BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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俺の隣は。。。 (30)

※政行視点※


車は、あるホテルに向かう一方通行の地下道を走っている。
 「高瀬、この道って…」
 「誰にも聞かれたくない話もあるんだ」
 「そう…」
 「それに、あのホテルの飯は上手いぞ」
 「そうだろうね」


ホテルの駐車場に車を止め、そのまま従業員専用室より奥のエレベーターに乗る。
え、スィート行きのエレベーターだぞ、これ。
俺は高瀬を見ると、頷いてくれる。

最上階に着いた高瀬は、「おいで」と言って中に入った。



中に入ると、大きな窓越しに見えるのは見晴らしの良い眺め。
 「そこはリビングだから、仕事部屋はこっちだよ」

そう言われ、高瀬の声を追いかけて別室に入った。
部屋に入ると、ビッシリと本が連なった本棚がいくつも置いてある。
 「こういう類の本を読んでいるか?これからは必要になる」
そう言って、デスクの上に置いて行く。
あ、その本は俺にか。
そう思うと、デスクに近寄り1冊の本を手に取る。

 「高瀬、これらって…」
 「お前なら読めるだろ」
 「読めるけど…、本当に必要なの?」

くすくすっと笑いながら、高瀬は言ってくる。
 「ところで、政行。利根川とヤッてるんだって?」
 「何を?」
 「あいつの身体と相性良いんだってな」
 「誰が?」
 「利根川が教えてくれた」

だけど、高瀬が何を言ってるのか、俺には分からなかった。
 「高瀬、お前等くっ付いたんじゃなかったのか?」
 「お前と利根川が抱き合ってヤッているのを見てると、お前等の方がくっ付いたんだろ」
 「は?何の事?」
 「昨日、見たよ。政行、社内ではするな」
 「何の事か」

 (いい加減にしてくれ。俺は知ってるんだよっ)と思っていたのが口調に出てしまった。
 「だから、昨日、見たんだよ。お前と利根川がヤッてるところをなっ」
 「ヤッてないよ」
 「でも」
 「見たって何時頃?それに、俺は骨皮なんて対象外だよ」
 「え…」
 「俺は恋人と一緒に暮らしてる。それは高瀬も知っているだろ」
 「昨日…、16時頃…」
 「あー、昼寝タイムか」
その言葉に高瀬は呆れたのか、溜息吐いて睨んでくる。
 「お前…、まさかとは思うが、俺の居無い時は寝てるのか?」
 「だって、疲れるんだよ。寝ないともたない。ってか、そういう話じゃないでしょ」
 
溜息吐きながら高瀬は言ってくる。
 「まあ、そうだけど…。なら、あいつは寝ているお前に手を出したって事か…」

ブツブツと言ってる高瀬に、俺は言ってやる。
 「高瀬、なんて言われたのか知らないが…。って、何するんだよっ」


高瀬は俺をベッドに押し倒してきて乗っかってきた。
俺のネクタイを緩めカッターシャツのボタンを外してくる。
 「高瀬、俺はっ」
 「お前から、あいつの付けた痕を消してやる。」

静かに言ってやる。
 「高瀬、骨皮を大事にしたいんだろ」
 「あいつは……、あいつは、俺だと、その気にならないって…」
 「大事にしてくれない?」

分からない…と首を振り、高瀬は言ってくる。
 「今迄は身体だけの関係だった。
だけど、昨日言ってきたんだ。
俺だと、その気にならないって…。
それは…。
それは、俺とは、もう二度と関係を持ちたくない、という事だ」

俺は…。
俺は、あいつの側から離れる事にしたよ。


 「高瀬…、離れるって?」
 「引っ越す」
 「え…?」
 「ここは、俺の持ち物なんだ。ここに引っ越す」

 「高瀬………」



高瀬は、俺の肌蹴た胸元に顔を埋め泣きだした。
その高瀬を抱きしめ、思う存分泣かせてやる。

仕方ないね。
今迄は、高瀬に面倒見て貰って世話もして貰ったからな。
今度は、俺が高瀬に返してあげるよ。


それより、ここが高瀬の持ち物?
贅沢者め、ホテルのスィートだなんて…。
社長秘書って、そんなに儲かるのか?












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社長秘書って、儲かるのでしょうねぇ~・・・
高瀬、愚痴ったら少しは楽になるよ
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俺の隣は。。。 (29)※性描写有ります。『A』だけですが(・・;)抵抗のある方はスルーして下さい※

※高瀬視点※性描写あります。キスだけですが(-。-;)男同士に抵抗のある方はスルーして下さい。



利根川は、俺が政行の秘書をするようになってから、この3ヶ月は全くと言っていいほど手を出してこようとはしなかった。
社長と政行の兼用は大変だろうという理由だからだ。
それが、政行にキスをされてから利根川は指導の日以外にも来るようになった。
俺を見張ってるのか?
それとも、政行に会いに来てるのか?


あれから一ヶ月後の4月初旬。
俺が社長の出張に付いて戻ってくると、利根川は政行の上に跨っていた。
俺が分かったのは、そこだけだった。
利根川は下半身を剥き出しにして、政行の上に覆い被さっていたのだ。

利根川。
俺には手を出してこないくせに、今度は政行に手を出すのか。
俺と一緒の時は、そんな表情をしないのに…。
政行相手だと、そこまでになるのか。
ごめんだ。
もう利根川は俺の方を見てくれないんだな。
あの囁きも、温もりも俺だけのものと思っていたのに。


それでも諦められずに、その夜、俺は利根川の部屋へ行った。

ダダダダダダダンッ、ッダダ・ダダンッ!
ダダダダダダダンッ、ッダダ・ダダンッ!

お決まりのブザー音が鳴る。
ドアが開き、声が聞こえる。
 「何だ?」
 「話がある」

どうぞ、と言って部屋の中に入れてくれた。
この部屋に来るのも、もしかしたら今日が最後になるのかな。
引っ越そうかな、なんて考えが頭をよぎる。

何て言えば良いのか分からず、素直に聞いた。
 「ああ、見てたのか」
 「否定しないんだな」
 「あいつは感度良いし、身体の相性も良い。お前とは違う」
 「止めて欲しい…」
 「…なんて言った?」
 「止めろ、と言ってるんだ」
 「何を?」
 「政行を明智常務と同じにしたくない」
 「大丈夫だ」
 「何がだ?」
 「俺だけだから。他の奴等には指1本とて触れさせん」
 「利根川…」
 「話って、それだけか?なら、この話は終わりだ」
そう言って玄関に戻される。

くそぉ…、本当に今日限りになるかもしれないんだな。
そう思うと腹が立ち、今夜は滅茶苦茶になりたいという気持ちが湧いてきた。
 「利根川」
 「うるっ」
利根川の顎下に頭突きを食らわし、唇に押し付ける。
でも抵抗は無い。
無いので、俺は利根川の口内に舌をねじ込ませた。

嫌だ、嫌だ。
俺だけを見てくれ。
お前は、俺だけを触ってれば良いんだ。

何時の間にか、利根川の舌が口内に入っていた。
 「っ…」


はあ、はあ…、と息が上がる。
もう駄目だと思ってると、利根川の顔が離れていく。
 「あ…、や、だ……」
しがみ付くと、利根川の声が聞こえる。
 「お前、キス下手だな。キスってのは、こうやるもんだよ」
そう言うと、俺はキスされていた。
無遠慮に利根川の舌が俺の口内を、歯茎とか歯肉とか歯の裏側を舐め回してくる。
俺の舌は逃げる事も出来ず、絡み取られ吸われていく。
 「っ……、ん……」


暫らくすると、身体が離れていく。
 「高瀬、悪い」
 「な、に…」
 「お前が相手だと、その気にならない」
 「え…」
 「政行の方が良い」
聞きたくも無い言葉を耳にし、俺は何も言えなくなり、逃げる様に利根川の部屋を出た。



くそったれっ。
やっとなのに…、やっと自分の気持ちを自覚したのに。
利根川。
俺達は身体だけの関係だったのか。
俺の望むような関係にはなれないのか。
本当に引っ越そう。



それでも忘れられない。
なので、今度は政行だ。
会社内ではしない。
下手すると社長秘書に戻りそうだから。

なので、社会見学として外に連れ出した。
 「どしたの、珍しいね」
 「たまには社外に出てするのも良いぞ」
 「まあ、気分転換になって良いよな」
 「ああ」



政行。
今日は逃がさないからな。












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アレレレ!?(・_・;?
利根川は、心も身体も政行に絡め取られたのね。。。

俺の隣は。。。 (28) ※性描写あります。抵抗のある方はスルーして下さい※

※緩々な性描写有ります※


後ろを見ようともしない政行の背を追いかける様に、高瀬は後を追う。
玄関から出ると、政行は利根川に掴まえられていた。

利根川は高瀬の恰好に眉を寄せ、何があったのか分かったみたいだ。
政行は利根川に声を掛けた。
 「いい時に現れたな」
 「何がだ」
 「お前にやるよ」
 「へぇ、な・」

政行は、利根川の唇に自分のを押し付けた。
押し付けられた利根川は目を見開いたまま、抵抗しない。
だが、その内に抵抗しだした。
それを見た高瀬は、利根川から政行を離そうとする。
利根川の抵抗力が段々と弱まっていくのが分かる。

そのうち、
クチュ…、クチュ…、と卑猥な音が聞こえてきた。


利根川は、うっとりとした表情になっている。
イヤだ。

何故か、そう思っていた高瀬は、思わず言っていた。
 「は、離れろっ…。もう良いだろっ、いい加減に離れろっ!
政行、止めろっ!!
利根川に……、俺の五右衛門から離れろっ。
それ以上触るなっ」

 
暫らくすると、政行は顔を離した。
自分の唇に手を当て口元を拭っている。
一方、された利根川は肩で息をしている。
はあ、はあ…、と大きく肩が揺れている。
 「お前、な、んで…」
 「高瀬からされた」
 「は…」
 「それを、あんたに返したまでだ」
 「ど、いう…」
 
すると、政行は言ってきた。
 「あんたは高瀬に、高瀬はあんたに思いを寄せてる。
俺を巻き込むな。
まあ、これであんた等がくっ付くのなら、俺はお前等のキュービット役だな」
 「お、まえ…」


しかも、政行はとどめを指してやる。
 「まあ、高瀬の下手なキスで、あんたがその気になるとは思わんが…。
下手も下手過ぎだ。
高瀬、こいつにキスのノウハウを教えてもらうんだな。」

そう言って、政行は高瀬に向かって…、
アッカンベーと、お尻ペンペンをして帰って行った。



利根川と二人きりになった高瀬は、利根川に言いたかった。
 「利根」
だが、利根川は遮ってくる。
 「お前は…」
だけど、言いたいから高瀬は遮ってやる。
 「なんで政行にされるがままなんだ?」
 「あいつのキスのテクは上手い。言うだけの事はある。
俺でさえ、あいつのキスにハマったんだ。
その証拠が、俺のこれだ」

俺のこれだ。と言って、利根川は自分の下半身を見せるように指差している。
利根川の下半身は、見事にスラックスの前部分を盛っていた。












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。。。o(゜^ ゜)ウーン
間接キッス。。。。。。?

俺の隣は。。。 (27)※R15!18?性描写有ります。抵抗のある方はスルーして下さい※

※高瀬VS政行※性描写有ります。抵抗のある方はスルーして下さい。


新しく常務になった政行に、高瀬が社長との兼用秘書になった。
そして、秘書部長が選んだ秘書は、桑田専務の秘書から一人が社長秘書に選ばれたため、そこに位置された。
当の本人は常務秘書と思っていたのだが、専務秘書に戸惑いを感じたものの、「頑張ります」と早朝会議で言ってくれた。

だが高瀬は完全に社長秘書を下りたわけでは無い。
出張にくっ付いて行くのは高瀬であり、その高瀬不在の間は、政行は羽を伸ばしていた。
午前中は仕込みと、各部署での話し合いと言う名の団欒。
第2の明智には難しいと思っていたが、どうやら出来そうだ。


そして、年も明けた翌年の3月。
残業で疲れ寝てしまった政行を、自分の部屋へ連れ帰ってきた。
政行のマンションでも良いのだが、近いのは自分のマンションだから連れてきたのだ。

 「政行…」
政行をベッドに寝指せ、俺はシャワーを浴びに行く。
パジャマ代わりにしているTシャツと短パンに着替えると、寝室に戻ってきた。
政行はグッスリと寝ている。
常務になって、早3ヶ月。
慣れないデスクワークに精神的に疲れも出るだろう。
政行、お前と一緒に寝るのは久しぶりだな。

ベッドに滑り込むと政行の口から寝言が聞こえてくる。
 「よ、し…」

 (政行、いい加減よし兄ちゃんから名前呼びに昇格してもらいたいな)
そう思いながらでも、俺は嬉しいものがあり思わず抱きしめていた。

 「ん…」
 「政行…」

もう我慢できない。
今夜こそは最後までヤル。
そう思っていた矢先の、次の寝言。
 「よ…、し…、お……」

もしかして、さっきからの寝言は俺では無く違う奴の名前だったのか。
俺で無く?
政行、俺を見てくれ。
俺だけを見てくれ。

なんか腹が立ち、寝顔にキスをした。



 「ん……」
なんか誰かにキス、されてる…?
誰なんだろう……。
薄く目を開けた政行に、高瀬の声が聞こえてきた。
 「目が覚めたか」
 「たか…」
 「政行、今日と言う今日は、最後までヤルからな」
 「何を?」
まだ完全に目が覚めてない政行には、その意味が分からなかった。

政行の腹の裾から手を入れてやる。
 「やっ…」
 「泳ぐのを止めても、イイ身体してるんだな」
 「やめ、た…、か…」

それでも止めない。もっと手を這わせ政行の胸を揉み込む。
 「めっ…!な、なんで…」
 「政行…、俺の政行…」
 「俺は」

口を塞がれた。
嫌だ。
嘉男さん助けてっ…。


俺は迷わずに政行のスラックスのジッパーを下ろしていく。
 「やめ…、俺は高瀬の事は…んんっ…」
またキスされる。
深く深く、高瀬の舌が押し込んでくる。
嫌だっ!
こんなの嫌だっ!嘉男さん!!

しかも高瀬なんてキスが下手だ。
なので高瀬の身体を強く押し退けてやる。
が、高瀬の身体はビクともしない。
やけになって高瀬の舌を噛んでやる。
 「っ…」

唇が離れた。
 「まさ…」
 「俺は嫌だっ」
 「政行」
 「言っておくが、俺は常務だ。常務命令だっ、俺から離れろっ。
高瀬なんて大嫌いだっ!」
今度は、ベッドから落としてやる。
 「まさゆっ…」

ベッドから落とした高瀬を踏みつけて、政行はベッドから出た。
手早く着替えると、自分の居る場所に気が付き玄関に向かう。
高瀬の声が追ってくる。
 「政行、俺はお前を」
 「煩いっ。俺は恋人と一緒に暮らしてる。高瀬の事なんて、何とも思ってないっ」

高瀬に腕を掴まれる。
 「政行っ」
 「触るなっ!」

政行の意外にも大声で怒鳴る声に、高瀬はそれ以上、何も言えなかった。


バタンッ!
と、目の前でドアが閉められた。












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18歳未満&抵抗のある方はスルーして下さい。
とうとう、高瀬は政行に手を出しましたね。
で、どうする高瀬・・・

俺の隣は。。。 (26)

※高瀬視点※


翌日。
政行のスケジュールを作り、先に社長室へ今日のスケジュール確認をする。
その後、各部長宛てへ新常務就任のメールを流した。
少しばかり自分の仕事をして、後を残り二人に任せ、政行の常務室へと向かった。

行ってみると、社食室で誰かが動いてる。
本田専務だ。
今日は水曜なので丼物だ。
そう、水曜担当の本田シェフ、いや本田専務が楽しそうにミニキッチンで仕込みをしているのだ。
政行も手伝っている。

ったく、この2人は…。

思わず言っていた。
 「本田専務、今日の仕事はどうされたのですか?」
その問いに、本田専務はいけしゃあしゃあと答えてくる。
 「おはよう、高瀬君。今日は私の担当だよ。
親子丼とサラダの親子セットと、天丼とサラダの天丼セットにするんだ」

(そんな事は聞いてないだろ)と思いながらでも、もう一度聞く。
 「で、朝仕事は?」
 「10時までは、ここの仕込み。11時から作るんだ。それまでは朝仕事するよ」

その返事に溜息付いて、今度は政行に聞く。
 「で、政行は?」

本田専務が、俺に言ってきた。
 「高瀬君。彼は常務だよ」

そうでした、うっかりと今迄の呼び方で呼んでいた事に気が付き、言い直した。
 「し、失礼いたしました。桑田常務」
すると政行は遮ってくれる。
 「朝一は専務の仕込みを手伝って10時からは国際部へ行くんだ」
 「国際部?」
 「うん。昨日は経理だったけど、今日は国際部から声が掛かってね」
 「駄目ですっ!」

怖そうな高瀬の表情と声に、政行は驚いた。
 「え?」
 「桑田常務、社内メールは見られましたか?」
 「は?社内メール?」

きょとんとしてる政行に、一気に言ってやる。
 「そうですっ!朝一で、貴方の事を各部長宛てにメールしました」
本田専務は応じてくる。
 「おー、そういえば着てたな」
 「でしょ?」
でも、政行は焦っている。
 「で、でもアドレスなんて持ってない…」
しかも、パソコンも置いてないし…と呟いてる声が聞こえてきた。

その言葉で気が付いた。
 「あ…、言ってなかった…」
政行は俺を睨んでくる。
 「それでは、桑田常務。今日のスケジュールの確認します。部屋に戻って下さい」


本田専務は言ってくる。
 「こっちは、もう良いぞ。仕込み作業、手伝ってくれてありがとう」
 「はい。また後で」
 「おう、よろしく」
高瀬の声が政行を急かしている。
 「ほら、早く」
はいはい、と言いながら政行は高瀬と常務室のデスクワーク室へ向かった。
今日一日のスケジュールを確認していく。




そんなにも間を置かずに、薄壁隔てた向こうから社長の息子と秘書の声が聞こえてくる。
というか、大声で言い合っている。
 「だから、この後は国際部に行くのっ」
 「どうして自分で勝手にスケジュールを組むんだっ」
 「なら、昨日の内に言っといてくれっ」
 「うっ…」

だが高瀬も黙って無い。
 「スケジュールを組むのは秘書の仕事だっ」
 「俺の秘書は、まだ決まって無いだろっ」
 「決まるまでは、俺だっ」
 「なら、とっとと1週間を組むんだなっ」
 「政行っ」
 「そこは常務だっ」
 「ぐっ…」

呼び慣れない言葉で言い負かされるのは嫌だ。
でも、相手は、こんな事まで言ってくる。

 「それとも悩み過ぎてハゲるのか?別に俺は構わんぞ」

その言葉に、高瀬は叫んでいた。
 「本当にお前等親子は頑固だなっ!とっととアドレス考えろっ!」
その声に、政行の声も叫び返していた。
 「なら、パソコンを用意しろよなっ!」

言葉に詰まったのだろう、少し沈黙があった。
また、社長の息子の声が聞こえてきた。
 「パソコンも用意されてないし、アドレスの事も、社内メールの事も言わない。
それで、よく社長秘書が務まってるんだな」
 「う、うぅ……」
 「言ってやろうか?」
 「何て言うんだ?」
政行は、腹に力を込めて大きな声で言ってきた。
 「高瀬は、無能秘書!!」



薄壁に近付いて聞いていた重役7人は、社長の息子の常務ぶりを見ようと来ていた。
高瀬とのやり取りを聞いて笑っていた。
 「ぶわははっ…。さすが社長の子供だ」と桑田専務だ。
 「あの高瀬が押されてる…」と瀬戸常務だ。
 「ハゲの高瀬ね…」と久和田常務だ。
 「しかも、無能秘書だと…」と高橋常務だ。
 「で、国際から何か言ってきたのか…」と利根川専務だ。
 「ああ。今日来たら、既に部屋の前で待っていたんだ」と本田専務だ。
 「あいつは数ヶ国語が理解出来て話せるから出来そうだな…」と安藤専務だ。


そんな重役たちに、高瀬は折り畳みカーテンを開いて叫んでいた。
 「この人達は暇なんですかっ!ご自分達の仕事をして下さいっ!!」












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あらまぁ、政行に言われちゃってるじゃない
無能秘書って・・・
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ

俺の隣は。。。 (25) ~緩く描写(?)あります~

※高瀬視点※~R?(キス)緩く描写あります~


その夜。
マンションに戻った高瀬は隣室の住人に強引に部屋に入らされてしまった。
 「なんだよ」
 「お前が無傷だなんて信じられない」
 「強い、という事さ。相手を殴ってやったんだから」

すると利根川はスーツを脱がしてくる。
 「おいっ」
 「見える所は無くても、見えない所は傷あったりするとかな」
そう言いながら、、ネクタイを緩めカッターシャツのボタンを外してくる。
アンダーシャツまで脱がして、俺の肌を舐めながら利根川はジッと見ている。
 「とね…」
 「ん…、腹にも背中にも無いな」
 「当たり前だろ。警察や警備員が取り押さえたのだから」
 「本当に殴ったのか?」
 「そうだよ。取り押さえられた時にな」
 「なんだ。終わった後か」
 「ったりまえだ。誰が乱闘に加わるもんか」
 「だよな。あー…、良かった。本当に良かった」
ギュッと抱きしめられ、俺も利根川の背に腕を回す。
 「心配させてごめん…」
 「本当に心配したよ…」

少しばかり、そのまま抱かれていた。
こいつの身体は温かいな。なんか、このまま寝てしまいそうだ。
そう思っていた矢先、利根川の下にあるモノが俺の身体に押し付けてくるのを感じた。
明日は早いので今日はもう寝ないと。
 「利根川」
 「このまま寝るか?」
 「うん」
でも、直ぐに言い直した。
見ると、利根川の顔はヤル気になっている。
 「あ、でも明日は早いから。俺は自分の部屋で」
 「遅いっ」
 「とねっ」
このまま流されてヤルと、太腿の怪我を見つけられ何か言われる。
それだけはと思い、少し背伸びする。
 「利根川」
 「なんだ、抱きかかえられたいのか」

そう言って、俺を横抱きにしようと屈んでくる。
チャンスだ、と思い利根川の頬に唇を押し付けた。
利根川の動きが止まった。

固まってるのが分かる。
そんな利根川に声を掛けてやる。
 「今日はありがと。じゃ、またな」

脱がされたスーツの上衣とカッターシャツ、ネクタイとアンダーシャツを掴んで自分の部屋へ戻った。



利根川は止める事も出来なかった。
高瀬が。
あの高瀬が、俺にキスをしてきた。
頬にだが…。
それでも嬉しい。
高瀬、少しでも脈有りだと思うからな。
今度は唇にしてくるのを待ってるよ。

ふ…、仕方ない。
今夜は抱くつもりだったのだが、キスだけで許してやるよ。

おやすみ、高瀬。



一方、無事に自分の部屋へ戻ってきた俺は、自分の行動に驚いていた。
なんで、俺はあいつにしたんだろう。
俺は政行が好きなのに、どうして…。

でも、簡単に手を離してくれたな。
今度から抱かれそうになったら俺がリード取ってやる。
第一、利根川は重いんだよ。












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さあ、無自覚な天然高瀬は、利根川をそういう意味で意識するのでしょうか?

俺の隣は。。。 (24) ~性描写あります。15歳?18歳未満&抵抗のある方は遠慮ください~

※R!性描写有ります。15歳?18歳未満&抵抗のある方は遠慮ください※


社長はポツリと言ってくる。
 「秘書が居ないな…」
 「見つかるまでは1人でやります」
だが、社長は高瀬に聞いた。
 「高瀬、誰が良いと思う?」
 「秘書部長に聞いてみます」
 「頼む」
 「はい」

 「お疲れさん。明日から愚息を頼む」
と言う社長の一言で、皆は解散した。
だが、政行は出て行かない。
その政行に社長は声を掛けた。
 「何だ、他にもあるのか?」
 「二人きりになりたくて」
 「そうか…」

だが、高瀬は出て行かない。
それでも構わない。
政行は口を開いた。
 「先程はありがとうございます。
利根川専務から色々と教えて頂き、この会社に対する見方が変わりました。
自分がやってきた経験を生かして、少しでも皆に認めて貰え、お互いに認め合う事をしたいと思ってます。

それに、先程は高瀬秘書に助けて頂いて、お礼を言うのが遅くなり申し訳ありません。
ありがとうございました。」
社長ではなく高瀬が応じる。
 「いえいえ、社長だけでなく社長の御子息を守り助けるのは秘書として当然の事です。
顔と頭以外に怪我は無いようで良かったです」
 「ありがとうございます。あの、怪我は…」
 「私は大丈夫ですよ。相手をやっつけたのだから」
 「強い……」

その言葉に、高瀬はニコッと笑ってくれる。
 「あ、そうだ。社長」
 「なんだ?」
 「秘書が見つかるまでは私がしますよ。どうやらハゲる事を心配しなくても良さそうですので」
 「え、ハゲるって…」
政行の言葉に高瀬は、こう返してきた。
 「心配ばかりさせられてハゲるかな、と思っていたんだ」
 「ひど…」
 「でも、大丈夫そうだ」

社長が言ってくる。
 「なら頼んでも良いか?」
 「はい。でも秘書部長には早めに決めて貰う様にお願いしておきます」
 「ああ、よろしく」


そろそろ戻る潮時かな、と政行は口を開く。
が、父に遮られた。
 「政行、たまには家に戻って来い」
 「え…」
 「執事が寂しがってるぞ」
その言葉に、政行は微笑んで返した。
 「正月には帰ります」
 「そうか、言っとく」
 「はい。それでは、お先に失礼します」
 「ああ、お疲れさん」




 「ただいまー!」
 「おかえっ…。な、なんだ、その顔はっ!それに、頭に包帯だなんて…」
 「いっぱい話があるんだ」
 「もしかして親子喧嘩か…」
 「顔洗ってくるから、ちょっと待ってて」

ベッドに寝転んだ政行が話し終わると、嘉男は政行を抱きしめた。
 「そんな事があったなんて…」
 「びっくりしたけど、大丈夫だよ」
 「心配させないでくれ」
 「ありがと」


嘉男の手は政行のシャツの裾から手を入れ、政行の肌を、胸を触っていく。
 「ぁ……」
 「本当に大丈夫かどうかを俺が見てやる」
 「ん、優しくしてね」
 「ああ」

政行は義雄の温もりに身を委ねた。


 「ぃ…」
 「ん、ま、さ・・・」
 「ぅ……」


みっちりと隅から隅までくまなく舐め回して、顔と頭以外には擦り傷が無い事を確認した嘉男は、真っ赤になった政行にキスを落とす。
 「なに、そんな物欲しそうな表情なんだよ?」
 「なんで…、なんで、してこないの…?」
 「ん。政行は何をして欲しいのかなぁ?」
 「意地悪っ!分かってるくせにっ」

はははっ…。

嘉男は笑い出し、政行の中心部を触ってやる。
 「ふ…」

政行の表情や息づかいが嘉男を獣に変える。
 「仕事に支障のないように、とは出来るかどうか分からないぞ」
 「ん…、欲しい……」


政行は、嘉男に抱かれ至福な夜を過ごした。












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( ̄m ̄* )ムフッ♪
意地悪な嘉男ですね~
で、政行は明日からは常務としての仕事をしていくのね
\(*⌒0⌒)bがんばっ♪

俺の隣は。。。 (23)

6階に上がり、綺麗に片付けられた社長秘書室を通り抜け、皆は社長室へ向かう。

重役たちが、誰かを一緒に連れて来たのを見て、社長は部屋に入れる事を許可した。
 「皆揃っ…」
息子の顔を見て、一瞬だが言葉が出なかった。
 「その顔…」
 「イイ男になった証拠です」
その言葉を聞き、社長だけでなく重役や社長秘書たちも笑っていた。


桑田専務が先に社長に声を掛けた。
 「実は、社長におりいって話があります」
 「何だ?」

ほら言え、と肩を小突かれ、政行は口を開いた。
皆に挨拶したのと同じ言葉だ。
 「今日から常務として働きます、桑田政行です。
よろしくお願いいたします。」
社長は高瀬に聞いている。
 「高瀬?」
 「先程、5階に行ってみましたら、重役たちは、御子息の部屋作りをしていました」
 「は?」

重役7人に目を向けた社長は、桑田専務に目を止めた。
一礼して、桑田専務は今日の事を伝えた。
続いて、利根川専務は昨日まで自分が指導していた事を。
そして、重役会議を開き満場一致した事をも伝えた。

それらを聞いた社長は息子に目を向けた。
 「お前は、それで良いんだな?」
 「はい」
 「お遊びで出来るものではないぞ」
 「はい、分かってます」


溜息を吐いた社長は、手渡された報告書を見て、少し考え口を開いた。
 「まあ、手際よく振り分けられたものだな…」
瀬戸常務が口を挟む。
 「経理の方が礼を言いに部屋まで来ていたので、話を聞くことが出来ました。
その後、再び会議をして、二度の会議で決めたのです」
 「そうか…」


 「政行」
 「はいっ」
 「こいつ等が一致した、という事は、皆がお前を認めてるという事になる。」
そこで、一旦口を閉じ、息子の様子を見ていた。
少し経ち、もう一度言ってやる。
 「だが、私の一声で、駄目になる事もある」
 「はい」
 「遊び感覚ならやめろ」
 「いえ、やめません」
 「遊び半分で無い、と言い切れるのか?」
 「はい。でないと、リクルート集団に混じって2週間も来ません」
 「リクルート?」
 「まだ大学生だった頃に買っていた普通のリクルートスーツを着てたので、大学生に見られていたと思います」
その言葉で社長は分かった。
 「内定組か…」

高橋常務が口を挟む。
 「社長。総務に確認を取りましたところ、9人の内一人は2週間怪我で休んでいたそうです。
でも、実際には9人居た、との事でした。
怪我で休んでいた人からは最終日に電話連絡があったそうです。
なので写真を見せると”この人です”と教えてくれました」 
 「それが、こいつか…」
 「はい、そうです」
 「まあ、やる気はある。という事か…」
政行は思わず口を挟んでいた。
 「社長、それでは…」
 「まあ、お父ちゃん呼びでなく社長呼びだからな…」

皆が黙ってしまった。
その沈黙が何を意味するのか分からない。






暫らく黙っていた社長は口を開いてきた。
 「高瀬」
 「はい」
 「明日、社内メールで各部長に流せ。
新常務は桑田政行に決まった、と」
 「はい、かしこまりました」


政行は、その言葉に深々とお辞儀をした。
 「あ、ありがとうございます。若輩な未熟者ですが、よろしくお願いいたします。」


その場に居た皆は拍手を送った。












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新常務、誕生の時ですね(*´∇`*)
政行、オメデト(*^ー^*)∠※Pan!!。・:*:・

俺の隣は。。。 (22)

社長秘書3人は、結局20時過ぎまで室内の片付けをしていた。
高瀬は壁を見て呟いている。
 「仕方ないな…。このまま壁の模様にしてやるか…」
その言葉に、他の2人も同意する。
 「そうですね、綺麗に一直線になってますよね」
 「でも、すさまじかったな」
高瀬は2人に言っていた。
 「あの3人の素性を調べろ。警察よりも早く」
 「はいっ」


着替え終わった高瀬はエレベーターを降り、利根川専務の部屋へ行く。
政行の様子を知りたいからだ。

コンコンッ。
 「高瀬です。利根川専務はいらっしゃいますか?」
 「お待ち下さい」

少し待つと、専務室のドアが開き利根川が出てきた。
 「高瀬…」
 「大丈夫ですよ。終わりました」
 「怪我は?」
 「ありがとうございます。私は大丈夫です」
 「でも」
 「相手を拳骨で殴ったので、あっちの方が大丈夫なのかどうか疑わしいですね」
利根川は、やっと安心したみたいだ。
笑いながら言ってくる。
 「高瀬のグーは痛いを通り越してレンガだからな」
 「失礼な」
 「で、あいつは自分の部屋に戻ってる」
 「部屋って、どこですか?」
 「明智が使ってた部屋だ」
 「え、あそこ?何で…」
 「知らなかったのか?」
 「何を?」
 
すると、利根川は驚く事を言ってきた。
 「あいつ、あの日から毎日、ずっと来てたんだぞ」
 「え…?」
苦笑して言ってくる。
 「まあ、任せてくれと言ったから任せてくれたのだろうが…。
任せっぱなしだっただろう?」
 「う…、まあ、2ヶ月程北海道に行ってたから」
 「で、あいつは今日挨拶に来たぞ」
 「何て?」

すると、複数の声が重なって聞こえてきた。
 「「 今日から常務として働きます、桑田政行です。よろしくお願いいたします 」」

高瀬は驚いてる。
 「え…、なになに、その言葉」
 
 「思わず、こちらこそよろしく、と返してしまったんだよ」と、高橋常務だ。
 「何やら、既に一仕事したみたいなんだ」と、瀬戸常務だ。
 「重役会議をして決めたんだ」と、こちらは桑田専務だ。

 「え、それって…」
高瀬の頭は混乱していた。
そんな高瀬に、利根川は言ってくる。
 「部屋に行ってみろ。久和田と本田と安藤が、あいつと一緒に部屋作りしている」

 「はあ?そんな勝手にっ…」



高瀬は常務室の一角に向かって走り出した。
戸を開けっぱなしにして、社食室が出来上がろうとしているのが見える。
ドアには『社食室』と、大きい字で書かれた看板が貼られている。

しかも、もう一つ貼られている。
火曜 久和田シェフ
水曜 本田シェフ
木曜 安藤シェフ、桑田シェフ
各日共11時半~13時半までの営業

となっている。
しかもメニューまで…。
火曜はスパゲティ
水曜は丼物
木曜はカレー

各々の得意メニューだ。
分かってる。
久和田常務はイタリアで修行していた時期があって。
本田専務は実家が料理店で。
安藤専務は料理が趣味で、今でもファミレスでバイトをしていて。
政行も調理師の資格を持っていて店もしている。


茫然と見ていた。
どの位、そこに居たのだろう。
政行の声が聞こえてきた。
 「あ、高瀬。大丈夫だった?怪我は無い?」
 「お前、これは」
 「皆が手伝ってくれるって…」
 「政行…」
 「なに?」

思わず、ギュッ…と政行を抱いていた。
 「お前の方こそ、こんな怪我をさせてしまって…。申し訳ない」
 「大丈夫だよ。で、社長は?」
 「大丈夫だ。もう少し、このまま抱かせてくれ…」

照れるね…、と政行の呟きが聞こえてくる。


しっかりと政行を抱きしめ安心した高瀬は、政行を社長室に連れて行った。
その後ろを、重役たちがずらりと並んで付いてくる。

うーん…。
こいつ、一体何をしたんだろう…?












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納まるべきところに、納まった。
という事でしょうかね?_?

俺の隣は。。。 (21)

明智は、元々、事務処理よりも下のフロアに降りて話を聞いたり、社員と重役のパイプ役をしていた。それでも、自分で仕事を見つけ会社内で常務として認識されたのは、そのパイプ役のお蔭だ。
それがあるからこそ、この会社は社員からクレーム等は発生しないんだ。
だが、それを政行に任せるには若すぎる。
年齢的にも経験的にも無理がある。

重役は緊急会議を開き、これからの事を話し合って明智が使っていた常務室に来たのだ。
ドアノブには社食の日時が書かれてるプレートが掛けられている。
毎週水・木だけの社食で12時から14時までになっている。
マスターキーを使って部屋に入ろうとしていたら、一般社員が下から上がってきた。
声を掛けると、その社員は午前中の事を教えてくれた。
経理の棚卸し関連の事でヘルプを掛けると、それ以外にも手伝ってくれて、年末は残業しなくても良い所まで采配してくれたらしい。

まあ、あいつは大学は経済に行ってたからな。
その手に関してはお手の物だろう。


政行を入れると、常務は4人になる。
政行には経理とか数字関連の部署と社食に。
瀬戸常務には、政行のフォローを兼ねて人事育成に力を入れて貰う。
久和田常務には、自分の仕事をしながら政行と瀬戸常務のフォローを。
高橋常務には、自分の仕事をしながらパイプ役を。

専務は全体把握の仕事になるが。
利根川専務は政行の指導役に。
桑田、本田、安藤の3人の専務は高橋常務と瀬戸常務の指導とフォローを兼ねる。

利根川は、なぜ自分が政行の指導役なんだ…と思い反論していたが、桑田専務からきっぱりと言われてしまった。
 「私は知ってるぞ。毎日15時から、何処に行って何をしてたのかをな」
 「あー…、それでか……」
だから決まったらしい。
その事を社長に報告しないといけないのだが、まあ政行が降りて来てから行けば良い。



その頃。
6階では、社長秘書の高瀬は、銃尻で殴られ気絶してしまった政行を抱きかかえ、3人の偽物警備員から政行を隠そうと考えていた。
だが、今居る所はエレベーターホールだ。
階段の下に隠す事は出来るが、それだと直ぐに見つかる。
警察を呼ばないと。
 「大丈夫だ。俺が守ってやる。だから安心して守られてろ」
高瀬は気を失ってる政行に囁く様に言っていた。

3人の偽物警備員は奥に行って、見えなくなった。
高瀬は政行を担ぎ上げエレベーターに乗り込み、下に降りた。
5階に着くと、なぜか重役たちがエレベーターホールに集まってる。
 「え、なんで…」

利根川が言ってきた。
 「高瀬、そいつはどうした?」
 「利根川専務、こいつをお願いします」
と、高瀬は政行を利根川に渡した。
 「おいっ!こいつの、この顔は…」
 「まさか、親子喧嘩か?」
と、問いかけてきた久和田常務の声には答えず、高瀬は言ってきた。
 「大至急、警察と警備員を呼んで下さい」
 「そこまで、社長が…?」
と、問いかけてくる声を無視して、高瀬はきっぱりと言った。
 「上には、銃を持った偽物警備員が3名居ます」


その言葉で皆は動いた。
会社の真後ろに位置する警察署と、道路を挟んだ向かいにあるSSCから20数名が即座に来る。
エレベーター組と、非常階段組、社長専用入り口組の三組に分かれ、高瀬は社長専用入り口組の先頭を進んで行く。

まずは非常階段を使い4階に行き、社長の無事を確かめる。
社長室に行くと、窓を開けて手を振ってくれるのが見える。
元々、本来の社長室は、ここ4階だ。

高瀬は社長に報告した。
 「社長。ご子息が偽物警備員に暴行を受け怪我をしています。
利根川専務に後をお願いしました。」
 「なんで、あいつが此処に…」
 「私には分かりません」


高瀬は、次に社内の階段を使い最上階の室に通じる道を進んで行く。
銃声のやり合う音が聞こえてくる。
まあ、置いてる物はレプリカだ。

裏口に着いた高瀬は、後ろを振り向くと、彼等に頷く。
それを合図に、対テロ要員の警察官が室内に雪崩れ込む。
元々、ここは社長秘書室だ。

激しくやり合う音が入り混じる。
暫らくすると静かになり、高瀬は室内に入った。

見渡すと、見るも無残な室内になっていた。
壁も机も、ソファーやテーブルも穴だらけだ。
今迄は、ここまでする輩はいなかった。

偽物警備員の内の一人が高瀬に気付き、ナイフを投げてくる。
避けてやるが、次々と投げてくる。
その内の1本がスラックスを掠めた。
 「っ…」

 「へっ、さすが社長秘書だけあるな。これはどうだっ!」
だが、そいつの腕を押さえつけ、耳元で言ってやる。
 「このまま裂かれたいか、それとも片腕をやられたいか。どっちが良い?」

 「けっ、貴様に出来るもんかっ!」
そう叫び、そいつはナイフを斜め上に振りかぶってきた。
スラックスは破れたが、高瀬は拳骨で、そいつの頭上から振り落とし殴り付けた。
 「よくも、あいつを殴ってくれたなっ!!」

 「ぐっ………」

高瀬は、気を失ったそいつを足で蹴り上げ、そいつの腹を上向きにし顔を覗いた。
完全に気を失ってる。
こいつらは、一体何処の人間なんだ?


人間は、必ずしも全員に好かれてるわけでは無い。
必ず、どこかに恨みを持ってる奴がいる。
この最上階まで上がってきて、プロの警備員をやっつけ、なりすましたほどだ。
後は警察に任せよう。


本物の警備員3人は、仲間の手によって助け出された。
だが、3人共片足片腕をやられていて、動けない状態になっていた。












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拳骨の一発で相手を気絶させるだなんて。。。
高瀬って、強いのね(・0・。) ほほーっ
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