 「本当に?」
 「しつこい」
唇にキスされるが、直ぐに離される。
ニヤニヤしながらトニーは言ってくる。
 「笑いが止まったな」
 「もう、意地悪なんだから」

今度は俺の頬を挟み、持ち上げられキスされた。
唇をノックしてるのか、でも開けてやらない。
が、唇を舐められる。
 「ふっ…」

微かに開いた唇をこじ開け、歯列を何度も何度も舐められ、歯の隙間から舌をねじ込ませてくる。そのうちに口内を舐め回して俺の下を絡め取っていく。
 「んっ…」












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若いっていいわね。。。
年寄りは、毎日のようにエッチしようと思わないもの
(;-_-) =3 フゥ

サドなアイツと俺 (37)※軽く緩めな描写あります。。。※

※トニー視点※軽く緩めな性描写は、一番最後の一文だけです。。。



その日の夜。
今度は自分がヤってやるんだという気持ちで隣室のジュンの部屋に向かった。

コンコンッ。

ノックすると声が聞こえる。
 「はーい、誰ですか?」
 「俺だよ、トニー」

ドアが開く。
 「何?」
 「その…、昨日のあの件で」
 「謝りに来たって事?」
 「ああ」

どうぞー、と言ってジュンはドアを開けてくれた。
部屋のドアを後ろ手で閉めると直ぐに言っていた。
 「俺…、何年も何年も虐めてからかって泣かせていた。今更謝っても遅いと思うんだ。それに、お前は許してくれないだろう?」
 「謝り方にもよるよ」
 「昨日の様なのは嫌だ」
 「何の事?」
 「あんなのは嫌なんだ。俺は下僕ではない。もうしたくないし、して欲しくもない」
 「分かった。もうしない」
 「本当に?」
 「うん、もうしないよ。嫌だったんでしょ?」
その言葉に頷く。
 「それで分かったんじゃないの?」
 「何が?」
 「嫌がる事をされた人間の思いが」
 「ああ、でも…」
 「まあ、種類は違うけどね。俺はトニーと違って体力無いかもしれない。俺が嫌で嫌で止めて欲しいと思ってても、それが言えなかった。もし言ってたとしても、トニーは止めなかっただろうね」
 「う…」
その言葉に詰まった俺は何も言えなかった。
たしかに、面白がって止めなかっただろうな。

 「でも、俺は止めるよ。こうやって言いに来たのだから」
 「ジュン…。こういうのは卑怯かもしれないが、俺はお前が好きなんだ」
 「サンクス」
 「俺は、本当にっ」
 「俺も、今のトニーは好きだよ」

思わず抱きしめようと手を伸ばしたら即座に払い除けられた。
 「ジュン……」
 「でも、昔のトニーは大嫌い…」

 「ごめん……」
今度は払い除けられない様にと祈りながら手を伸ばす。
 「本当に、中学の…、あの時、エッチされるまでのトニーは大嫌いなんだ」
 「ごめん…」

ジュンは俯いてるので、そのままそっと抱き寄せる。
 「あの時、エッチされた時は驚いたんだけど…」
 「消毒したかった…」
 「何の?」
 「病院で消毒されたと聞いた。でも、俺が消毒したかったんだ」

初耳なんだけど、と顔を上げると抱きしめられた。
 「消毒って…?」
 「あんな奴等にマワされヤラレて…、俺のモノを滅茶苦茶にしてくれた。あいつ等をボコってお前を守ってやれなかったのが大きな失態だ…」
 「何の事か…」

 「何も聞いてないのか…」
 「ダディもヒロも、誰も教えてくれなかったけど…。何か知ってるの?」


考えていたら、ジュンは言ってきた。
 「知ってるのなら教えて。今の俺なら、どんな事を聞いても驚かないから」
 「…本当に?」
 「うん。教えて」


意志の強い黒い瞳に見つめられ、あの当時を思い出し教えた。

不良仲間と対峙していたら、その内の一人がTシャツを持っているのを見て。
恐らく、そのTシャツを囮にしておびき寄せるつもりなのかと思っていた。
そして、ジンをガードマンにしていたのだけど、お前は学校内で攫われてしまった。
探し当てたら、既に7人の男にマワされヤラレていた後だった。

その時、あいつ等をボコってやったんだ。

お前は意識が無く、そのままクリニックに連れて行くと消毒されたんだ。
俺がしたかった。
消毒と称して、お前の身体を触りたかったんだ。

だけど、その前にあいつ等をもう一度ボコってからだ、と思い直したんだ。


でも、警察沙汰にはならなかった。
何故なのかは分からないが、停学か退学かになるだろうと思っていたのに、ならなかったんだ。
代わりに、あいつ等が退学になったけどな。
退院したお前に、俺は消毒と称して身体に触れたかったんだ。
お前の初めての相手は俺なんだ、と思いながら…。



それを聞き終わったジュンは(トニーの代わりに退学になったあいつ等は、ダディかユタのお蔭なんだろうな)と思い当たり、呟いていた。
 「複雑だ…」
その言葉に即答していた。
 「悩むな。お前は昔も今も変わってない」
 「ちょっと、何をはっきりと言ってくれるんだ。変わったって言って欲しいね」
 
噛み付く様に言ってくるジュンに微笑んで言ってやる。
 「変わってないよ。その生き生きとした表情に元気一杯で意志の強そうな目。変わって欲しくないね」
 「え…、あ、そっち?」
 「なんだ、他にあるのか?」
 「あ、い、いや無いです」
 「まあ、ドSになってるのには驚いたけどな」
ウインクしてやるとジュンは顔を俯かせて、俺の胸に顔を埋めてくる。

先程より強く抱きしめ髪の毛を撫でてやると大人しく撫でらせてくれる。
これは…、俺の抑制心を試しているのか?

いや、元々こいつは単純な人間だ。
物事を複雑に考えるのは苦手な奴だ。


 「ジュン…」
 「何も言わないで」
 「何で?」
 「いいから、このまま抱いていて」
 「ん…」


そのままジュンの髪を触りながら、抱きしめていた。
少し経つと、俺のもそうだけどジュンのも元気に主張して、お互いの身体に押し付けていた。












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最近、連投続いてますが・・・
軽く緩めな描写は最後の最後の一文だけです(汗)
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