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雅治の春休み (10) ※仮の。。。.※

そのお母ちゃんの言葉を聞き、思わず二人とも噴き出していた。

ぶっ…!


 「え、お、おか…」
 「声を出さない様にするとか、エッチしないとか気を使え、って言ってるの」

俊平は顔を両手で隠し言ってくる。
 「あー…、だから言っただろ。声を出すなって」
 「だって、だって…」

お母ちゃんは、立ち上がろうとしている。
 「こうやってゴマ擦れば良いと思ってるのだろうけど、そっちの気の使いようをして欲しいものね」
 「おかあ」
 「だからっ!ここに帰ってくる時は、俊ちゃんはソファで寝る事」
 「お母ちゃんっ、夏は良いけど冬は」
 「分かってるわよ。それが嫌ならホテルに泊まりなさいっ」

俊平は素直に返していた。
 「そうですね。申し訳ありませんでした。ここに泊まる事を許可してくれたのに、その好意に甘えてしまってました。気が付かずに、すみませんでした」

その言葉を聞いた治は、噛み付きたい気持ちを抑えた。
 「ごめんなさい…。明日は早朝なので、今夜は駅近くのホテルに泊まります」
お母ちゃんは一言だけだった。
 「うん、そうして」



そして、荷物を持ってホテルの部屋に入った治は、俊平に謝っていた。
 「ごめんなさい…、俺」
 「いや、最初っから、こうしてれば良かったんだ」
 「でも」
 「俺が悪かったんだ。おばさんの好意に甘えていた。でも、もう行かれないな」
 「お客さん用の部屋がないから…」
 「気にしなくて良い」
 「でも」
 「今夜は気にせず、エッチ出来るぞ」
 「明日にしよ」
 「何で?」
 「寝過ごしそう…」
俊平は笑いながら言ってくれる。
 「それもそうだな。お前は寝るのが趣味だもんな」

否定できない自分が悔しい。

でも一人で帰って来るには良いけど、俊平と一緒だと別々に泊まるか、ホテル宿泊のどちらかを選ぶのかあ。お金も大変ね。俺、バイト出来ないから、尚更だわ。



東京のマンションに戻ると、俊平は俺の頭を優しく叩きながら声を掛けてくれた。
 「お疲れ様っていう感じだな。治、この春休みはどうだった?」
 「んー…、なんか考えさせられたっていう気がする」
 「そうだな。俺も考えさせられたよ。でも、気の使いようが、いかに大事かというのが分かったよ」
 「でも、俺は俊平と一緒に居るからなっ。離れたくない」
 「治」
 「俺は、一緒に居たいの。そりゃ、すっぽんのせいにしたくはないけど…」
 「そうだな。あのすっぽんが原因でエッチする事になったんだ」
 「そうだよ、こうなった原因は彰君だよ」
 「やっぱり、彰の邪魔をして良かったな」
 「いや、邪魔し足りない」

治は息まいている。
 「俺は絶対に許さないからな。未来の息子になるつもりも、未来の父親にさせる気も無いっ!
彰君なんて、大嫌いだっ」


そんな治を見て、俊平は思っていた。
 (いや、ただ単に俺たちが付いて行かなければ良かっただけなんだけどな。
彰、どんなに頑張ってもお前は治の父親にはなれないよ、御愁傷様)





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そして、おまけへと続きます。。。

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雅治の春休み (9)

あれから、俺視点なんだけど、と前置きして、あの時の事を話したんだ。
話し終えたら、西田先生は「よし、録音完了!」と嬉しそうな表情で言ってきた。
なにが録音完了なんだろ…と思ってたら、いつの間にか手には見覚えのある録音レコーダーを持っていた。
あ、もしかして今の話…と思っていたら、俊平は西田センセーの胸倉を掴んで殴り込みそうな雰囲気だったのだが、それを阻止する事は出来なかった。
だって、西田センセーが言ってくるんだから。
 「まあ、素直に殴られてやる。これがギャラだと思ってな」と。
そしたら、素直に俊平はやっていた。
 「そうか、そうかよ…。この、ジジイがー」

だが、俊平の的は、その録音レコーダーだった。
すかさず西田が他の顧問にレコーダーを投げ、俊平の拳はレコーダーを受け取った顧問の顔を叩いたが、すでにレコーダーは違う他の顧問の手に渡っていた。その顧問の手にしているレコーダー目掛けてキックしてるし…。
だけど、コンマ瞬ほど遅く、他の顧問の手から手へとレコーダーは飛んでいき、西田センセーの手元に戻ってきたレコーダーは、何故かひしゃげていた。
 「うー…」
 「痺れる…」
 「ってえなあ…」
 「お前、ほんと磨きに磨き掛けてんだな」
俊平は即答だった。
 「高校生相手より大学生相手の方が動きが俊敏なんだよ。それに何を考えてるのが分からないからな。お前等も、高校生ばかり相手にして、それ以上腕を鈍らすなよ」
 
 「言ってくれるよなー」
 「刺激が無いからなあ」

俊平は俺の方を向いて言ってくる。
 「ほら、帰るぞ」
 「は、はい…」



俊平と治は知らない。
西田の他にも、録音していた人物の存在を。
 「西田先生」
 「あ、校長先生」
 「それは使い物にならないだろう。私も録画していたから、後でDVDに焼いてあげるよ」
 「え、録画って…、頂いても良いんですか?」
 「あいつの殴りと蹴りのも録画したんだ。それも付けてあげるよ」
 「ありがとうございます。何かがありそうな予感がするのですが」
 「先に校長室に来てくれるように言ってくれたのだろう?そんな粋な事をしてくれた西田先生に感謝してる、そのお礼だ」
 「そう言われると嬉しいです。有難く頂戴いたします」



そして、帰宅途中に拳骨を食らったのだ。
 「ったいよぉー」
 「まったく、お前は…。いつの間に、お喋りになったんだが」
 「俊平、東京に戻ろうよ。俺、東京が恋しい」
 「そんなにも東京が良いか?」
 「ここは、高1までの俺を思い出させる。嫌な事もあったけど、俺は俊平と東京に居たいんだ」
 「治…」
 「それに、エッチするにも気兼ねなく出来るからね」
 「ったく、お前らしいっちゃ、らしいけどな…」
 「しゅ…」
 「分かったよ。明日になったら戻ろう」
 「今日でも良いんだけど」
 「おばさんに言わないといけないから、明日の朝な」
それ言われると何も言えない治は素直に頷いた。



その晩は、治と俊平の2人合同で夕食を作り、3人で食べた。
その時、治は「明日、東京に戻る」と言うと、母から睨まれてしまった。
 「いい事、2人とも?」
 「ん、何が?」と治は聞き返していた。
 「この家に帰ってくる時は、俊ちゃんはリビングのソファで寝て貰うからね」
その言葉に俊平は聞き返していた。
 「え、ソファですか?」
 「そうよ、私が何も知らないとでも思ってるの?」
 「いったい、何の事を」



あろうことか、お母ちゃんの言葉は想定外な事だった。
だって、こう返してきたんだ。
 「治とエッチしてたでしょ」





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朝は楽しく過ごした治に、夜はお母様からのキツイ一言。
バレてたのね(汗)

雅治の春休み (8)

西田センセーは声を掛けてきた。
 「お疲れさん。でも、あの走りは無いぜ。最後の700m以外は、本気で走っただろ」
 「だって、緊張してて…」
 「まあ、お蔭で、うちの部員だけでなく、他の部活の奴等の目も覚ました結果になったが」
 「ごめんなさい。俊平センセーからも言われてたんだけど、いざとなったら…」
 「誰かに教えるのは初めてか?」
 「はい、そうです」
 「なら、いい勉強になっただろ」
 「緊張のどん底に居たような気分…」

わはははっ…。

西田センセーの笑い声が、俺を安心させてくれた。
 「西田センセーは、どこの学科に所属していたのですか?」
 「大学か?」
 「はい」
 「教育課程だよ。お前さんと一緒だ」
 「初めて、他人に教えた時って、どんな感じでした?」
 「んー…、俺は1年の時から教えてたからなあ」
 「え、そんな時から」
 「でも、一番最初の時は、今でも覚えてる。こんな走りしか出来ない奴等に、どう説明すればいいんだ。ばっかやろー!って思ってたよ。で、俺の走りは絶対に見せなかったな」
 「え、見せなかったって…」
 「俺が一番最初に説明した時は、3DCGでスライドショーを作り、それを見せてやったんだ。
あれは成功だった。誰もが見入ってくれた」
 「なるほど、そういう手があったか。ところで3DCGって、立方形?」
 「立方…、って。わはははっ…。」
西田センセーは笑い出した。
 「それ言うなら、立体だ。ちなみに、お前のお得意なイラストは2DCGと呼ばれてる」
 「ああ、なるほど、納得です」


西田センセーと話してると、俊平が戻ってきた。
 「何を話してるんだ?」
 「治の走りは目にキツイって言ってやってたんだ」

俊平は俺の方を向いて言ってきた。
 「お前、思いっきり走っただろ。アップ程度で良いから、と言ってやったのに」
 「だって、緊張して…」
 「700だけ緩めやがって…」
 「あ、分かるんだ?」
 「あのな…。いくら長短違ってても、毎日、見てんだ。それぐらい分かる」
 「お見それいたしました」

西田センセーは言ってきた。
 「お前等は、ほんとに仲が良いよな」
その言葉に即答したのは俊平だった。
 「手間ばかり掛けさせてくれるから、本当にこいつは…」
その言葉にムカついたので、西田センセーにはっきりと言ってやった。
 「西田センセー。俊平センセーに、人の成績を伸ばす言葉を教えてあげてください」
西田センセーと俊平の言葉がハモル。
 「そういうのは、人、それぞれだ」
 「え、なんで二人揃って同じ言葉なの?」


 「しっかし、寒いなあ…」
 「やっぱり東京は、こっちより温かいか?」
 「人間関係は同じぐらいかな。外気温は、東京は建物があるから遮ってくれる」
 「治も、成長してるんだな」
西田センセーに、頭をポンポンと叩かれてしまった。
あれ、俺、何か変な事を言ったか?
西田センセー、ご機嫌になってしまったじゃん。

すると、西田センセーは胡坐を掻いて座ってしまった。
え、アレが始まるのか。
長いんだよなあ…。
そう思ってたら、俊平が声を掛けてくる。
 「アレが始まってしまう。治、帰るぞ」
 「もちろん」
だが、陸上部の顧問は楽しそうにしてる。
 「お、西田先生が胡坐を掻いてるぞ」
 「皆、集まれー」

部員たちも西田センセーの近くに陣取り、話を聞く態勢に入ってしまったみたいだ。
俺は俊平と帰る支度をしていた。
だが、話し声が聞こえてくる。
 (うん…。待てよ、これって…、この話って、いつもの体験談でなく……)
思わず、その態勢の中に入ってしまっていた。


 「あれ、治?治、何処だ?もしかして、あいつ捕まったのか…」



西田センセーの話が終わり、俺は感動していた。
そういう背景があったのか。
俺は、初めて知った。
すると、怖い位の低音ボイスが響き渡ってきた。
 「西田ぁ…。なんて事を話してるんだっ!人の了解を得ずに、そんな事を話すもんじゃないっ」
 「あれ、居たの?帰ったものだとばかり思ってたよ」
 「治が居ないから、捕まったものだと思ってたら…。聴衆に紛れて聞いてるし…」
 「そうなんだぁ」
 「自分の体験談を話せよっ」
 「いや、今の話の方が良い、とすっごく評判良いんだ」
 「だーかーらー…」

 「いいじゃないか、眼鏡先生。俺たちの身にもなってみろよ」
その言葉を発した奴に振り向き睨み付け、俊平はきっぱりと言ってやった。
 「だからと言って、俺の話を聞いても面白くもなんともないだろ」
 「いや、楽しいよ。なあ?」
話を振られた他の顧問も頷いてる。
 「うんうん。西田先生の体験談を聞くよりも、人間味溢れてて良いと思うよ」
 「そうそう。聞かされてる、という体験談より、お前等の話の方が断然に面白いよ」


しかも、治まで話に乗っかってくる。
 「俺、初めて聞いたよ。そして、初めて俊平センセーの事を知った。
そんなにも思われてたなんて、知らなかったんだ」
 「治、お前…」
 「俺は、嬉しいよ。俊平センセーの事が分かって」
 「お前」
 「まさか、あのマジの走りと跳びの背景が、これだったなんて知らなかったよ」

西田先生が、治の言葉に乗っかってきた。
 「マジの走りと跳びって、何だ?」
他の顧問まで聞いてくる始末だ。
 「あの時、公道を妨害したっていう走りの事か?」
その言葉に、治は嬉しそうに応じている。
 「そうそう。バスとか車の邪魔をしてるようでしてない走りと跳びの事だよ」

 (冗談じゃない。誰が喋らすか)
そういう思いで、治に話をさせないように叫んでやる。
 「治っ!や」


長短の顧問が俊平センセーの口を塞ぎ、羽交い絞めにしていた。
西田センセーが目を輝かせて聞いてくる。
 「で、その話、聞かせて」



詳細は、こちらで
 ↓↓↓
『君と一緒に…』
 第43話第45話参照




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雅治の春休み (7)

そして、週末。
学校へ歩きで向かった。
なぜ、歩きなんだ。
まだバスの方が良い。

先に校長室へ向かう。
あの校長先生、まだ居るのかな。


俊平がコンコンッと小刻みにノックする。
 「はい」
 「西田先生から話を頂きました。先に、こちらに向かう様にと。よろしいでしょうか?」
 「どちらの方かな?」
 「た…、雅と申します」
 「雅?」

ドアが開き、校長先生が出てきた。
え、校長って自分からドアを開けるのか…?
そう思っていたら、校長先生の方から声が掛かってきた。
 「…俊平?」
 「はい、そうです。校長先生、ご自分でドアは開けない様にして下さいね」
 「久しぶりだな。入れ」
 「ありがとうございます。失礼します」


俊平は俺を前に出し、校長先生に話し掛けた。
 「御無沙汰しております。西田先生からお聞きしております。校長先生に就任されたと。
おめでとうございます」
 「4年振りだよ、久しぶりで良いんじゃないかな。ありがとう」
その人は、俺の方を向いて言ってきた。
 「君は…、あの高校に行く前に私と話した…、あの雅君か」
 「え…、嘘、教頭先生が校長先生に?お、おめでとうございますっ」
 「ありがとう。元気そうだね」
 「はい、元気一杯です」
 「うん、君らしい言葉で良かったよ」

俊平は話し出す。
 「今日は、陸上部員の士気を高めさせたいので、来て貰いたい。と言われて来ました。
その前に、校長先生に挨拶してからと言われまして」
 「そうか。それは、ありがとう。あの先生も粋な事をしてくれるものだな」
 「これぐらいしか出来ませんが、西田先生にはご迷惑をお掛けしたもので」
 「まあ、話はそれ位にしようか。走りたいのだろう?走りたいという表情をしてるぞ。私にも、見させて貰いたいな」
 「はい。それでは、後ほど」

失礼いたしました。
そう言って、2人揃って校長室から出た。


 「なんか緊張する」
 「誰が見てようが、いつもの自分を出せばいい」
 「ん、そうする」
 「アップ程度で良いからな。本領出すなよ」
 「分かってるよ」
そう返事したら頭を叩かれた。
 「なんで叩くんだよっ」
 「言葉の使い方を勉強しろ」
まだ高校生だった頃の方が、言葉使いは丁寧だったのに…。
と、俊平はぶつぶつ言ってる。

あー、そうか。
俺、大学に入って気が抜けてたのか。
これはヤバイ、ヤバいぞ。
気を引き締めて教育実習に望まないと、教育課程学科から干される。
思いっきり気を引き締めてたら、俊平に笑われた。
 「なんで笑うのですか?」
 「いや、お前って…、本当に極端だよな」
 「何の事ですか?」
俊平は俺の頭をポンポンと軽く叩いてくれる。
 「何でもない。軽く流すつもりでやれよ」
OKです、と返事をしてグラウンドの陸部練習場へと走っていった。




 「えー、知ってる奴もいると思うが、元々、ここの顧問だった眼鏡先生と、元気なチビ高校生だ。
今日は、皆に走りと跳びについて説明をして貰う。今後の皆の活躍にプラスになる様にな」
ほいじゃ、よろしく。
そう言って、西田先生は降ってきた。
 (誰が元気なチビ高校生だよっ)
と心の中で罵りながら、俊平の言葉を聞く。
 「4年前まで、ここで英語を教えてました。部活中は、英語で説明して、日本語で返されてましたけど、皆はどちらが良いですか?英語で説明した方が良い?」

 「質問良いですか?」
 「はい、何でしょう?」
 「英語で説明されても意味が分からない場合は、どうすれば良いのですか?」
 「1年間、私の英語で部活をやってた生徒たちは、英語の成績だけは伸びたようです。
それでも、皆は今日だけなので、日本語の方が良いかもしれないね」
一同が、ほっと安心をしたのだろう。そんな表情だ。

うん、俺だってやっと慣れたんだよ。
毎日毎日、英語で話し掛けてくるんだから、ったく、このスパルタ教授め。

そして、俊平は長距離についての走りについて説明し、それを実際にやって見せた。
歓声は、本当に凄かった。

俊平はアップのつもりで走ったのだろう。
本気の走りでない事は知っている。
本気の走りは、あの時、俺は見たんだ。
4年前の、あの時。
あの一度だけだ。
俺の頭の中では、公道を走り走行車を軽々と跳び越えてる俊平の姿が浮かんできた。

すると、声が聞こえてきた。
 「次は、短距離、及び巾跳びの説明です。治先生、よろしく」

え、もうかよ。早くねえか…。
でも、治先生って、なんか良い響きだな。
思わず緊張していた。
 「えーとぉ、言葉では言い表せないので、実際に走り、跳んでみます。
それを見て、皆さんの中で考えて頂けたらと思います。では」

先に300mを走り、500mと100mに700mの順番で走る。
アップのつもりでと俊平に言われていたが、緊張で身体が動かなくなっていたので思いっきり走ってしまっていた。
 「すげー」
 「はえー」
 「あっという間じゃん」

そして、巾跳びと三段跳びを跳んだ。
先程の走りで身体の緊張が解れたのもあり、軽く流すつもりで跳んだ。
 「すっげー」
 「かっこいー」
 「三段って踏みこむタイミングが難しいのに…」

皆の前に戻って軽く一礼した。
 「見て頂き、ありがとうございました。特に三段は踏み込むタイミングが難しいです。
歩幅という言葉がある様に、自分の跳ぶ幅を見つけていくものです。でないと、アウトを貰う羽目になります。えーと…、すみませんっ。こういう事しか言えず、結局、何をしに来たんだ…?という自分ですが…」

パチパチと拍手が聞こえ、西田先生の声が聞こえてくる。
 「まあ、治には、まだ説明は無理だろうと思っていたよ。
でも、皆にもいい刺激だったと思う。スポーツ全般に言えるが、 『今の自分に満足するな』という言葉がある。コンマ01でも良いので、早く、また高く目標に近付くように足掻いていく。この足掻き方が一番の曲者なんだ。それを説明するのは難しいものがある。
それじゃ、皆。各自、練習開始っ」

 「はいっ」
皆が、各々の練習を再開しだす為に動き出した。




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治は先生というガラではなさそうですね(-_-;)

雅治の春休み (6)

彰君の仕事が終わる時間を見計らって、警察署に向かう。
制服を脱ぎ、私服に着替えた彰君は俺に気が付いたみたいだ。

案の定、彰君は紳士服の店に行くつもりみたいだっだので、言ってやる。
 「彰君、服は要らないよ」
 「え、だって」
 「俺、昨日御馳走になったし、今日は俺が夕食を御馳走してあげようと思って来たんだ」
 「え、いや、だって、まだ学生に…」
 「奢らせて、ね?」

彰君は苦笑してる。
 「分かったよ。なら、ラーメンを奢ってくれ」
 「うん。って言うか、行きたい店には予約入れてるんだ。こっちだよ」
 「え、予約って…」


彰君の手を引っ張って行く。
ホテルではないが、全国チェーン店の店だ。
東京に居る時に、何度か俊平と一緒に食べに行った店が、ここにも出店してるので来ただけなんだけど。ここって、美味しいんだよね。
 「へえ、中華か」
 「うん。東京にも出してる全国チェーンの店でね、美味しいんだよ」

中に入ると、既に来てたらしく俊平が手を振ってくれるのが目に映った。
 「お待たせ」
彰君は驚いて目を点にしていた。
 「え…、千鶴さん…」
だが、俊平はすかさず茶々を入れてくる。
 「俺も忘れるなよ」
 「もちろん、忘れてないよ」

お母ちゃんが彰君に声を掛けてる。
 「昨日は御馳走様でした。今夜は私たちが奢るから、一杯食べてね」
 「え、良いんですか?」
 「うん、良いわよ」
 「あ、ありがとうございます」


彰君は小声で言ってくる。
 「治…」
 「なに?」
 「ありがとう」
 「なにが?」
 「またまた…」
なにやら彰君は嬉しそうだ。
もしかして、俺がデートのセッティングをしたとか思ってないだろうな。
俺はさせたくないんだけどね、でも俊平が言ってきたんだ。
 「すっぽんとは比べ物にならないが、食事を奢ってやる。貸し借りを付けたくない」って。
その言葉に、お母ちゃんが乗ってきたんだ。
 「そうね、俊ちゃんの言う通りよ。治、夕食に誘ってあげて」って。


酒を飲まない俊平に、彰君は聞いていた。
 「なんで、お前は飲まないんだ?」
 「車なんだよ」
 「なるほど、運転手ね」
 「警察関係者が、ここに2人居るんだ。飲んで運転出来ないだろ」
 「たしかに」



昨日のすっぽんも美味しかったが、やっぱり俺には今夜の中華の方が嬉しい。
7人前のコースを頼んだのに、あっという間に無くなり、単品でも頼んだほどだ。
4人で28,390円だなんて食いすぎか?
いや、酒飲みが2人居たからな。
お母ちゃんもそうだが、彰君もアルコールを飲む飲む。
俺と俊平はウーロン茶とかソフトドリンクを飲みまくってたし。
おそらく、ドリンクだけで10,000円ぐらいしただろう。


帰りは、彰君のアパートまで送り、そのまま家に帰ってきた。
 「美味しかったぁ~」
 「やっぱり、すっぽんより中華ね」
 「お母ちゃんも、そう思う?」
 「うん」
俊平も口を挟んできた。
 「俺的には、どっちも良いな」
 「ったく、俊平は…」
 「食った感があるのは中華だけどな」


その言葉に、お母ちゃんと俺は賛同した。
 「たしかに」





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って、4人で30,000円近くも食べ飲みしてたの?
食べ過ぎだし、飲み過ぎですよ。。。
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