BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ ~あとがき~

いつもありがとうございます。
 『年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ』後編を読んで頂きありがとうございました。


 「皆さま、いつも読みに来て頂きありがとうございます。
こちらにも、お邪魔します。
”全ての道はローマに通ずる”という言葉があります。
ですが、この『BL風味の小説』というブログに関しましては…。
(ゴホンッ)
”全ての物語は、福山友明に通ずる”と言っても過言ではありません。
今作ではチョイ役としてジュンと博人さんしか出演しなかったみたいですが。
もっと出たい!と思うのは私の我儘でしょうか?作者あさみの力量がモノを言うので、次作を待つのみですけどね。
これからも、当ブログをよろしくお願い致します。
ありがとうございました。」
 |彡サッ!((((・_・|コソコ・・コケッ(o_ _)o(トモ)


この野郎、こっちまでしゃしゃり出て……。
落とし穴掘っといて正解だったわ。


ゴホゴホンッ。
改めまして、いつも読みに来て頂きありがとうございます。
途中『サドなアイツと俺』を挟みましたが、この『年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ』と話が合う様に持ってきただけです。
久しぶりの明&勉出演の話に、勉の父親が生まれ故郷のフランスに戻って来た。
完全帰国として。

言って欲しかった言葉は、何だったのでしょうね。
兄と甥っ子から「お帰り」と。
息子から「ジョージ、お帰り」と。

自分の存在を認めて欲しかったのでしょうか。
父親とか夫とか、常務とかいった肩書でなく、フルネームで言って欲しかったのかな、と思います。
 『敦彦=ジョージ・イサカ』

フルネームが出てきましたね。
この人の日本名を何にしようと悩んだ末に出てきました、敦彦という名前が。


そして、パースに居る博人との数分だけでも話が出来た事はとても嬉しかったみたいです。
ジョージも、博人と共に単車を転がしていたのですね。
本当に、繋がりましたね。
全ての物語は、『俺様ボスと私の恋物語』と完全に繋がっちゃいました。

今度は、どういう人が出てくるのでしょうか。
楽しみにして頂けたら嬉しいです。


話変わりますが、年越えましたね。
本年も、よろしくお願い致します。
明日から9日までは、更新はお休みさせて頂きます。
遅かりしの正月休みです。はい、帰省です。。。

10日からは新作になります。
楽しみに待っていただけると幸いです。

今後とも、よろしくお願い致します。
ありがとうございました。







   2017/1/5  byあさみ




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年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(7)※最終話※

一晩、兄弟で語り合った弟のジョージはスッキリ顔で息子とフラットに戻り、父親のニックからバカオウムと言われたクリスは父親の家に、そのまま1ヶ月間も滞在していた。
なにしろ父親の恋人は2ヶ月も出張で居ないから出来ることだったらしい。

そんな時、1通のメールがジョージに届いた。
 「お、ニックからメールだ」
 「え、何て?」
ジョージは笑いながら読んでいる。
 「クリスが煩いので迎えに来てくれ、とさ」
 「ったく、あいつは…」
 「それと、仕事の斡旋先が2ヵ所だ。面接に行くか」
 「年なんだから無理しないでよ」
デコピンされた。
 「ったー…」
 「年って言うなっ」



ジョージはプライドを保つ事よりも、お互いが認め合う事が大事なんだ。という事に気が付いた。
年齢や国籍は関係ない、ただ一言だけが欲しかったんだと。

 「お帰り」、「待ってたよ」という言葉だけで良い。
ハグなんて、そんな恥ずかしいものは別に要らないが、それでも温もりを感じることが出来る。
そういう事を言ってくれる相手がいるんだ、と思わせてくれる行為だ。

日本人は公衆の面前でハグなんてしない。
テレとか恥ずかしさがあるからだ。
だが、他の国では当たり前の行為だ。


私は、根っから日本人が染みついてしまったみたいだ。
でも、フランス人なんだよ。
いきなりの公衆の面前でのハグは難易度が高いけど、フラットの中とか、兄の家ではハグできる。


ためしに、弟と妹にハグしようとしたら、弟はハグ返してくれたが妹は避けてくれた。
まあ、男女だとそうなるよな。
 「ジョージ、離婚しても復縁というのがあるのよ」
 「だから何?復縁なんて考えてないよ」
 「それだと、お金は減りやすくなるものよ。そうなると、お金を頂戴なんて言いに行けないじゃないっ」


ああ、やっぱりそれか。
この弟妹は、いつまで経ってもお金の無心を兄二人に頼るんだな。
そう思ってたら弟は妹を言い宥めてる。
お、こいつは成長したのか。などと感心してたら、こう言ってる。
 「駄目だよ。お金は使う度に減るけど、ゴマすりしておけば、お小遣いくれるよ」
 「ほんとに?」
2人の目はキラキラと輝いてるが、誰がやるもんか。
 「自分で稼ぐんだな」


そう言うと、長兄のニックに連絡し出した。
 「ニックッ!ジョージが変わったっ」
 「ニック、ジョージがお金を貸してくれないっ」
ニックの怒鳴り声が電話のスピーカーを通して聞こえてきた。
 『煩いっ!金は自分で稼ぐものだ。兄に言えばくれる、と思うなっ』
 「ニック、それでも」
 『いいか、今迄の借りを返してから言うんだな』

長兄の低音ボイスで青褪めた弟妹の顔が見ものだった。



そんな時、日本からエアメールが2通届いた。
1通は、元妻からだ。
だが、中を見ずに破いた。
もう1通は、保高絵美。
息子のジョシュアは首を傾げてるので、教えてやる。
 「保高女史…」

その言葉を耳にしたツトム、いやフラットオーナーのジョシュアは中を見ずに破いた。
 「見なくて良いのか?」
 「良いんだよ」

どうせ、お父ちゃんと結婚という言葉しかないんだから…。
あんなミーハー女、願い下げだ。
という呟きが聞こえてくる。
なるほど、彼女はそういう人間なのか。
見えない物が見えてしまった。
 「保高女史。玉の輿に乗るのなら、相手をよく観察する事だな」


















 ~END~



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読みに来て頂きありがとうございます。
エロ話はありませんでしたが(-_-;)
まあ、60歳過ぎてる方は、エロは体力のいる事なんでしょう。。。
いや、60歳過ぎてもエロしてる方は居るけど、そこはさておき( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(6)

ニックの声が聞こえてくる。
 「ベッドルーム、こっちのを使ってくれ」
勉は言ってくる。
 「お父ちゃん、ニックと一緒に寝たら?」
 「え、でも」
 「俺とは何時でも寝れるでしょ?同じフラットなんだから」
お父ちゃんはニックに声を掛ける。
 「そうだな…。ニック、一緒に良いか?」
 「良いよ。一緒に語り合うか」
 「カトラリーから飲み物持ってこようか」
 「ロゼでよろしく」
 「良いけど、ドクスト掛かってるの忘れるなよ」

ニックから声が掛かる。
 「ジョシュアは、こっちで…。あのバカオウムは無視して良いからな」
 「は、はい…。おやすみなさい」
 「おやすみ」


バカオウムと言われたクリスは何度も何度もツトムの名前を呼び続けていた。
 「ツトム、ツトム、ツトム、ツトム 、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム………。
えーん……、ツトムのバカ―。ニックのバカ―」






これから井坂父子は良好な関係を築いていく事でしょう。

 「ジョージ、おかえり」と、兄の言葉に。
 「ジョージ、ここに居て良いんだよ」と、甥っ子の言葉に。

そして、息子の言葉。
 「こっちに戻ってきたいのなら、戻ってくれば良いんだ。
俺だって、そういう思いが強かったから戻って来たんだ。
俺は、戻って来て良かったと思ってるよ。
クリスやフライトも歓迎してくれたし、明も居る。
俺は1人じゃないんだ。ここに居場所はあるんだ、と確信してるんだ。
ね、お父ちゃん。」


私も、1人ではない。
兄だけでなく、弟や妹に甥っ子や姪っ子もフランスに居る。
こんな自分を名前で呼ぼうとして、存在を認めてくれようとしている息子も居る。

そんな思いが、頑ななプライドを溶かし始めていた。


翌朝、朝食を食べる前。
ジョージは生まれて初めて自分の思いを込めての言葉を口に乗せた。
自分からハグしていた。
 「ただいま、ニック」
 「おかえり、ジョージ」
兄は強いハグを返してくれ頭をポンポンと叩いてくれる。

俺には、と指差してる甥っ子にも言ってやる。
 「これからもよろしく、クリス」
 「はーい、ジョージもよろしく」

息子の勉、いやジョシュアは消え入りそうな声で言ってくれる。
 「お帰りなさい、ジョージ…」
 「ただいま、ジョシュア…」


まだこっちに住んでいた時は、ジョシュア呼びしていた。
その時の感覚が蘇ってくる。
 
とても嬉しそうな表情で、ダディ!マミィ!と言っていた頃を思い出した。












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もしかして、勉の父親が欲しがっていたモノは。。。
自分本来の姿を見てくれる人、なのかなあ・・・

次回は最終話です。

年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(5)

飲み助な父二人と腹一杯な息子二人は深夜遅くなったので、一番近い所に住んでるニックの家に泊まる事にした。クリスは何かを探してる様にキョロキョロしている。
そんなクリスにニックは声を掛けてる。
 「あいつは再来月まで出張だ。だから大丈夫だ」
 「そう、それは良かった」


ニックはキッチンで何かをしてるのだろうか。
カチャカチャと音がしている。
 「ニック、手伝いますよ」
 「メルシィ。でも、大丈夫だよ」
見ると、グラスにはレモンが浮かんでる。
なるほど、酔い覚ましね。


 「ほい、ホットレモンだ」と言いながら手渡してくれる兄に、酔い覚ましかと思い受け取る。
 「メルシィ」という言葉を忘れずに。
その言葉にクリスが茶々を入れる。
 「自分の酔いを醒ましたいだけだろ」
息子の言葉に動じない父も、さすがだ。
 「お前の酔いもな」
 「言われちゃったー」


なんか言えそうだ。
さっきの店では固い話は出来そうになかったけれど、ここでは言える。
 「ニック、クリス」
 「なに?」
 「勉をよろしく」
 「任せない」と、即答したのはクリス。
 「なぜツトム?」と応じたのはニックだ。

肝心の勉もハテナという感じだ。
 「勉、私はニックに言ってる。仕事を斡旋して欲しいと」
 「え…」
 「何時になるか分からないが、自分の夢を叶えたい。さっきのお前たちを見て、そう思った」
 「お父ちゃん…」

 「日本に住んでた間は虐められた事は無かった。だから勉の思いは分からない。
だけど、離婚して一人になってから考えることが多くなって…。
これで良いのか、フランスに戻っても受け入れてくれなかったらどうしようって…。
ずっと常務という肩書だったから、余計にプライドが邪魔して…」

なんとなくだけど、言いたい事が分かるのか。
ニックが後を受けた。
 「ジョージは寂しいんだね。そういう時は泣けば良いんだよ」

その言葉を聞き、勉も理解した。
 「お父ちゃん、ごめんなさい。俺、分かって無かった。
そうだよね、離婚して一人ぼっちになっちゃったもんね。
お母ちゃんは双子が居るから良いけど、お父ちゃんは居ないもんね。
俺は頼りないけど、お父ちゃんの話し相手にはならないけど、それでも」
ニックが後を引き受けてくれる。
 「そうだよ、ジョージ。
ジョシュアの言う通りだよ。親だからとか、子供だからとかは関係ない。
頼ってくれれば良いんだよ。昼過ぎ、ここに来たように。
ね。おかえり、ジョージ」
そう言って、ニックは両手を広げ抱きしめてくれる。

それは、ここに居ても良いんだよ。
と言われてる感じを受ける。

お父ちゃんは、一つの言葉しか言えなかった。
 「メルシィ、メルシィ…」


クリスが微笑みながら背からハグしてくる。
 「ジョージ、お帰り。ここに居ていいんだからね。んで、これからは煩い位に話そうね」
 「クリスは楽しそうだな」
 「うん、色んな事を教えてあげるよ」
ニックがクリスの額にデコピンをする。
 「ってぇ…」
 「お前は子供のくせに大人の事情に首を突っ込まないっ」
 「なーに、父親ぶってんだよ」
 「お前の父親だから良いんだよ」


勉は言っていた。
 「俺、日本で暮らしていたのもあり、ニックとクリスの様なフランクには言えない。
けど、ここではジョシュアと呼ばれてるんだ。
お父ちゃんからジョシュアと呼ばれたい。
クリスも、ジョシュアと呼んでね」
クリスは即答してくれる。
 「えー……、ツトム、それ本気?」
 「うん、本気だよ」

すると、バカみたいにクリスは名前を呼んでくれる。
 「ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム ………」

ニックは、そんなクリスを呆れた目で見ている。
 「お前はオウムか…」


 「お父ちゃんは?」
 「ジョシュア、ね…。そうだな、カトリーヌと私が考えて付けたんだからな。
ジョシュア呼び、努力するよ」
 「よろしくっ。これで、後はクリスだね」

そんな父子にニックは提案してくる。
 「ジョシュアも、日本語呼びで無く、名前呼びしたら?」
 「誰を?」
 「ジョージを。父と呼ぶのは公的場面だけにして」

父は頷いてる。
 「うん、そうだな。つと…、あ、いやジョシュアからダディ呼びされたいな」
 「え、ダディって…」
 「名前呼びとダディ呼び、どっちが良い?」
即答していた。
 「まだ名前呼びの方が良い」

ニックと父は微笑んでいる。
 「よし、決まりだな。これからはお互いに名前呼びだね」



ふと見ると、クリスは、まだ呼び続けている。
 「ツトム、ツトム、ツトム、ツトム 、ツトム、ツトム、ツトム、ツトム………」


勉は(誰が、その名前で呼ばれて返事するもんか。俺を、勉呼びして良いのは明だけだ)と心の中で思っていた。
んで、父親を「お父ちゃん」呼びでなく、「ジョージ」と名前呼びするのね。
出来るかなあ…。












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勉の父親のジョージのわだかまりは、少しずつ溶けていく事でしょう。
ジョージもそうだけど、クリスも名前呼びガンバレッ!
もちろん、つと…、いやジョシュアもね(*´∇`*)

年齢も国籍も関係ない、欲しいのは一言だけ 後編(4)

フラットに戻ると、息子がパン屋で売り子をしている。
フラットのオーナーだけでも生活出来るだろうに。いや、だけど私が戻って来たのだから、パン屋だけになるかもしれないな。
私は、勉の世話にはならない。
一人で生活できる。
だが、一人だと限界も早くなるもんだ。
それは、この3年間で分かってる。

その時、ニックの事が頭の中に浮かんできた。
結婚して早くに奥さんに死なれて、男手一つでクリスを育てた兄。
いつの間にか男しか愛せなくなっていた、と教えてくれた。

丁度良い。
日本からの手土産を持ったままなのを忘れていたので、これを持って行くか。

街の中心部へ、ニックの家へと向かった。
どっちみち話をするつもりだったのだから、早い方が良いかもしれない。




門柱から金髪が見え隠れしてるのが目に映る。庭で何かしてるのかと思い近寄る。
姿の見える近くまで寄ると、門外から大きめな声で呼び掛けてやる。
 「ニック、アロー」
 「アロー」
こっちを振り向いてくれた兄の顔は目が大きく見開いてる。
 「…ジョ、ジョージ?」
 「こっちに戻って来たんだ」
 「へえ、そうなんだ。お帰り。ちょっと待ってな、すぐ開けるから」


他にも弟妹が居るが、まだ兄の方が良い。
弟妹は金に目が無く、物欲しげな顔ですり寄ってくるからだ。
でも、兄は違う。
金もあり、欲しい物は無い。と、はっきり言う奴だから。
そんな兄に手土産を渡し、話す。
 「離婚して、一人になって戻って来たんだ。ニックは、その…」

言葉に詰まった私に、ニックは驚いた顔をしていた。
まあ、そうだろう。
 「離婚したのか…。なあ、ジョージ。人生って波有り山有りって言うだろ」
 「それ言うなら、山有り谷有りだ」
 「そっか…、俺はバカだからな。でも、人間、いつかは一人になるんだよ」
 「それは分かってる」
 「お前は、まだ若い。最初の内は良いかもしれないが、その内に何もしたくなくなる。
好きな奴を見つけるか、もしくは何かに打込めるものを見つけるかしたらどうだ?」
 「ニックはどうだった?」
 「俺はクリスが居たから。だから、あいつが死んでも生きていれるんだ」
 「今は?」
 「好きな奴が居るから良いんだ」
 「一緒に暮らしてる人?」
そう聞くと、ニックは幸せそうな表情になり、こう返してくる。
 「ところで、仕事はどうするんだ?」
 「在宅で仕事」
 「まあ、インターネットさえあれば出来るって言うからな」
 「ああ」
 「生活出来るのか?」
 「日本で2年間、生活出来たんだ」
 「こっちは日本より物価安いからな…」
 「ニック…」
 「俺は、昔とは違う。あの二人は金が無いと言って強請りに来るが、俺は1フランもやってない。
最初の内は貸してたが、返す事をしないからな。
お前はどうだ?」
 「ニック、私は金の無心に来たのではない」
 「ま、金持ってるもんな」
 「出来るなら、仕事を斡旋して欲しいんだ」
 「そっちかあ…」

 「デスクワークしかやってきてないから不安なんだけど」
 「オーナーの仕事は?」
 「勉がオーナーとパン屋をしてるから、取り上げたくない」
 「どこに住むんだ?」
 「フラットの事務室に仮眠室があるんだよ。そこが思ったよりも広くて居心地が良くてね」

笑いながらニックは言ってくる。
 「親子揃って同じ事を言うんだな」
 「何が同じ事?」
 「トイレとシャワーしか付いてないベッドルームだろ?」
 「知ってるのか?」
 「酔っぱらってた時、クリスの部屋で寝たかったのに、あの部屋に押し込まれたんだよ」
 「なる」
 「その時、ジョシュアに言われたんだ。『この部屋はゲストルームです。広くて居心地良いですよ。だから使ってください』ってね。まあ、居心地良かったから良しとしてるんだ」

それを聞き、思わず溜息吐いていた。
 「あいつは…」
 「しっかりオーナーしてるんだな、と思ったね」
 「失礼な事を言ってないか、それが不安だな…」
 「大丈夫だよ」


仕事の条件を書いて、それを渡す。

 「連絡先教えてくれ。何か言い案件あったら知らせる」
そう言われ、メアドを教えたらディナーのお誘いを受けた。
ニックの経営するカフェの一つに食べに行く事にする。
ニックは三つのカフェに、イタリアンレストランをパリで経営している。
これから食べに行こうとしているカフェは、近場にある。
たまには兄弟揃って食べに行くのもありだな。



勉に連絡入れたら、すぐに返事が着た。
 「クリスと一緒に行く」

ニックに言うと、ぼやいていた。
 「クリスの考えは分かっている。美味いもんをたらふく食って自分を売り込み、バイト先を増やそうという魂胆だ。そこにジョシュアが乗っかってくるなんて…」
 「もしかして、子供の食った料金は親が払うのか?」
 「クリスは、それを良しとしないから大丈夫だ」
 「ならOKという事で返事するぞ」
 「あ、そうだ。ラ・ポンテに行くか」
 「ラ・ポンテって、飲むのか?医者に止められてた筈では…」
 「シケた事を言うなよ。ジョージの完全帰国祝いだ」

 「な。ジョージ、お帰り」
兄の、その言葉と笑顔とハグに、帰国して初めて心から笑みが広がる。
 「ただいま、ニック」




ラ・ポンテの店先に、ご機嫌な声が聞こえてくる。
 「わーい、ラ・ポンテだぁ~」
 「お酒って、あんまり飲まないのだけど…」
 「気分だけ飲んで、後は食ってりゃ良いんだよ」

 「あ、ダディ・ニック見っけ~」
 「はいはい、飲んでもないうちから、ご機嫌だな…」

 「お父ちゃん…」
 「察するに、あのメールはクリスだな」
 「ごめんなさい…」
 「まあ良いさ、気の置けない奴等と飲むのは楽しいからな」
その言葉に反応したのはクリスだ。
 「そう言ってくれると嬉しいな~」












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兄弟との会話ですね。
しかも完全帰国を祝って飲みに行くだなんて、御相伴にあずかりたいわぁ~
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