BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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俺の気持ちはブレない (22)※ソフトなR描写です※

※ソフトR!あります。抵抗のある方は最後の方だけスルーして下さい※


 『アロー』
直ぐに返答があった。
 『アロー。ここにマサが運ばれたと聞いて来たのですけど、居ますか?』

(マサ?マサって誰だ?)
少し黙っていたら、相手は一人だけでは無かった。
 『俺はデイブ』
 『私はホースキン』
 『私はクリス』
優は、その三人を見て驚き、チェーンが掛かったままのドアを思いっきり開いてしまった。
だって、この人達は世界を代表する有名スイマーだからだ。
しかも、一人はカナダの王様だし…。

その3人は揃って言ってくる。
 『ここにマサが運ばれたと人づてに聞いたのだけど』
 『この人です。知りませんか?』
 『教えて下さい』
手渡された写真は、3日前に海から拾って連れてきた人だ。
ああ、マサって、マサユキのマサか。
 『知り合いですか?』
 『ウィ、仲間です』
 『彼なら起きてるよ』
 『本当ですかっ』
 『ちょっと待って』と言って、優はドアを閉めてチェーンを外して玄関のドアを開くと、3人は中に入ってくる。
 『アロー、お邪魔します』
 『マサ、マサ、何処だ?』
 『マサ、クリスだよ。何処?』

うとうとしていた政行は、その声を耳にして驚いた。
え、クリスって言った?クリスって、ここはカナダなのか?
西條先生の声が聞こえる。
 『人ん家で騒ぐんじゃないっ』
 『ごめんなさいっ』
 『ほらよ、ここだ』


バタンッと、ドアが開かれる。
それと同時に3人が入ってくる。
デイブだ。
他にはブロンドイケメンと称されてるフランスが誇るスイマーのホースキン。
そして、勝手にカナダから出国する事が許されない、カナダの唯一の王族でありながらでも、カナダが誇るスイマーのクリス。
 「デイブッ!ホースキンにクリスッ」
 『マサッ!!!』

政行は3人に思いっきり抱きしめられた。
 『あ、ありがとう、3人共』
 『ミスター・ニッタから助けて欲しいと言ってきたんだぜ』と、デイブが。
 『デイブから聞いて驚いたんだよ』と、ホースキンが。
 『デイブからカナダにニューヨークの車が入った筈だ、と言われて探し回ってたんだよ』と、クリスが教えてくれたので、政行はクリスにお礼を言った。
 『ここはカナダなんだね。ありがとクリス。思いっきり公私混同させちゃったね』
 『ん。私の言う事が聞けない奴は、即、国外追放に課す!と、言ってやったんだ。最高に良い気分だったよ』と、笑いながら言ってくれる。

安心気な表情をしてデイブが言ってくる。
 『ほんとに良かったよ。ミスター・ニッタに電話する』
 『電話、代わってね』
 『OK』

デイブは少し話をした後、電話を渡してくれる。
 「もしもし、嘉男さん?」
 『政行っ』
 「心配かけてごめんなさい」
 『        』
 「もう、大丈夫だから。あのね、西條先生に代わるね?」
 『ああ、代わってくれ』

 「西條先生、良いでしょうか?」
 ほいほい、と言いながら、先生は話をしてはデイブに電話を返してくれた。
 「優、連絡しなくて良いぞ」
 「そうみたいだね」



翌日。
MEN'Sスポーツジム本店のボスが、ケベックシティ―に入ってきた。
高瀬も一緒だ。他にも二人居た。
高瀬は俺の顔を見ると、泣きだした。
 「良かった、本当に良かった・………」
暫らくすると、姿勢を正して、高瀬は紹介してくる。
 「ご紹介しますね。こちらは松井様です。松井財閥の総帥です。
ご存知ですか?父君と同じ大学の学部を専攻されてた方です」
 「え…」
(知らないよ…)

その人は声を掛けてくる。
 「初めまして。声を掛けるのは初めてだが、よくテレビで見てたから知ってるよ。
桑田君の一人息子だと認識している。
で、こっちに居るのが、私の息子だよ」
息子だと紹介された人も自己紹介をしてくる。
 「初めまして。松井弘毅です、今、高校3年生です」
初々しいなと思いつつ、俺も自己紹介をした。
 「初めまして。桑田政行です。この春に大学を卒業して働いてます」

トントンッと、ノックがしてはドアが開く。
 「君の上司とは話をしておいたからね。そして君の仲間が今準備している。
ああ、若者はその準備を手伝って欲しいな」
若者と言われ、松井父子は元気よく「はい!」と返す。
高瀬は笑っている。
 「40代は若いですからね」
 「そうだよ。君も若いだろう?」
 「ありがとうございます。だけど、私は先生と話がありますので」
高瀬は松井父にそう返すと、先生に声を掛ける。
 「この度は、大変お世話になりました。また、助けて頂き、本当にありがとうございました。
私は、彼の父君の第一秘書をしている高瀬と申します。
色々とお話をお伺いしたいのですが、宜しいでしょうか?」
 「どうぞ、こちらへ」


皆が部屋から出ると、静かになった。
え、嘉男さんは?
顔見てないよ?それに声も聞いてない…。
 「嘉男さん…」

ベッドから降りようと布団を捲ると、足には包帯が巻かれてるのが目に入った。 
 「なんで包帯が?しかも、足だなんて…」
ノックも無くドアが開くと、声が聞こえてくる。
 「政行、大丈夫か?」
 「嘉男さん…、これ、この包帯……」
 「ああ、大丈夫だ。日本に戻ったら抜糸する様に言われたから」
嘉男さんは、そう言いながらベッドに近付いて俺を抱きしめてくれる。
 「嘉、男さん…」
 「政行、良かったよ…」
俺は嘉男さんに抱き付いた。
 「ふ…、う……」
 「お帰り」
 「ただいま」

嘉男さんは優しく抱きしめてくれて、ぽんぽんっ…と頭を優しく叩いてくれる。
久しぶりの温もりを感じていた。
ふいに耳元で声がする。
 「政行…」
キスされる?して欲しい。
顎に指が掛けられ上向きにされる。
目を瞑ると、俺の唇に柔かく温かい感触がする。
嘉男さんの首に腕を回していた。
すると、俺の口の中に嘉男さんの舌が挿し込まれる。
 「ん、んん……」

暫らくすると、嘉男さんの唇が、顔が離れていく。
思わず言っていた。
 「もっとしたい…」
 「帰ってからだよ。それに、そろそろ昼食が出来上がる頃だ」
 「え、そんな時間なのか…」
 「それに包帯の下は、浅いが広範囲に切り開かれてたから巻いたらしいよ」
 「広範囲って…」
 「日本に帰国して最初にする事は抜糸だからな」
 「ねえ、俺の足」
 「その泣きっ面は俺だけにしろよ」
 「うん?」
 「今夜は、ここに俺も泊まる。で、明日の昼前にはニューヨークに戻る」
 「ねえ、何針縫ってあるの?」
顔を背けられた。
 「嘉男さん?」
嘉男さんは顔を背けたまま返してくる。
 「20針だ」

え・・・、20?
 「な…、なん、で…」
 「政行、明日ニューヨークに戻ったら犯人に会わせてやる。そいつにぶつけろっ」
 「犯人…、見つかったの?」
 「ああ」
 「分かった。なら今は我慢して、そいつにぶつけてやるっ」


その時、ドア越しに声が掛かる。
 『マサー、ランチ出来たよ』
 『OK』

俺は部屋に付いてるパウダールームに行って顔を洗い、嘉男さんにスラックスを履くのを手伝って貰った。うん、立ったり歩くのは差し支えない。
その時、下着越しに俺のを触れてくる。
 「明日の夜は、たっぷりと抱かせて貰う」
顔が紅くなったのが自分でも分かるが、それをも指摘されると益々紅くなった。

 「政行、顔が真っ赤だぞ」
 「も、もうっ…。そんなトコ触りながら言わないで…。エッチ……」
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俺の気持ちはブレない (21)

ニューヨークはアメリカ合衆国北東部のニューヨーク州の南東部にあるワシントンD.Cとボストンの中間に位置する。そして、マンハッタン、スタテンアイランド、ロングアイランドという三島の上に位置している。ハドソン川によってニュージャージ州とニューヨーク市に分けられている。
マンハッタンの中心に位置するのはミッドタウン。
そこは、最もニューヨークらしいエリアでブランドショップ街を始め、美術館、カーネギーホール、ブロードウェイ等で、連日の様に賑わっている。
そういう場所なら、たとえ言葉が理解出来なくても分かるだろう。

ボブは、マモル・ボスから言われていたのだ。
米語も理解出来る奴だ、と。
だからニューヨークではなく、もっと北側に車を飛ばしたのだ。
国境警備隊に見つからない様に、カナダ国へと。
ボブの運転する車は、4人の男が交代で運転して、ニューヨークからコネチカット州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャ―州、バーモンド州を越えて、カナダのモントリオールへと入る。
本当に、政行の事を知らなかったのだ。

モントリオールでも良かった。
だが、車はモントリオールではなく、少し北東の方へ進み、ケベックシティーに入った。

モントリオールにはオリンピック公園がある。
その公園には多数の設備が整っており、もちろんスポーツセンターもある。
政行は、そのオリンピック公園のスポーツセンターに3ヶ月だが滞在していた事があるのだ。
たとえスランプ中でも、日本に居るより気分的には違うからだ。

カナダでもモントリオールやケベックシティ―はフランス語が公用語だ。
米語を話す人なんて、居ないにも等しい。
何度も言うが、ボブもそうだが…、マモル・ボスだけでなく、嘉男も、また知らなかったのだ。
政行が、フランス語を理解し話せる事を。
知ってるのは、デイブや同レベルのスイマー数人だけだ。


肝心の政行の意識は朦朧としている。感じるのは暗くて冷たい事だけ。
そろそろ五感も朧げになってきた。息も段々と苦しくなってきている。俺、もしかしてこのまま死ぬのか?嘉男さんと二人きりで遊べるのを楽しみにしてたのに。
高瀬には話したのに、あの決意は夢で終わるのか…。
いや、終わらせたくない。
高瀬、今頃どうしてるだろうか…。あの高瀬の事だ、日本に連絡して何かしら行動を起こしてるだろう。高瀬、俺の意識は…、もう……。
だから、早く…………。



いずれ氷は溶ける。すでに半分ほど溶けている。だから、このままにしてると、この海から大西洋に流れて海底に飲み込まれていく。
なぜニューヨークでしなかったのか?
その理由は簡単だ。直ぐに見つかるからだ。
ここケベックシティ―はカナダだ。ビザも持ってない日本人だと拘束されて強制帰国されるのがオチだ。マモル・ボスは本店のボスである嘉男に惚れている。
こいつさえ居なければ、嘉男はこいつを探すべくニューヨークに留まるだろう。
だから、ボブはニューヨークではなくカナダまで連れてきたのだ。

だが、ボブを含め、この件に加担した彼等は見くびっていた。
政行の事を。
あのマンションから出てきた黒髪メガネの男を。
そして、ボブが勤めている本店ボスである嘉男の事を。
その3人は、どの様な力を持っているのか。マモルを含め、ボブ達は知らなかった。


そして、自分達がニューヨークに戻ってくると警察に出迎えられ、事情聴取を受けた。
その警察側には、自分達の邪魔をしてくれた黒髪メガネの男が居た。


その頃、ケベックシティ―では…。
ビニール袋は破られ、中に詰められていた大きな氷塊も割られていた。そのビニール袋には、数ヶ所ほど出血して凍結死か窒息死かの寸前状態の政行が横たわっているのを見て取った人物は、近くにある自分の知り合いが医者をしている家に連れて行っていた。
その政行の顔を見たドクターは一言だった。
 「死人は病院に連れて行け」
 「これは事件だと思うよ」
 「そいつは、もう…」
 「車の中にビニール袋がある。その中に入れられ海に捨てられて浮かんだままだったんだ。まだ氷も溶け切って無い」
 「はあ……、ったく、お前は」


そのドクターと男は出来る限りの処置をした。そのお蔭か、政行は息を吹き返し顔に生気が戻ったのを確認して寝させていた。
政行の意識が戻ったのは3日後だった。
 「ここは…」

政行の声が聞こえたのか、男は振り向き声を掛ける。
 「気が付いたかい?良かった、君の持ち物は全く無くて誰なのか分からなくて、どこにも連絡してないんだ。ちなみに、iPhoneは水浸しで動かない」
ちょっと待ってねと言って、その男は部屋を出て行った。

少し待つと、その男は盆を持って、違う男を連れて入ってきた。
 「日本人なら味噌汁でしょ。上澄みだけど我慢してね」
と言いながら側にあるサイドテーブルに置いてくれる。
ありがとうございますとお礼を言って、一口飲む。
温かい…、と思わず呟いていた。
もう一人の男は医者なのか、聴診器を当ててくれる。
 「うん、もう大丈夫だな。後は流動食をしこたま身体全体に染み渡らすんだな」
 「あ、ありがとうございます」

その二人は自己紹介をしてくる。
俺を海から助けてくれ、味噌汁を作って持って来てくれた人は元宗優(もとむね すぐる)さん。
医者は西條健志さん。
そして、俺がどんな状態だったのかを教えてくれた。
俺も自己紹介をした。
 「桑田政行です。助けてくれてありがとうございました」

すると、俺を助けてくれた元宗さんは、じーっと見つめては徐に言ってくる。
 「桑田コーポレーションの、桑田耕平の息子?」
 「え、なんで…」

なんで、知ってるんだろう。そう思っていたら、その人は言ってくる。
 「俺の父親は元宗裕二、東大の経済だよ。赤門ではない方のね」
 「え…」
 「ん、なら親父に連絡して、伝えて貰う」
 「あ、iPhoneに」
 「うん、水浸しだよ?」
そういえば、さっきも言われたっけ…。
そう思うと、高瀬の事を思い出した。
 「ニューヨークに、父の第一秘書が居ます」
 「え、ニューヨーク?」
 「俺は、『MEN'S スポーツジム』の本店で働いてます」
 「ああ、なるほど、男限定のスポーツジムか。ニューヨークにもあるな」
西條先生が割って入る。
 「優。その本店ボスは、ネット会社で名を挙げた日本人の子供ではないかな?」
 「そうそう、その人も、俺の親父と同じ大学の経済出身だよ」
分かった、連絡してくる。
そう言って、元宗さんは部屋を出た。

西條先生は声を掛けてくる。
 「まあ、意識がしっかりとしてきた証拠だな。もうしばらく寝とけ」
 「ありがとうございます」

おう、と言っては西條先生も部屋から出た。



自分の父親に連絡する方が良いのか。
それとも、ニューヨークにあるスポーツジムの方が良いのか。
少しばかり悩んでいたら、呼び鈴が鳴る。
玄関に近付いた優は、チェーンが掛けられてるのを確認してドアを細く開いて応じる。

俺の気持ちはブレない (20)※拉致られる※

人の温もり、人との触れ合い、人としての気持ち。
泳ぐ事しか頭に無かった水泳バカは人間としての気持ちを知り、大事な人を亡くし、恋する事を知った。もう、あの頃には戻れない。
だけど、スランプから抜け出せるきっかけとなった嘉男との出会いに、スポーツジムでの仕事。
それ等を含め、自分の気持ちを再確認できた政行は、このニューヨークである決意をする。
それは、デイブとの昼食時のお喋りもきっかけの一つとなった。


そのBBQの帰り、まだ一度も観光してないと言うと、デイブがガイドをしてくれた。
三日間をデイブと過ごしてニューヨーカーになった頃、それは起きた。
最近は嘉男と別行動を取ってニューヨークを散策しているからだ。
声を掛けられる。
 「政行君、一人?」
溜息を吐くが無視をする。
 「ねえ、政行君遊びに行こう」
放っといて欲しいと思うものの無視をしていた。
 「まさ」
 「煩いなっ、放っといてくれ」
 「無視するからだろ」
 「俺は、このマンションに用があるの」
 「なら一緒に」
 「結構です」
そう、このマンションの一室に父親の第一秘書の高瀬が泊まってるのだ。
自分の決意を言う為に来たのだ。邪魔されたくない。
ユウゴの手を払い、ルームナンバーを押す。
 「ハロー」
 「俺だよ」
 「一人だけ?」
 「そうだよ」
ロビーに続く扉が開いた。政行が入ると、その後にユウゴも入ろうとする。
が、入れたのは政行だけで、ユウゴは弾き飛ばされた。
最上階に近い42階にエレベーターが止まり、ドアチャイムを鳴らす。
少し待つと、ドアが開く。
 「どうぞ」
 「さっきのは何?ビーム?」
 「ここのセキュリティは強固ですよ」
 「みたいだね」

ユウゴは暫らくの間エントランスの近くで待っていたが、諦めて帰った。
22時を過ぎると危ないのは、大学時代から知ってるからだ。
遅い時間になった22時過ぎ、政行はそのマンションを出た。
自分が寝泊まりしているマンションは1本道を挟んだ向かいにある。
それに、嘉男さんは22時半過ぎに戻ってくる。時間にして、たったの数分。
その数分の間に、起きたのだ。

高瀬は言ってくる。
 「送ります」
 「いや、良いよ。直ぐだから、それに高瀬も寒いだろ」
 「でも」
 「それなら、向いのエントランスに入るまで見てて」
 「分かりました」

マンションのエントランスから出ると、路肩にはアイドリング中の車が数台並んでる。
誰かを待ってるのだろうか。

政行は、その数台の車がアイドリングのまま動く気配を見せないので、まっすぐ自分の宿泊先のマンションに向かって歩き出した。
2,3歩ほど歩を進めると、1台の車が動き出す。
思わず立ち止まり、やり過ごそうとして後ろに一歩下がる。その後ろから政行が羽交い絞めにされるのを見て高瀬は飛び出した。
喧嘩慣れしてない政行は足をバタつかせバタフライや平泳ぎのキックで相手にキックする。
だが、相手は手慣れてるみたいで、アイドリング中の車に政行を押し入れ、3台の車は猛スピードを出し、その場を去った。
その間、1分弱。
2人の男をやっつけた高瀬は、政行を押し込んでた車に手を掛けると、いきなりのスピードを出されたもので、滑って転げてしまった。
目の前で。
冗談じゃないっ。

 「政行っ――!」

桑田の長男だと知っての拉致か?
先程の2人を吐かせて警察にも連絡しよう。ああ、新田の御曹司が居るから、彼にも協力してもらおう。日本人だからと言って甘く見るなよ。


先程遣っ付けた2人を向かいのマンションに連れて行き、新田の子供が帰ってくるのを待つ。
5分ほど待ってると返ってきたので、2人を突き出し政行が誰かに拉致られた事を伝える。
 「なっ…!」
 「車のナンバーは1台しか覚えてなくて、警察にも言いました」
 「ここには、ニューヨークには松井さんが居られる。協力をして貰えるよう頼んでみます」
 「松井さんって、松井財閥の総帥ですか?」
 「そうです」
 「分かりました。連絡先をご存知ならば教えて下さい」
 「自分で」
と、言いかける嘉男を遮り高瀬は言い切る。
 「いいえ、私がお願いします。私の目の前で拉致られたのです…」
あ、そうだ。これが車のナンバーです。
そう言って、一枚の紙切れを嘉男に渡し、高瀬は嘉男から教えて貰った番号に電話をしてニューヨークの闇に紛れ込んで行った。



警察に2人を突き出し、聴取も取って自分のマンションに戻って来たのは深夜1時を回っていた。
 「政行、なんで……」


今朝のやり取りを思い出す。
 「明日から1週間は俺も休みだ。色んな所に連れてってやる」
その言葉に、政行はこう返してきたのだ。
 「はい、これ。書いておいたから」
1枚の紙切れには地名が書かれていた。
 「これらは、何?」
 「行きたい場所だよ」
 「1週間しかないんだぞ」
 「無理そう?」
その紙切れを見ながら呻って答えを出した。
 「シカゴとリトル・トーキョー位しか行けれない」
 「メキシコやモントリオールは?」
 「難しい」
 「なら、その中で決めて」
 「分かった、考えておく」


 「政行、俺は何処でも良い。お前の、そのはにかんだ笑顔が見れるのなら…」
嘉男は、そう呟くとiPhoneを起動し、自分の父親に連絡した。
その時に、1枚の紙切れが足元に落ちたので拾うと、政行の字で数字が書かれている。
デイブの連絡先だ。
デイブにも頼むか。
そう思うと、嘉男はデイブの番号に掛けた。

見知らぬ番号なのに、デイブは出てくれた。
 『ハロー』
 『デイブ?政行が拉致られた。助けて欲しい』
 『What ?』

嘉男は知ってる事をデイブに伝えると「謝礼はBBQで」と言ってくるデイブに「礼金を出す」と言うと、「BBQだけで良いのに…」と呟きながらでも、デイブはOKしてくれた。



俺の気持ちはブレない (19)※R18!!性描写有ります。抵抗のある方はスルーして下さい※

嘉男視点※R18!!性描写あります。抵抗のある方はスルーして下さい※



マンションに戻って来た嘉男は、政行を抱きしめて気になってた事を口にした。
 「さっきのパーティで第一秘書と話をしてたんだ」
 「んとに、あいつは…。何を言われたのかは分からないけれど、気にしなくて良いからね」
 「お前がアスリートではなく人間になろうとしてるって…」
 「アスリートも人間だよ。でも、俺は母を亡くし継母がやってきた。ずっとアスリートではいられないんだよ。アスリートは、皆に夢や生きる力や勇気を与える、と綺麗事を言ってくれるが、誰もスランプに陥ってる時の事は触れない。触れられたくない、というのが正解かな。
でも、今はスランプから抜け出してきてるんだ。
あのね、明日デイブと会うのだけど…。おそらくデイブは4年後の東京には出てくるだろう。
さっき泳いで確信したんだ。
昔は両親とも笑って喜んでくれた。それが何よりも嬉しかった。
でも、今は違う。人間の汚い面も知ったから。
昔と同じ気持ちでは泳げないんだ。
タッチの差でデイブに負けてBBQ奢る羽目になったが、次は奢らせるっ」
 「え、BBQ?」
 「うん、明日の昼前BBQスタンドで食べるんだ」
 「昼からBBQか?」
 「うん、夜はエッチしたいから」
 「政行……」
 「それに、今夜のパーティがあるからエッチしなかったのでしょ?
だから、エッチ出来るよ。いざ、エッチ解禁っ!」

嘉男は溜息付いて呆れた声で言ってくる。
 「それ違う」
 「何が?」
 「お前がさっさと寝るから、したくてもエッチ出来なかっただけだ」
 「え?」
 「それじゃ、やっとエッチ出来るんだな」
政行の顔は赤くなった。
 「うん……」


嘉男は政行を押し倒して服に手を掛け、首に顔を埋め匂いを嗅ぐ様に耳朶に噛り付く。
噛り付いて舐めてくる。
 「ん…」

耳を攻められ声は出るが身動きできない状態の政行は、微かに首を振るだけだ。
嘉男の唇は耳から首を伝い鎖骨へと這っていく。
 「ぁ…、ぁ…」

胸の尖りを口に含み、飴玉を舐める感じで口の中で転がす様にしゃぶる。
 「ふ…、ふぅ…」

もう片方の胸には指で抓ったり指の腹で押さえたり弄ってくる。
 「く…、ぅ……」

両の胸を同じ様に弄られると、ぷくっ…と胸もそうだが下半身も固くなる。
下半身のそれに手を触れる。
 「はっ…」

触れるが、まだそこは攻めない。
腹が先だ。
6つに割れてる腹は、アスリートだと言える体格だ。
キュッとくびれたウエストも、バランスよく筋肉も付いてる。
そのウエストや筋肉に吸い付いてはキスマークを付けていく。
 「ん……」

固くなった政行の下半身にあるソレは、益々増量して先端が濡れてるのが分かる。
先端部分に指を当てると、案の定濡れてる。
その部分を指で拭き取ってやる。
 「んっ…」

政行の腰が動く。
早くきて、早くして、早く……。

そんな事を言ってる様に見える。
さっきのパーティでユウゴを撥ね付けた政行を見て、嘉男は思っていた。
主張する事が出来る様になった、と。
もう、ユウゴに抱かれる事は無いだろう。
 
政行の下半身に付いてるソレは、揺れて俺を誘ってる様に見える。
そろそろ食べ頃かな。
それとも、もう少し待つか?


政行のソレを軽く握って扱いてやる。
 「ふ、ぅ…」

先端から溢れ出てるモノを指の腹で拭うと、政行の腰は動き仰け反る。
 「はっ…」

声が聞こえる。
 「よ、よし・・お、さん……」
目が涙で潤んでいる。
そんな目で見られると堪らなくなってくる。
 「よ…、し……んっ…」

 「ね、早く……」
 「早く、何だ?」
 「い、いじわる…」

政行の目は色っぽくなり、顔も紅潮している。
そんな顔を見ている俺も、ゾクゾクとして理性が吹っ飛びそうだ。
でも、少しばかり意地悪させて貰う。
なにしろ、お前はさっさと寝て俺にエッチするのをマテの状態にさせてくれたんだからな。



時間にして、どれ位経ったのだろう。
目が覚めた政行は昨夜のエッチを思い出そうとしている。
政行は最後までイクのを我慢させられてしまった。
自分の身体は自分が一番良く分かるのだ。
恋人は、すやすやと寝ている。
嘉男の顔を抓ったり叩いたりして起こそうと試みるが中々起きてこない。

 「折角、折角のエッチだったのに……。
嘉男さん起きて、ねえ起きてよ。
俺、ヤリタイの。
嘉男さんと一緒にイキタイんだよ。
我慢なんて出来ないー…」

嘉男さんの意地悪っ。
俺のコレ、どうしてくれるんだっ!

縮こまってはいるが、イケてないのは分かるんだよっ。



俺の気持ちはブレない (18)

第一秘書の高瀬は、デイブと政行を囲むように皆が移動してるのを見ると、自分も動いた。
冗談じゃない、あの連中に競り落とされたら桑田のいい恥さらしだ。

二つの輪が出来る。
一つはデイブで、もう一つは政行だ。
 『デイブ、凄く良かったよ』
 『君は荒れてる、スランプ中だと言われてるが、絶好調のようだな』
等と言われるが、デイブは一言だった。
 『サンキュ』

あっけない言葉で終わりを告げたデイブは政行の輪に入ると、政行の腕を引っ張る。
政行を囲んでいるバイヤー達はデイブに声を掛けてくる。
 『デイブ、彼は米語を理解出来ないのかな?通訳して貰いたい』
その言葉を聞きデイブは政行を見るが、政行は黙ったままだ。
(米語だけでなくフランス語も理解出来て喋れる奴なんだけどな…)


暫らく上の空だった嘉男は政行の輪に近付くと、その場に居る連中に声を掛ける。
 『彼は、私のスタッフだ。売るつもりは無い』
皆が嘉男を見る。
 『ミスター・ニッタ。彼は貴方のスタッフ?』
 『さすが、ミスターのスタッフだ』
 『売るつもりは無いが、スタッフ自慢をしたい、という事か』
 『たしかに自慢もしたくなるよな』


デイブが政行の肩を抱く。
 『マサ、行くぞ』
 『ああ、腹減ったな』
 『明日の方がゆっくり食べれると思うよ』
 『そうだな。…あ、先に着替えてて』
 『ヤー』

政行は嘉男に近付いた。
 「所長」
 「お疲れさん。着替えたら帰るぞ」
はい、と元気よく返事をした政行は着替えの為、小走りに着替室に向かった。


第一秘書の高瀬は嘉男に近付くと声を掛ける。
 「彼は貴方の所のスタッフですか。どうりで探しても見つからないわけだ」
 「貴方は…」
 「彼には懸賞金が掛けられてます」
 「懸賞金…?」
 「私としては居場所を知らせたくないし、金も欲しいとは思わない。
泳ぐ前に少し話をしました。彼はアスリートではなく人間になろうとしている。自分の為に泳ぐんだ、自分を売るつもりは無い。そう言われて泳がれました。
お願いします。彼を守って下さい」
嘉男は即答していた。
 「彼を手放すつもりは無い」
その言葉に高瀬は安心したのか、微笑んで返した。
 「ありがとうございます。宜しくお願いします」


政行が着替えて戻ってくるまで、嘉男は昔を思い出していた。
俺が水泳をやりだしたきっかけは、先程泳いだ政行の泳ぎだ。
先程の政行の泳力を見て、あのダイナミックな力強いストロークと、しなやかなラインだが力強くパワフルなキックで50mを泳いだバタフライ。
あのバタフライを見て釘付けにされて、バタフライに、水泳に夢中になった。
あの時と同じ泳ぎを見ることが出来たのが嬉しい。驚きもしたけれど…。


待て、さっきの男は何を言ってきた?
アスリートではなく人間になろうとしている?
泳ぐ事しかしなかった奴が、一般の社会人になるには余程の覚悟がいる。
だから、あいつの親は外に出させたくない筈だ。
それでも、誰も何も言ってこない。
知ってるのは父親だけか…。
男だけとはいえ、マシンジムもプールもあるスポーツジム。泳ごうと思えば泳げられる環境だ。
それに、ある意味アスリートは純真な気持ちの塊だ。
もしかして、あいつを人間にさせたのは俺か?

政行の声が聞こえる。
 「所長、お待たせしました」
 「それじゃ、帰るぞ」
 「はい」


その二人の前に、マモル・ボスが立ちはだかる。
 「ボス、聞かれてました?」
 「何だったかな?」
 「ったく、もう…。さっきの二番目の人を買ってください、スカウトして下さいと言いました」
 「ああ、それね」
 「そうです」

嘉男は政行をちらっと見てはマモル・ボスに答える。
 「別に要らんだろ」
 「いいえ、要りますっ」
 「だって、二番目の奴はこいつなんだから」
そう言って、政行を指差した。
 「え・・・?」
マモル・ボスの目は大きく見開かれてる。


違う声が割って入ってくる。
 「やほー。政行君、何番レーンだったの?分かんなかったよ」
 「げっ…」

そう毒付いた政行は嘉男の背中に隠れる。
 「え、今の何?ねえ、政行君、今の何だったのかなあ?」
政行は嘉男の背中にしがみ付き顔を押し付けて、ユウゴから逃げる様に、顔を見られない様にしている。
 「な、何で、ここに居るの?」
 「遊びに来たんだよ」
 「暇人」
 「ねね、今夜一緒に」
 「今夜は用事があります」
 「なら、あし」
 「明日も用事があります」
 「それなら明後日」
 「明後日も用事がありますっ」
 「なら、明々後日」
 「明々後日も、その次も、またその次も用事がありますっ」
 「政行君」
 「俺は所長のお供で来てるんですっ」
 「いいじゃん、キスぐらい」
そう言って、ユウゴは政行の腕を握ってくる。

パンッ!
と、小気味のいい音が聞こえる。
政行だ。政行がユウゴの手を払った音だ。
 「い、嫌だと言ってるでしょっ!しつこいんだもん…」
ユウゴは大仰に溜息を吐き言ってくる。
 「分かったよ、分かりましたよ。今日の所は大人しく下がってあげる。
だけど、次は貰うからな」
 「次なんて無いっ」

その言葉に嘉男は笑っている。
ユウゴはと言うと、苦笑している。
 「政行君…」

マモル・ボスは笑いながら聞いてくる。
 「えらく嫌われてるね。ユウゴ、何をしたの?」
 「エッチしてただけなんだけどな…」
 「それだけ?」
嘉男も言ってくる。
 「嫌がるこいつを拉致って監禁して4日間ずっとエッチしてたんだ。嫌われるのは当然だ」
 「え、拉致に監禁?4日間って…。ユウゴ、それって犯罪だよ」
ユウゴはマモルに噛み付くように言う。
 「お前に言われたくないっ」




俺の気持ちはブレない (17)※水泳対決※

ニューヨークに来て、3日後の夜。
某ホテルで、パーティが催される。
水泳関連会社の親睦会が、毎年、この時期に開催されてるとマモル・ボスは教えてくれた。
そして、余興に会社を代表して一人が選出されて泳ぐんだという事も教えてくれた。
だから、今日は海パン一式を持って行くように、と言われたのか。
そういえば、アメリカに来てからエッチをしないのは、それがあるからなのか。それなら、今夜はエッチしてくるのかな。たまには、俺から攻めても良いな。


そのパーティで、本社のボスとマモル・ボスは連れだって皆と話をしてるみたいだ。
俺はと言うと、壁の華になって料理に舌鼓を打っている。
すると、声を掛けられる。
 『マサ?』
聞き間違いだろうと思って振り向きもしなかったら、今度は俺の顔を覗き込まれて、もう一度声を掛けられた。アメリカでのパーティの知り合いは居ないよ。
 『やっぱり、そうだ!マサ、マサだ。久しぶりっ』
しかも、抱き付いてくるし…。
え、それに俺の事をマサって言った?
政行は、抱き付いてきた相手をまじまじと見ている。
(誰だ、このマッチョは…)
相手は苦笑しながら言ってくる。
 『あー…。あの頃より成長したからな。俺だよ、デイブだよ』

(デイブ?……え、デイブ?)
声に出ていた。
 『デイブ・クラーク?』
 『そうだよ』
二人の声が重なる。
 『Be a long time !!』

デイブが言ってくる。
 『泳がなくなった、と聞いたんだ』
 『うん、スランプになってね…』
 『スランプかあ…。まあ、誰でも遅かれ早かれなるからなあ』
 『でも、もう大丈夫だよ』
 『なら、今夜は泳ぐのか?』
 『そのつもりだよ』
 『嬉しいな。それなら負けた方が』
 『BBQを奢る事』
政行は仲の良かったスイマーと会えたのが嬉しく、デイブと共に話をしていた。

そこに、日本語で話しかけられた。
 「これは、これは…、能無し坊ちゃま。こんな所でお会いするとは思いもしませんでしたよ」
振り向かなくても分かる。
父親の第一秘書の声だ。
俺に水泳を指導してくれて、勝手に一線を辞した元師匠だ。
 「本当に、貴方は他人に迷惑をかけるのが得意ですね。あの女は、貴方に金を掛けて探させてますよ。まさかアメリカに居るだなんて思いもしなかった…」
 「なら知らせば?はした金でも貰うんだな」
心の中では父親に感謝していた。
(どこに住んで何をしているのか知っているのに、誰にも教えてないんだな。ありがとう)


その政行の様子を、恋人である嘉男は遠目で見ていた。
(あの男は、たしか政行の父親の第一秘書。何を話してるんだろう。
しかも、あの金髪マッチョは…、たしかデイブ。)

そして、マモル・ボスも見ていた。
(あれは、アメリカが誇るスイマーのデイブだ。あの男と知り合いみたいだな。あの男は米語が分かるのか、なら作戦を変更しないと…。
それに、あの黒髪と黒縁眼鏡の男は、最近よく見かける人だ。名前は…、なんて言ったかな。
しかし、どうしてあの男に声を掛けるのだろう…)


その二人に声を掛ける人が居た。
 「あれぇ、ボスにマモルだ。ここで何をしてるの?」

声を掛けられマモル・ボスは振り向くが、本店ボスである嘉男は振り向かない。
マモルは、その相手を見ると驚いてる。
 「え、ユウゴ?どうして…」
 「クビになってね、暇だから遊びに来たんだ」
 「クビって、なんで」
 「ボスを殴ったから」
 「え…!ボスを、殴った?」

すると、ユウゴはボスの視線の先に気が付いた。
 「あ、政行君だ」
 「知ってるの?」
 「もちろん。政行君の身体はね、今迄のどの男よりも最高に良かったんだ。今夜は久しぶりに会えて嬉しいな。よし、エッチしようっと」
そう言いながらユウゴは政行に声を掛けようと歩を進めると転げた。
 「ボスー…」
 「俺の長い足に気が付かなかったみたいだな」
はいはい、そういう事にしときますよ、と言いながらユウゴは起き上がる。


アナウンスが入る。
 『それでは皆様。恒例のスイマーによる余興の時間になりました。泳がれる方は準備して下さい』

マモルは声を掛ける。
 「着替えてきますね」
だが、ボスは即答してくれる。
 「いや、良い」
 「え…?」
ボスとユウゴの声が重なる。
 「今年からは政行だ」とボスが。
 「政行君の泳ぎが見たいな」とユウゴが。

 「ど、どうして…」



第一秘書の声が聞こえる。
 「能無し坊ちゃま、泳がれるのですか?」
腹が立った政行は、第一秘書に振り向いた。
 「いい加減にしろよっ。煩いんだよ、あんたに俺の何が」
 「分かりますよ(俺だって一時は世界を目指した人間だ)」
 「いや、あんたは何も分かって無い。アスリート魂を見せてやる」
 「見せつけ過ぎるのは止めて下さい」
 「何を」
 「このパーティで泳ぐ事は、イコール自分を売る事になる。どこまで迷惑を掛けるつもりか?」
 「俺は、自分を売ろうとは思わない」
 「ならば、手を抜く事をして下さい。貴方はご自身の」
 「煩いっ。その台詞は聞き飽きたっ。俺は俺の為に泳ぐっ」

政行はデイブと共に着替室へ向かう。
その後姿に第一秘書は呟いてる。
 「ならば、世界を舞台にして泳いで下さい。こういう場で泳がれると…」


マモル・ボスは二人の言葉に反論出来ずにいた。
(この場で泳ぐという事は、自分を売る事だ。
昨年も一昨年も自分が泳ぎ、一体何人の人間に抱かれた事か。
それは、このスポーツジムのスポンサーになって貰って、ニューヨークで生き抜く為だ。ボス、貴方もそれは分かってる筈だ)


そう思ってると、ホイッスルが鳴るのが聞こえる。
とにかく、あの男の力を見ておかないと。
でも、何番レーンなのだろう。

すると、綺麗なフォームに力強いストロークで泳いでるスイマーが目に映る。
その隣のレーンにはデイブが泳いでる。
デイブは、たしかスランプ中だと聞いたのだけど、脱したのだろうか。

その二人の泳ぎに目を奪われた。
自由形もそうだが、バタフライもパワフルで見応えがある。
だが、デイブの方がコンマ001早かった。
本当にタッチの差だった。
欲しい、彼が欲しい。
そう思ったマモルは社長であるヨシオ・ボスに言っていた。


 「ボス、彼が欲しいです」
 「彼って?」
 「二番目に着いた人」
 「ああ、早かったよな」

だが、ボスである嘉男は乗り気では無い。
マモルは畳み掛ける様に言ってくる。
 「このパーティの主旨を分かってますよね?彼を買って下さい」



政行は溜息を吐いていた。
 「はぁ……、デイブに負けた」
デイブは嬉しそうだ。
 『やったね♪BBQよろしくっ』
 『分かったよ…』


そして、こちらも溜息を吐いていた。
 「はあ…、二番ですか。でも、まだ安心は出来なさそうだ」








俺の気持ちはブレない (16) ※そして、アメリカへ!!※

そして、7月。
毎年、7月下旬から2週間は夏季休暇になる。冬期休暇が無いので、長期間の休みが取れるのだ。Wワークしている人は、そちらに精を出す。していない人は、ゆっくりと過ごせる。

所長であり恋人の嘉男は、毎年、この時期はニューヨークに行く。
政行は、やっと気が付いたのだ。
日本にあるのは本店で、ニューヨークには支店がある事に。
嘉男が、政行に言ってきたのだ。
 「俺は夏休みはニューヨークに行く。政行もおいで」と。
 「ニューヨーク?」
 「ニューヨーク支店に行くんだ。パンフレットを隅まで読んでないだろ」そう言って、パンフレットを渡してくれたのだ。その時、嘉男さんが社長だという事も知ったのだ。



そして、現在。
日本から遠く離れたアメリカの地に着いた。
ニューヨーク支店のボスをしている人が出迎えてくれてる。
 「お帰りなさい」
 「マモル、紹介しておく。一緒に来たのは今年入った新入社員だ」
 「そうですか。初めまして、ニューヨーク支店のボスをしています。マモルです」
 「初めまして、マサユキです」

溜息付いて嘉男さんは言ってくる。
 「お前等、苗字が無いぞ…」
 「あ、忘れてました…」
 「ご、ごめんなさい」
くすくすっと笑いながらニューヨーク支店のマモル・ボスは言ってくる。
 「いえいえ、私も言わなかったので釣られてしまったのですね」
 「ごめんなさい」と、小声で返す政行だった。

嘉男がマモルに声を掛ける。
 「早速で悪いが行きたい」
 「はい、では車を持ってきます。お待ちください」


マモルの姿が見えなくなると、嘉男は政行に言ってくる。
 「マモルはボスだけでなく営業やコーチもしている。言葉がきつい時もあるが気にしなくて良い」
 「はい…」
 「俺は半分ほど仕事だけど、政行はどうする?」
 「行ってみたい」


駐車スペースに向かい乍ら、衛(まもる)は毒づいていた。
お帰りなさいと言ったのに無視された。今迄は無視される事は無かったのに…。
しかもアサミではなくペーペーと一緒に来ただなんて…。
マサユキ、ね。
抜けてる感があるが、ニューヨークでは人は消える場所だ。
大事件で無い限り、警察は動かない。

車を近づけてると、ボスが隣の男と仲良く話をしてるのが目に映る。

パッパーンッ!

クラクションを鳴らすと、こちらを振り向いてくれる。
右手を上げて微笑んでくれる。
マモルは、その微笑に、ゆっくりと車を近づけて少し手前で停める。
荷物を持った二人の男は後部座席へ座る。

後部座席に顔を向け声を掛ける。
 「それでは飛ばします」
 「よろしく」
政行は、はい、と言いながらシートベルトを締める。

車を運転しながらマモルはボスに大まかな事を報告している。
政行は車窓から外を見ていた。
ケネディ国際空港。
マンハッタンには、クィーンズにある地下鉄でクィーンズ周りと、ブルックリン周りの二通りの行き方がある。
その近くには、もう一つ空港がある。
ラガーディア国際空港。
ケネディ国際空港と同じクィーンズにある。

そして、ニューヨークにはもう一つ、合計三空港がある。
ニュージャージー州にある、ニューアーク国際空港だ。

大学に入学して、直ぐの大会ではニューアーク国際空港の近くにあるスイミングセンターで国際親善大会が催され、そこで優勝を取ったっけ。
デイブと一緒に競って、負けたら勝者にBBQを奢るという賭けをしていたんだ。
あの時はデイブに奢って貰った。
デイブ、デイブ・クラーク。今頃、どうしてるのかな。

それと、リトル・トーキョーのスイミングプール。
カナダのモントリオールにあるオリンピック公園のスポーツセンター。
あそこでは本当にお世話になったな。
夏休みの間は、お邪魔して泳がせてもらって子供達にコーチしていた。
覚えていてくれてるだろうか。
嘉男さんとは違い、俺は仕事では無い。
観光だ。

リトル・トーキョーに行ってみようかな。
そういえばサンフランシスコで開催された国際親善大会にも出場したな。
あの時はタッチの差でデイブに負けてBBQを奢ったっけ。
お互い、世界しか見ていなかった。
でも、俺はスランプに陥ってしまった。
それでも、泳ぐ事は諦めてないよ。
デイブ、君と会って話がしたい。


ケネディ空港から車を飛ばす事、約1時間。
マモル・ボスの運転する車は、ある建物の地下へ入って行った。
地下にある駐車スペースに車を置き、エレベーターに乗る。
目的地は最上階だ。
その間、俺は所長に延々と説教されていた。
 「いくら仕事でないと言っても、ここはアメリカだ。
日本では無い。
ボサッとしてると事故に遭うし、痛い目にも遭う。
分かってるのか?政行!」
 「わ、分かってます」


どうやら車の中で俺に話しかけてたらしく、それに気付かず窓の外を眺めてスルーしていた俺に腹が立ってるらしい。
ニューヨーク支店のマモル・ボスはフォローを入れてくれる。
 「まあまあ。誰もが皆、ボスの様にパワフルでは無いのだから…。
それに時差もあるし、飛行機の中では寝れなくて疲れたでしょ?
ゆっくりされて良いんですよ」
 「ありがとうございます…」



その日は、昼食を食べると眠くても我慢していたせいか、早めに夕食を食べ終わると直ぐに寝入っていた。
所長の呟きなんて聞こえない。

 「…ったく、グッスリだな。これでは、エッチ出来ないではないか…」










俺の気持ちはブレない (15)※告白※Rの性描写あります!抵抗のある方はスルーして下さい!!

※R18!性描写あります。ご注意を。※


1週間も経つと痣は消える。
消える筈なのだ。
アサミは、そう思っていた。
だが、政行の身体には新しい痣が出来てる。

まさか、またユウゴか?
なので、ロッカー室で着替えているマサユキに聞いていた。
 「マサユキコーチ、お聞きしたいのですが」
 「はい、何ですか?」
 「そのキスマークですが…。1週間もあれば消えると思いますが、見るからに新しいのが付いてますよね?」
 「あ、あの…、その」
 「もしかして、またユウゴですか?」
 「いえ、違いますっ」
 「それなら、どうして?」
 「こ、これは…、好きな人に付けられたのです……」
 「は?」
アサミは耳を疑った。
 「付き合ってる人、居るのですか?」
そう聞かれ、マサユキは顔が赤くなった。
その反応で確信したアサミは言ってくる。
 「付き合うなとは言いません。だけど、あなたは水泳コーチです。ご自分も皆に裸同様の身体を見せてるんですよ。
でも、まあ…、独占欲の強い女性なんですね…」

 (独占欲は強いけど、その人は女性ではなく男性なんです)
なんて事は言えず、マサユキは俯いてしまった。


そう、アサミコーチの言う通り、痣は消えようとしていたのだ。だけど、一昨日の夜と昨日の夜に抱かれたのだ。恋人となった、自分の上司でありマンションのオーナーをしている嘉男に。
あれから1週間、嘉男も待っていたのだ。


痣が消えたのを見計らい、嘉男は言ってきた。
 「この1週間、我慢してきた。政行、お前に俺の印を堂々と付けたい」
 「印って?」
 「キスマークに歯型等を」
 「え…」
 「やっと、あいつのが消えたんだ。今度は俺の」

だが、政行は嘉男の口を手で押さえ遮った。
 「ちょ、ちょっと待って。どういう意味で言ってるのか教えて」

すると、深呼吸して嘉男は言ってくる。
 「そうだな。きちんと言った方が良いな」
 「うん」

直ぐには言ってくれず、俺の顔をじっ…と見てくる。
恥ずかしくて目を逸らした時、嘉男は口を開いた。
 「俺は、お前が好きだ」 
 「え…」

ばっちりと、二人の目がお互いを見つめる。
 「知り合って半年だけど、期間なんて問題ではない。一緒に居たいと思ってる。
今迄、俺がお前を抱いてたのは…。
お前の気持ちが分からないからだ。だから抱いて、俺の方を見て欲しいと思ってたんだ。」
 「嘉男さん…」
 「それに、明るく振る舞う時もあれば、泣きそうな表情をして大丈夫と言って強がったりする。
どこに、本心があるのか分からない。
他の奴等には見せなくて良いから、俺にだけは見せてくれ。
お前は…、以前ユウゴに言ってたよな。『好きな人が居る』って…。
それは誰だ?ユウゴに対するハッタリか?」

嘉男の言葉を聞きながら、政行の目には涙が溢れ出てくる。
 「ハッタリでは無い。本当に好きな人は居るんだ」
その言葉に、嘉男は黙ってしまった。
 「でもね、俺が好きになった人は…、俺にとって大事な人なんだ。
優しくて誠実で、俺の正体を知っても…、それがどうしたっていう態度を取ってくれる。
俺は惹かれていた。
最初は興味からだった。それが、もっと知りたいという欲が出てきて、今はその人と同じ職場で働けるのがとても嬉しいんだ」

嘉男は黙って聞いてる。
 「俺はね…、俺は、嘉男さんが好きなんだ」


嘉男の一番聞きたかった言葉だ。
その言葉を聞いた嘉男は政行を抱きしめていた。
 「さっき言われてたけど、俺も期間なんて問題ではないと思ってる。俺は1週間前、違う人に抱かれたのだけど、凄く嫌だった。嫌で、堪らなく嫌で…。
このヤロー、テメェなんてどっか行っちまえなんて思ってた。
俺の気持ちはブレてないよ。
絶対に、ここに戻る!
そう思ってたんだから」

嘉男に抱きしめられたまま、政行は言ってる。
 「でもね、さっきの嘉男さんの言葉が聞けて、俺は嬉しい。
どういうつもりで俺を抱いていたのか分からなかったから。
本当なんだよね?信じても、良いよね?」
 「ああ、もちろんだ。信じてくれ」
その言葉に、政行は嘉男の首に腕を回し自分からも抱きしめる。
 「嬉しいっ」
 「俺も嬉しいよ。キスしたい…」
 「うん…」

嘉男は政行の顎に指を掛け上向かせると、その唇に触れる。
政行の身体は反応していた。
ビクッと揺れ、下半身の中心部に熱が集まるのが自分でも分かる。

唇を離し、政行の顔を見ると真っ赤になっている。
 「政行…、抱きたい」
 「優しくしてね」

そのはにかんだ様な表情の笑顔を見ると、笑い慣れてないのが分かる。
だから、最初は優しくしていた。
 「ん……」

だけど、途中からは手加減はしなかった。
 「あっ、あ、あ……」



だから、政行の身体のあちこちにキスマークが散らばって付いてるのだ。
 「ウェットスーツを着るのだから、堂々と付けられる」
と、言ってくる始末だ。


だから、アサミコーチに言われても、嬉し恥ずかしになってしまうのだ、
お願いだから、それ以上聞いてこないで。
恥ずかしい……。

それに、ウェットスーツでのレッスンが定着しつつあるのだ、
脂肪の重みが感じられない、という事で好評なのだ。
もちろん、売れ行きも好調だ。











☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
やっと告白して、目出度く『恋人』と、なりましたね。

しかも、性描写があります。
連投になってますが、ご容赦を。



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俺の気持ちはブレない (14)※アサミコーチの正体は、腐な男子※

政行は嘉男に抱かれていた。
嘉男の言い分はこれだ。
 「あいつが付けたのを俺が消毒してやる」

そう言って、全身にキスマークを付けてくる。
 「あ・・・」

 「くぅ……」

感じてしまい声が出てしまう。
嘉男は執拗に痣を付けてくれる。
嘉男に抱かれ、それを甘受してる自分が居る事に政行は気付く。
もっとして貰いたい。
もっと求めて欲しい。
俺は、嘉男さんが良いんだ。



翌日。
仕事場に行くと、アサミコーチは既に来ていた。
真っ先にアサミコーチに声を掛け、休んでいた事を謝った。
何処で何をしていたのか。
素直に言うと、アサミコーチはこう返してきた。
 「あの後、セキュリティビデオを見たら映ってました。ユウゴがマサユキコーチを殴って拉致ったところが。で、あのメールはユウゴが送ったの?」
 「はい、そうです」
 「脱いで」
 「え?」
 「あいつが何もしない、という事は無い。抱かれたのでしょ。脱いで見せて」

政行は薄手のカーディガンとTシャツを脱ぐと、息を飲む声が音が聞こえてきた。
アサミコーチの声は震えてるみたいだ。
 「あ…んの、ぉ…。あいつはー!」

叫んだあと、アサミコーチは一気に言ってくる。
 「どうするの、こんなに痣を付けられてっ!貴方はジムではなく水泳なんですよっ。
しかも、背中にまでっ………」
 「大丈夫ですよ」
 「何が、だいじょ」

政行は、昨日買って帰った物をアサミコーチに見せた。
そう、嘉男にも見せた物だ。
 「これがありますから」

政行は自分の身体に当てて見せる。
それを見せられたアサミは絶句してしまった。
政行は続けて言う。
 「長袖長ズボンなので、大丈夫です」

アサミコーチは、まだ黙ったままだ。なので、もう一度、アサミに言う。
 「アサミコーチ、大丈夫ですよ」
アサミは、やっと声を出してきた。
 「それを着てするの?」
 「はい、そうです」

着替えてきますね、と言って政行はロッカーに向かった。


アサミはユウゴに電話を掛けると、相手はワンコールで出る。
 『アサミから電話だなんて嬉しいな』
 「お前は…、マサユキコーチに何をしたっ!なんだ、あの痣はっ……」
 『あれ、休まずに行ったんだ。政行君は真面目だねー。なら見学に行こうかな。あの痣だらけの身体でレッスンに入るだなんて、意外と度胸あるんだね』
 「来なくて良い」
 『いや、行く。だって、俺、中出ししてそのまま帰したからな』
 「本人は元気そのままだぞ」
 『え…?もしかして鈍いのか?』



毎週木曜の昼は研修時間だ。
政行は持って来た長袖長ズボンを身に付け研修を受ける。
その着替え終わった政行の姿を目にした所長とアサミは釘付けになり、思わず手で自分の一部分を隠していた。

身体のラインが綺麗に出て腹割れの部分も微かだが割れてる様に見える。
筋肉も隆々と付いてる。
襟元は顎までびっしりと詰まっていてファスナーで開閉出来る。
両腕とも手首までの長さで痣なんて見えない。
ズボンは海パンは履いてないみたいだ。
前部分は厚地なのか、在るべきモノの存在は見受けられる。
ズボンの長さは足首まである。


所長である嘉男は、その姿を見ただけで、その一部分が起ってしまい…。
(これは生理現象だ、生理現象、生理現象…)と、自分に言い聞かせていた。

アサミは(眼福もんだ…。しっかりと目に、脳に焼き付けておこう。良い物を見させて貰った。御馳走様です)と、思っていた。


当の政行は、そんな二人の思惑なんて考えもせずにシャワーを頭から浴びる。
そのシャワーの水滴が、政行の着てるウェットスーツを濡らす。
濡れると……。
そのウェットスーツは、更に政行の身体のラインを浮かび上がらせる。
胸の位置にある2つの小さな突起。
腹割れの部分にズボンの前部分。
筋肉の付き加減も分かる。


ヤバイ…。
これは、とんでもない姿だ。
押し倒してしまいそうだ。
でも、肝心のユウゴの付けた痣は、すっかり隠れていて見えない。


研修時間も終わり夕方。
先に食べ終わったアサミは、バイトに来たサガミコーチに声を掛ける。
水泳エリアで販売している物を渡し、今日はこれを着てレッスンに入る様に、と。
手渡された物を見て、サガミコーチは思わず聞いていた。
 「あ、あの…、これって……」
 「マサユキコーチも着てるんだ。二人でよろしく」
 「は、はぁ……」



サガミコーチは、着替えてスタッフルームに入ってくる。
 「あは、なんか恥ずかしい…」
 「あ、サガミコーチも着られたのですね。俺も着替えてきますっ」
そして、サガミコーチの隣にはマサユキコーチが並ぶ。

所長席から見ていた所長は、やはりマサユキコーチの方に目が行く。
アサミコーチは…。
(うん、やはり一人より二人だな。こうして見ると、サガミコーチも良い身体してるんだな…。
二人とも、ありがとう)

そう、アサミコーチは腐男子なのだ。
こうやって拝めるのが、とても嬉しいのだ。
それに、大学卒業するまでは水泳教室に通っていたのだ。
男の水着姿を見たいが為に…。


その夜の19時と20時のレッスンに通ってきてる成人生徒さん達は、二人の恰好に目を奪われてしまった。ショップで買って帰る人も居たり、次回買うと言っては予約を取ったり…と、水泳エリアは予想外の売れ行きを出した。

次回からは身体のラインがくっきりと分かる姿が何体も目に入るのか。
おそらくガリは居ないだろう、居てもデブ…。
そう思っていたアサミだった。


1週間後。
あのお腹ポッコリの三段腹でふくよかな成人生徒さんがウェットスーツを着ると、贅肉部分が引き締まって段無しの腹になっている。


 「嘘だろ…」
思わず声に出ていたアサミだった。
だが、所長は、その生徒さんに声を掛ける。
 「社長さん、いつもと雰囲気が違いますね」

社長さんと呼ばれた生徒さんは、ご機嫌だ。
 「そうだろ、そうだろ。若い頃はもっと引き締まっていたんだよ」












☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
そして、自分用の誕生日プレゼントの正体が分かりましたね~

今話では、アサミが腐男子だとバレル話です。

(。・ρ・)ジュル



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俺の気持ちはブレない (13)※嘉男視点※R18!!性描写あります。18歳未満&抵抗のある方はご遠慮ください

※嘉男視点※R18!!性描写あります。18歳未満&抵抗のある方はスルーして下さい。



久しぶりのエッチ。
嘉男は怒りを抑えることが出来ずに政行の上半身に噛り付く。
最初は乳首に。
腹が立った。
相手はユウゴだと?
あいつと一緒に居たのか?
……こんなにも痕を付けやがって。
俺だって我慢して脚の付け根にしか付けてないっていうのに…。

あいつは、前後だけでなく口の中に放ったりしたのか…。

もう許せんっ。
許せん、許せん……………。

しかも、孔がゆるゆるだ。
政行の声が漏れる。
 「あ…」

指を押し入れると、何かが纏わり付く。
もしかして、放ったままなのか?
そのままにして………。


嘉男は政行を担くと、今度は2階に上がり風呂に入る。
政行は急に風呂場に連れて来られて意味が分かって無いのだろう。
キョトンとしている。

シャワーのカランを緩めシャワーヘッドから勢いよく湯が出てくる。
再度、政行の孔に指を入れて中のモノを掻き出し流してやる。
政行は感じているのか、声が聞こえる。
 「くっ…、ふっ……、ぅ……」

 「ぁ…」
 「俺にしがみ付いとけ」
 「ん………」

ギュッと背中に腕を回してしがみ付いてくる政行の背中を片手で支える様に抱きしめる。
その内、中に在ったモノは流れ出なくなった。
ユウゴ、お前は何処まで邪魔してくれる気だ。


 「っ…」
ふいに肩に痛みを感じる。
見ると、政行がしがみ付いて俺の肩を噛んでる。もしかして感じてるのか…。
そう思い当たると、まだ政行の中に挿してる指を動かす。
声は聞こえないが、俺の肩を噛んで声を出さない様にしてるみたいだ。

政行…。
中の指を3本に増やすと、微かだが声が漏れ聞こえてくる。
嘉男は言っていた。
 「我慢しなくて良い。聞かせろ」

指を動かす度に声が聞こえる。
ポイントが変わってる。
今度は抉る様に押し入れる。
 「あ、ぅん…」

 「よ・・、よし…、ぉ… 」

俺の名前。
こいつはユウゴに抱かれながらでも俺の名前を口にしてたのか?
政行、お前の好きな奴は誰だ?


政行の孔の中を広げ、そこにシャワーを当てる。
シャワーに勢いがあったのだろう、声が聞こえる。
 「ん、ん、んっ……………」

石鹸を手に取り泡を立て、先に孔の中を洗い、身体を頭から足先まで洗ってやる。
一度だけでは落ちないだろうと思い、二度洗いしてやる。
ついでに自分の身体も洗い流す。
政行は、真っ赤な顔をして恥ずかしがってる。
自分で洗うとか、交互に洗いっこしようとか言ってたが無視だ。
中々落ちない痣を見ると益々腹が立ってくる。
政行の顔は幾分がサッパリしてきた。

今は6月で寒くはないがシャワーだけでは心許無い。
なので湯を張って二人一緒に湯に浸かる。
ザバッ…と、お湯が溢れる。
お湯の中で、政行は背を俺に向けてじっ…としている。
恥ずかしいのだろう、耳まで真っ赤だ。


抱きしめたい。
好きな奴は誰なのか分からないけど、今、この時。この時だけは俺を見て感じて欲しい。
そう思っての行動だった。
後ろから抱きしめ片方の手で胸を揉み、もう片方の手では乳首を抓る。
政行の身体が少し揺れては声が聞こえる。
 「ふ……、ん……」

腹も揉みたいが筋肉が割れており揉めない。なので、そのまま下に手を這わせる。
 「あ…!」

首筋に唇を這わせ肩を甘噛みする。
 「ん……」

俺の肩を噛んでくれたんだから、おあいこだ。
何度も何度も甘噛みする。
 「あ…、ん………」

政行の中心に手を当てると既に固くなっては溢れてるのが分かる。
ねちゃねちゃしているからだ。そこをなぞり乍ら扱いてやる。
 「あっ・・!あ、あ、あ……」

政行の身体が仰け反り、腰が動いてる。
 「ふ・・、も、イク……」

まだだ、と思い付け根を握ってやる。
 「んっ、」

ゆるゆるの孔の中に俺自身のを押し当てると、政行の尻を掴んで押さえる。
 「ああっ…!」

勢いよく中に入り、政行の尻を押さえ込む。
何も言わず、政行の身体を上下にゆっくりと動かしていく。
ぎりぎりまで持ち上げ手を離すと、政行の身体は自身の重みで落ちる。

 「ぅ……」
嘉男は、思わず声が漏れていた。
最初はゆっくりと、段々とスピードアップさせ上下に突き動かしていく。
 「くっ、ふ、ふかっ……」
 「まさ……」


俺のだ。
政行、お前は俺のだ。
誰を好きになったのかは分からないが、俺の方を振り向かせてやる。


そのまま一発ヤると、再度シャワーで流す。
今度は少し熱めの湯に浸かり、風呂から上がる。
バスロープを身に付けると、そのまま政行を抱きかかえ下に降りベッドに連れて行く。
声が聞こえてくる。
 「え・・、ちょっと待って、まだ食べ終わって無い」
 「煩い」
 「それなら片付けるだけでも…、お願い」


現実に引き戻されてしまった。
でも腹が空いてるので寿司だけでもパクつく。
 「なんで、こんな贅沢な食事なんだ?」
 「だって、今日は俺の誕生日だよ。誕生日ぐらい贅沢したいじゃない」
 「誕生日?」
 「そうだよ、6月生まれなんだから。今日で23歳だよ」
 「おめでとう」
 「ありがとう」

あ、そうだ。自分用にね、プレゼントを買って帰ったんだ。
そう言って、スポーツ店のロゴが入ってる袋を見せる。
 「今日ね、帰りに買ったの。見る?」


頷くと、政行は包装紙を剥がし、中袋から取り出した物を自分の身体に当てて見せてくれる。
嘉男は思わず聞いていた。
 「え…!それを買ったのか?」

政行はニコニコとしながらこう返してきた。
 「高かったけど、これなら大丈夫だよ」



そりゃ高いだろう。
しかも、黒と紺の2着も…。











☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
ハッピーバースディ♪
今日は、嘉男視点のR18!です。
18歳未満&抵抗のある方はご遠慮ください。

しかし、自分用の誕生日プレゼントに何を買ったのでしょうねww


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